お薬はどこに保管するのがいいのですか?
長期処方を受けている方は自宅でお薬を保管するわけですが、薬の保管に関する一般的な注意事項としては、以下を挙げることができます。
❖高温・多湿・直射日光を避ける
❖冷所保存の指示がある場合は冷蔵庫に保管
❖お薬以外のものと区別して保管する
❖お薬の容器を入れ替えない
❖古いお薬は捨てる
❖子どもの手の届くところにお薬は置かない
当たり前と言えば当たり前なのですが、こうした注意事項を厳密に守っている人はどれくらいおられるのでしょうか。高温多湿や直射日光を避け、お薬以外のものと区別し、子供の手の届かないところに保管するって、想像以上に大変なのでは?なんて思うのは僕だけでしょうか。
(海苔が入っているような)大きめの缶の箱に丁寧に薬を仕分けして薬を保管されている方もいらっしゃいますけど、在宅で患者さんのお家に伺うと、思わぬところからお薬が出てくる……そんな経験もあるかと思います。今回は薬の保管に関して、服薬説明に生かせるエビデンスを紹介します。
保管の留意点を遵守できている人はどれくらいいるの?
オランダで実施された横断調査【1】によれば、65歳以上の高齢者において、一般的な推奨事項に基づいて薬を保管できていた人は半数程度であったと報告されています。この研究では、地域薬局44施設で調剤を受けた170名の患者(女性53.5%、平均74.9歳)が対象となり、自宅で保管されている処方薬1133種類が解析されました。
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