#11 就職試験は「落とすための試験」ではない

試験には二種類ある。「不適合を見つけるための試験」と「適合者を見つけるための試験」だ。

例えば自動車や弁護士、医師など免許系の試験は「不適合を見つけるための試験」で古くは科挙、現在では就職試験は「適合者を見つけるための試験」。

大学入試などの試験は場合によってそのどちらの性質も持つことがあるのでこの限りではない。


紐解いて説明をしよう。

免許系の試験は先ほども述べたとおり「不適合を見つけるための試験」である。資格試験と言い換えてもいい。

医師や弁護士など極端な事例で考えればすぐわかることなのだが、 基本的に資格試験は満点でないといけない。

だって、医師が治療方法間違ったり、弁護士が判例間違えたらシャレになんないでしょ?

そこを「まあ試験だから多少間違えてもいいけど、最低でも何点以上は取ってね。じゃないと認める訳にはいかない」っていうのが「不適合を見つけるための試験」である。なのでこの手の試験には仮に他の問題に正解していても絶対に間違えてはいけない、禁忌問題というものが存在することも広く知られれいるだろう。


就職試験は違う。

リクルーティングという言葉があるように、そもそも企業が人を採用したいから募集しているのだ。来てもらわなきゃ困る。

だからリクナビなどの各種サイトにえげつないお金を払ってまで、また検索広告にすごい金額をかけて人を募集する。

ちなみに検索広告で一番高い入札をしなければいけない業種は、看護師の転職だそうだ。人材不足だからね、看護師さん。

つまり就活は「適合者を見つけるための試験」なのである。

だって例えばアナウンサーに絞って考えてみなよ。清潔感があり、喋りも上手い、政治的・宗教的に比較的中立で、ある一定以上の知識を得ていると見られる大学出身者という条件に適合する学生探すの大変よ?

弊社の事業に理解があり(あるいは興味があり)、前向きで、プロジェクトの一員になれそうな奴を探しているだけ。

それを理解すれば、どうESを書けばいいのか、どう面接をこなせばいいのか簡単に見えてくるはず。


ごめん一つ謝るけどまず、Webテストは「不適合を見つけるための試験」である。ここで落ちたなら向いてないから諦めよう。

どうしても受かりたければ替え玉しなさい。マジで。

ESは「こいつに会いたい」と思わせればベスト。だが最低でも「こいつつまんなそう、よくわかんない、どこにでもいそう」っていうのはNG。

面接では、「あ、この子本当に弊社のこと好きなんだな、一緒に仕事したいな」と思わせればスルスル通る。

別に「この子超優秀で、競合他社に取られたくない」って思わせてもスルスル通るよ。なぜなら就活は「適合者を見つけるための試験」だから。

ここら辺よく理解して、志望動機磨いていこう。


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