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勉強しまくった頭でっかちが初めてベタを飼育する話

はじめに

私のペット飼育歴は、小学生の頃で止まっていました。当時はハムスターとウサギを飼っていましたが、世話はほとんど母親に丸投げしてしまっていたので、私自身が飼っていたと胸を張って言えるかというと……。
ペットを飼って、死んでしまった時のことを考えると、悲しすぎるのでいらない。動物が好きなのに、そんな理由でペットというものから遠ざかっていたのですが、ふと、魚を飼うという閃きを得て、ベタの飼育を始めることにしました。

飼うからには責任を持ってきちんと飼ってあげたい、という想いのもと、ベタの飼育に関して何もわからない状態から、ネット上やら書籍やらで情報を集めまくりました。しかし、人によって、サイトによって、紹介している飼育方法の違うこと違うこと。
他の熱帯魚では割と常識になっていることでも、ことベタの飼育になると変わることが多く、悩みながらも、どうするのがベタにとって最適なのか、学んだ上でベタの様子を観察して色々試行錯誤し、一旦自分の中での飼育スタイルが確立してきたので、記事にしたいと思います。
私の飼育スタイルとしては、アクアリウムやインテリア、コレクションとしてではなく、とにかくペットとしてのベタを第一に考えたベタファーストを目指しています。

お迎え翌日のロコちゃん

ベタのロコちゃんを「アクアラボ平安」さんより迎え、うちに届いたのが2023年7月24日。この記事を書いているのが9月17日なので、飼育歴は8週間で、2ヶ月にも満たないことは明記しておきます。あくまでこういう風に飼育している者もいるというご参考程度に。

飼育環境

まず前提として、私はフリーランスで自宅で働いており、ほぼずっと家にいます。そして、水槽は私が仕事でもプライベートでも使い続けているデスクの上に置いていて、一日中常に目が届く状況にあります。
また私自身がずっといる部屋なので、温度はスマートホームを活用しつつ24時間エアコン管理しています。
常に人がそばにいる状況も魚のストレス的にどうなんだっていうのはありますが、様子を見ていて全く問題には感じません。飼育してまだ2ヶ月ですがものすごく懐いています。反応が犬のようです。
普段部屋には来ない人がたまに顔を出すと私の時と全く反応が違うので、人間を見分けている気がします。

現在の水槽の様子

ベタは胃腸が弱く便秘をしやすいので、健康状態を把握するため、毎日フンを確認する必要があるので底砂はナシ。フンをしたのを見つけたらスポイトですぐに取るようにしています。
ベタは強い光が苦手なのでライトもなし。
右奥にあるのは赤溶岩石に活着させているウィローモス1つとアヌビアスナナプチ1つ。
左のは陶器の器にピコロカというフィルターを入れて、アナカリスを植え、水面にはアマゾンドワーフフロッグビットを浮かべています。
溶岩石に定着するバクテリアを含めてどれも綺麗な水質の維持を目的にしたものです。
複数の水草を入れているのは、水草ごとに使用する栄養素が違うのではないかと思うので、バランス良く水質を浄化してくれるのではないかという考えからです。
右上の水面付近におやすみリーフを二つ、左上には水温計をつけています。

ベタの水槽に物を入れるときの注意点としては、ベタは好奇心が強く、また狭い隙間を通り抜けるのが好きなので、壁面に物をくっつけて置かないこと。挟まり事故を防ぐため、必ずベタが通り抜けられる距離が空いていることを確認しています。
※うちのベタはプラカットでヒレが短いです。ハーフムーンの子などヒレが大きい子の場合は、入れるものにいっそうの注意が必要かもしれません。

それぞれ細かく解説していきます。

水槽

フレームタイプの、横幅31.5センチ、奥行き16センチ、高さ19センチの水槽を使い、水量は7リットルで飼育している感じです。
ベタは水面に出て呼吸する必要がある上、深い水深が苦手なので、横にのびのび十分泳げる31.5センチを確保した上で、高さがあまりないこの水槽はかなり気に入っています。
20センチキューブもいいと思います。
大きければ大きい方がいいという話もありますが、ベタは雑菌に弱いため、定期的に水槽を丸洗いしたいです。大きい水槽だとそのあたりのメンテナンスが大変になります。また、水の深さは水槽がどれくらいの高さがあるにせよ20センチほどに抑えた方がいいです。

ベタの飼育にはフレームタイプの水槽がおすすめです。
安い上、軽く扱いやすく、頑丈。ガラスも薄く見やすい。一番いいところは、底がガラスではなく不透明のプラスチックだという点です。
底砂を敷かないベアタンクで飼育する場合、底面がガラスだと反射でベタが落ち着きません。個体によってはずっと底面に向かってフレアリングをしてしまうことも。
それを防止するために底砂を敷いたり、底面を塗ったりするわけですが、フレーム水槽ならそもそもはじめからガラス面じゃないので便利です。
ちょっとした見栄えのためにフレームレス水槽を選択する必要はないかな……というのが私の感想です。

加えて、水槽背面と側面の3面には半透明になるバックスクリーンを貼っています。ベタはガラス面の反射で写った自分の姿を気にしてしまうので、これを貼るとベタが落ち着けるのでおすすめです。
黒いバックスクリーンだと逆に鏡面状態になるので、落ち着かせるという意味合いとしてはあまりなさそうです。
完全に真っ白にすると、今度はそこに落ちる自分の影が気になるようですので、半透明が最適です。

