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Whisperの操作方法

Whisperは、OpenAIが開発した音声認識モデルで、音声データをテキストに変換することができます。

多言語対応や高い精度が特徴で、会議の文字起こし、字幕作成、言語学習などさまざまな用途に利用可能です。

WhisperPythonを使って操作するのが一般的で、初心者でも比較的簡単に扱える設計になっています。


Whisperでできること

❶音声→テキスト変換
録音データやリアルタイムの音声を正確にテキスト化します。

❷多言語対応
英語、日本語、中国語、フランス語など、多数の言語をサポートしています。

❸翻訳
音声を他の言語に翻訳してテキストとして出力することも可能です。

❹形式変換
WAV、MP3、MP4などさまざまな音声ファイル形式を処理できます。

❺高い精度
ノイズの多い環境や複雑な言語でも比較的高精度でテキスト化可能です。


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基本操作手順


①必要な環境の準備

❶Pythonのインストール
Whisperを使うにはPythonが必要です。

以下の手順でインストールしてください
Python公式サイトからPythonをダウンロードし、インストールします。

確認コマンド

python --version

❷必要なライブラリをインストール
Whisperを利用するために以下のコマンドをターミナルに入力します。

pip install git+https://github.com/openai/whisper.git 

また、音声データの処理にffmpegが必要です。
以下のコマンドでインストールします。

Mac/Linuxの場合

sudo apt update && sudo apt install ffmpeg

Windowsの場合
FFmpeg公式サイトからバイナリをダウンロードしてインストールします。


②音声ファイルの準備

Whisperは音声ファイルを入力として処理します。
以下の形式がサポートされています。
WAV, MP3, MP4, M4A, AACなど

ポイント
ファイルの長さが長い場合でも処理可能ですが、PCのスペックによって処理時間が変わるので注意してください。


③Whisperを使った基本的な文字起こし

以下の手順で音声データをテキスト化します。

❶Pythonスクリプトを実行
ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。

whisper "音声ファイルのパス" --model base --language ja

"音声ファイルのパス"
処理する音声ファイルを指定します。

--model base
使用するモデルサイズを指定します。
(base、tiny、small、medium、large)

--language ja
言語を指定します。
(日本語の場合はja)

❷出力結果の確認
実行が完了すると、テキストファイルが生成されます。

これには、音声の文字起こし結果が保存されています。


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④翻訳機能の利用

Whisperには音声を翻訳する機能もあります。以下のようにコマンドを変更することで翻訳が可能です。

whisper "音声ファイルのパス" --model base --task translate --language en

--task translate
翻訳モードを有効化します。

--language en
翻訳先の言語を英語に指定します。


⑤高度なオプション

Whisperは柔軟な設定が可能です。
以下はよく使われるオプションです。

--output_dir
出力ファイルの保存先を指定。

--temperature
モデルの生成ランダム性を調整。

--verbose
処理中の詳細なログを表示。

whisper "音声ファイルのパス" --model medium --output_dir "./output" --verbose True

ポイントと注意点

ポイント
❶モデルサイズの選択
Whisperにはモデルサイズが複数あります。(tiny, base, small, medium, large)
サイズが大きいほど精度が高くなりますが、処理時間が長くなります。
初めて使う場合はbaseをおすすめします。

❷多言語対応
言語設定を省略すると、Whisperが自動的に言語を検出します。
ただし、明示的に指定したほうが精度が高くなる場合があります。

❸翻訳機能
多言語の音声データを直接翻訳できるため、国際的な用途でも活用できます。


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注意点

❶PCのスペック
WhisperはGPUを使用すると高速化できます。
GPU環境がない場合、処理時間が長くなる可能性があります。

❷音声の品質
ノイズが多い音声データや話者の声が不明瞭な場合、文字起こしの精度が低下することがあります。
可能であればクリアな音声データを使用してください。

❸長時間のデータ処理
長時間の音声ファイルは処理に時間がかかるだけでなく、生成されたテキストが膨大になるため、適宜分割することをおすすめします。

❹FFmpegのインストール確認
FFmpegが正しくインストールされていない場合、エラーが発生します。インストール後に動作確認を行いましょう。

ffmpeg -version


まとめ

Whisperは高精度な音声認識ツールで、音声データの文字起こしや翻訳を簡単に行うことができます。

Pythonの基礎知識があれば、初心者でも手軽に利用できます。

環境の準備や基本的なコマンド操作を習得すれば、会議録や字幕制作など幅広い用途に活用できるでしょう。

まずは短い音声データで試し、操作感を掴んでから本格的な運用を始めてみてください。

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