プレミアムなOTC医薬品とのかかわり方
OTC医薬品の中には、「プレミアム」といった名を冠して、あたかも優れた有効性が期待できるかのようなイメージを想起させる商品群が存在します。メンバーシップの解説記事でも取り上げた、ロキソニン®SプレミアムやリンデロンVs®プレミアム軟膏は、その代表的な例でしょう。
しかし、プレミアムという名が冠されたからと言って、必ずしも臨床的な有効性が優れているわけではないことは、繰り返し解説いたしました。
【参考】ロキソニンSプレミアムは本当にプレミアムな鎮痛薬ですか?
【参考】リンデロンVsプレミアム軟膏/クリームは本当に"プレミアム"なのか?
一方で、プレミアムなOTC医薬品を手にすることで、顧客(患者)である生活者は、一定の満足感を得る可能性があります。OTC医薬品と言えど、商品である以上は顧客満足度こそが、その存在意義であるとも言え、市場価値と臨床価値は時に相反します。
今回の【コラム】では、プレミアムなOTC医薬品の市場価値と臨床価値の緊張関係を考察してみたいと思います。
プレミアムなOTC医薬品と製薬会社の設計思想
ここから先は
2,601字
この記事のみ
¥
300
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?