
第15回 源光行の鎌倉行き
22歳の光行は、朝廷に仕える頭脳明晰な若者でした。数年前から父が仕える平清盛に、藤原氏の栄花物語の様な、平家の物語を書いて欲しいと言われていました。
しかし3年前に清盛は死去。各地で源氏が兵をあげ、平家は西に都落ちしてしまいます。光行たちは京に留まりましたが、1184年2月.源義経が一の谷の戦いで勝利し、そして何と光行の父、光季(みつすえ)が捕縛されてしまいます。
困った光行は、鎌倉にいる源頼朝と懇意の三善康信を訪ね、まもなく鎌倉に下向するというので、頼朝に父の命乞いを願う為に鎌倉に同行する事にします。(続く)