第47回 アインシュタインへの再度の依頼
シラードは、先日会った時のアインシュタインの口述筆記を更にまとめて、長いものと短いものの二種類の手紙を書き、二度目の訪問をする事にしました。
二回目は、ウィグナーが休暇中だったので、同じユダヤ系のテラー(水爆の父)が運転してくれました。そして2人はアインシュタインに懇願しました。
「もしナチスが先に原子爆弾を発明すればとても危険です。こちらの方が先に発明しなくてはなりません。ただ、今のところできる確率は低いですが」
アインシュタインは同意して、両方の手紙の最後にサインをしました。シラードらは安堵しました。その時、アインシュタインは言いました。
「これは原子エネルギーが、太陽でのプロセスのおうに間接的ではなく、直接的に利用され最初になるだろう」
後で、文章が長い方の手紙を採用してくれとアインシュタインから連絡がありました。
そして8月2日に、ザックスに手紙を託したものの、なかなか大統領には手渡しできませんでした。1939年8月は、大戦の緒予想がされていて、ローズベルト大統領自身、忙殺されていたからです。(続く)