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第45回 アインシュタインへの依頼

シラード達は、アフリカのベルギー領コンゴに大きなウラン鉱がある事を思い出しました。もし、ヒトラーがベルギーを侵略すると、莫大なウランがナチのものとなってしまいます。
シラードは、恩師アインシュタインが、ベルギー王太后エリザベスと懇意だった事を思い出しました。
運転のできないシラードは、やっと退院したウィグナーの車に乗せて貰って、ロングアイランドで休暇中のアインシュタインの元を訪ねました。
アインシュタインは教え子の悲痛な顔を見て、内容を察しました。

アインシュタイン自身、ユダヤ人の科学者という事でナチ当局から逮捕命令が出ていて、彼の本は焚書されていました。
しかし、アインシュタインは、ベルギー王太后に、コンゴのウランの件に関する手紙ーナチに輸出しないよう依頼ーを出す事は渋りました。
「クリスマスカードじゃないんだし。原子爆弾の話だろう」
とにかく、アインシュタインの原子爆弾への考察をメモし、ひとまずシラードは出直す事にしました。(続く)

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