フィルター

投げ込み式フィルター化しているピコロカ

家にあった陶器の器にピコロカというフィルターを入れて、その上に水を中性にする効果があるという濾過剤を入れ、さらにそこにアナカリスを植えています。これで投げ込み式のフィルターになります。濾過剤500ml入っているので、濾過能力はかなりあるかと思っています。
ピコロカは流量が調節できますし、モーター音もほぼ無音。吐水口の方向も調節できるのでとても気にっています。
アナカリスがわさわさしている空間が落ち着くのか、ロコちゃんのお気に入りスポットになっています。濾過剤の上や、アナカリスに乗っかってよく寝ています。
吐水口が水槽壁面に向くようにしつつ、水面からちょっと出るように調整することで水流を殺しつつも適度に水面を揺らし、エアレーション効果も持たせています。

こちらの、ピコロカを投げ込み式フィルターにする素晴らしいアイディアは、ビバアクアさんの動画から。

濾過剤はなんでもいいと思いますが、私は現在こちらを使用しています。効果のほどはよくわかりませんが、うちの水道水はPh8ほどあるのですが、これを入れてフィルター回すとすぐにPh7のちょうど中性になります。

毎日のお世話

8:30 起床

電気がパッとつく時のストレスを与えないように、部屋の電気をつけてから夜間水槽にかけていた布を取る。
鏡を水槽にくっつけて、様子を見ながら1分間フレアリングをさせる。
水槽の底に落ちているフンやロコちゃんの様子の観察。
スポイトで水槽の底の汚れ、汚れが溜まりそうな場所の水を徹底的に吸い取り、前日に作っておいた換水用の水を1リットル注ぐ。つまり毎日1リットルずつ換水している状態。

翌日に換水する用の水を1リットル作る。(前日に作っておくのは、水温を合わせるためと、お水を馴染ませるため)

●飼育水の作り方
カルキ抜きのベタセーフを10滴(ベタセーフは100ml1滴使用するカルキ抜きです)入れて、さらにそこに海水天日干しで作られた塩を0.5g(人差し指と親指で塩をつまむ。つまり塩少々)入れ、0.05パーセントというごくわずかな塩水にする。ベタ原産国のタイの水道水にはわずかに塩が混ざっているらしいということ、ミネラルの補給、浸透圧の関係で多少なりとも塩分があったほうが良いだろうという判断です。

カルキ抜きのベタセーフはおすすめです。まず滴数で入れるので計る必要がなく使いやすい。
水道水に含まれる重金属を無害化してくれますし、ヒレを守るコラーゲン入り、雑菌に弱いベタのために、殺菌効果のあるタンニンが含まれています。

9:30 餌やり1回目

朝起きてからすぐに餌をやると消化に悪いということなので、水槽に光が入ってから1時間後に餌やりを開始する。
ロコちゃんの様子を見ながら、1粒ずつ水面に落としてゆっくり与える。この時、指についてくるように訓練すると色々と楽です。
今のロコちゃんはこの時5粒食べさせています。

10:30 餌やり2回目

1回目から1時間後に2回目の餌やり。1回目と同じように様子を見ながら一粒ずつ。
今のロコちゃんはこの時4粒食べさせています。
カーテンを開けて、直射日光は当たらないようにしつつも太陽光が入るようにします。

11:30 餌やり3回目

2回目からさらに1時間後に3回目の餌やり。同様の方法で餌を与えます。
今のロコちゃんはこの時4粒食べさせています。
魚は午前中が一番胃腸が活発だということなので餌は午前中に済ませつつ、与える回数を増やして消化をしやすく……というのを狙っています。
餌の数は、ロコちゃんの体形やフンを見て調整しています。

19:00 消灯

ゆっくり夜寝てもらうために、水槽に布をかけて暗くします。さらに部屋の天井照明を消し、以降飼い主である私は間接照明だけで夜間を過ごしています。
人間としても夜にあまり眩しいのは寝つきに影響するので、健康に良いのではないかと思っています。

1週間後

日曜日。(私の場合はですが)
水槽の半量を換水します。これは、毎日1リットルずつ換水していても、徐々に硝酸塩が溜まっていってしまうので、これを水道水の状態に近づけるためです。
ピコロカ入りのフィルターを取り出し、飼育水で濾過剤とピコロカ内のスポンジ、インぺラーを洗ってゴミを溜め込まないようにします。
この日は餌を与えず絶食日とします。また、フレアリングもさせません。

さらに1週間後

前日までに7リットルの水をバケツに汲んで、カルキ抜きと塩を混ぜた飼育水を作っておきます。
日曜日、朝起きたらフィルターを取り出し、このバケツの中に入れて回しておきます。
ベタを小さな器で掬い取って(指についてくるようにしておくと、指で誘導するだけで自分から容器に入ってくれます)隔離。
水槽から水を抜いて、洗面所に運び、メラミンスポンジで水槽全体を綺麗に丸洗いします。
水槽に入れているおやすみリーフや水温計なども、ぬめりが残らないように隅々まで洗って雑菌が繁殖しないようにします。
そもそも換水頻度を高めているので、あくまでバクテリアによる濾過は補助と考え、バクテリアはフィルターについているので良し!という判断です。
メインのフィルターは飼い主自身だ。

つまり

7リットルで飼育。毎日1リットル換水に加え、毎週末
●半量(3リットル)換水・フィルター掃除
●全量換水・フィルター掃除なし
を交互にやっていることになります。

これから様子を見ながらまだまだ飼育方法を変えるかもしれませんが、今の所ロコちゃんはこれでとても元気です。

現在の水槽の様子。横から

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