薬は水よりも湯冷ましで飲んだ方がいいってホント?

 患者さん向けの薬の説明書には、薬の飲み方について「水または白湯でお飲みください」と書かれていることも多いでしょう。一般的には水道水で服薬することがほとんどだと思いますが、湯冷まし(白湯)で薬を飲むことにメリットがあるのでしょうか。

 普通の水は胃腸を冷やしてしまうので体に良くない……なんて言われることも少なくないですけど、夏場の水道水は必ずしも冷たくないですし、冷たい水が体に良くないのであれば、冷蔵庫で冷やしたコーラやサイダー、あるいは麦茶も体にあまりよくないということになってしまいます(ビールなんて論外💦)。

 もちろん、冷たいジュースやビールでお薬を飲むことは全く推奨されませんけども、少なくとも湯冷ましで薬を飲むことが真に推奨されるかどうかについても、きちんとした根拠が語られることは少ないように思います。今回の記事では薬を湯冷ましで服用することのメリットに関して、服薬説明に生かせるエビデンスを紹介します。

湯冷ましで薬を飲むと、即効性が期待できる!?

 薬の多くは胃ではなく小腸から吸収されます。それゆえ、薬の成分が胃の中を早く通過するほど、即効性が期待できるという理屈には、それなりの説得力がありますよね。

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