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【コラム】副作用リスクの把握に有用なコホート研究とは!?
前回のコラムでは、薬の副作用に関する疑問に対して、積極的に参照すべき情報を解説しました。薬の副作用は「ある」「ない」という二値的な判断ではなく、「どのような人で」「どれくらい」という程度の問題として判断しなければ、現実的なOTC販売対応に馴染みにくいことを指摘しました。
極端に申せば、食用の調味料や香辛料(例えば醤油やナツメグ)でさえ、摂取量によっては副作用として健康を害することもあるのです。実際、ナツメグ中毒の症例も報告されています(藤綱,他;2018)。
薬に期待される主作用に対して、懸念される副作用のリスク(不確実性)が、どれほど健康状態に影響を及ぼし得るのか、患者(お客)さん個別に評価していくことが、OTC医薬品を販売するものとしての専門性でしょう。
今回のコラムでは、OTC医薬品における副作用の発生が「どれくらい」起こりやすいのか、すなわち薬による有害事象のリスクを把握するために有用なコホート研究に関するエビデンスを解説します。
リスクは危険因子と効果量から見積もる
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