
ExcelのCopilotでPythonを使う方法
Microsoft Excelでは、Copilot(AIアシスタント)を活用して作業を効率化できます。さらに、Excelの「Python in Excel」機能を使うと、Pythonの強力なデータ処理機能を活用できます。
ここでは、何ができるのか、どう使うのか、具体的な使い方や注意点、サンプルコードを順を追って解説します。
①ExcelのCopilotでPythonを使うと何ができるのか?
ExcelのPython機能を使うと、以下のような高度なデータ分析や自動化が可能になります。
✅ データの前処理・クリーニング
✅ 統計分析やデータの可視化(グラフ作成など)
✅ 機械学習の活用(予測モデルの作成)
✅ 複雑な計算の自動化(数値シミュレーションなど)
✅ Pandas・Matplotlibなどのライブラリが使える
特に、Excelの関数だけでは難しい大量のデータ処理や高度な分析をスムーズに実行できるのが魅力です。
Microsoft Copilot for Microsoft 365活用大全 ↓
②ExcelでPythonを使う準備
❶ExcelでPython機能を有効化
PythonをExcelで使うには、Microsoft 365の最新版が必要です。
また、現在(2025年2月時点)は 「Python in Excel」 は Microsoft 365の一部プランのみ で利用できます。
❷ExcelのPythonモードを有効にする
1. Excelを開く
2. [数式] タブ → Python を選択
3. Pythonセルにコードを入力できる状態 になる
✅ Pythonのコードをセルに直接入力して実行可能
✅ データはPandasのDataFrameとして扱える
③ExcelのPythonの基本的な使い方
❶Pythonセルで計算する
Pythonセル(=PY())を使うと、数値計算が可能です。
=PY("3 + 5") # 結果: 8
❷データのリストを扱う
Excelの表データをリストやDataFrameとして扱えます。
=PY("import pandas as pd; df = pd.DataFrame({'A': [1, 2, 3], 'B': [4, 5, 6]}); df")
❸グラフを描画
Matplotlibを使ってグラフを描けます。
=PY("
import matplotlib.pyplot as plt
import pandas as pd
df = pd.DataFrame({'A': [1, 2, 3], 'B': [4, 5, 6]})
df.plot(kind='bar')
plt.show()
")
✅ 通常のExcelのグラフよりも高度なカスタマイズが可能
✅ Pandasと組み合わせることで、データ分析の幅が広がる
Excel×Copilot AI仕事術 ↓
④具体的な例題(初心者向け)
📌 例題1:データの合計と平均を求める
Excelの表データ(A1:A10の数値)をPythonで処理する方法。
=PY("
import pandas as pd
import numpy as np
data = pd.Series([A1:A10]) # Excelのセル範囲を取得
total = data.sum()
average = data.mean()
total, average
")
✅ Excelの関数(SUM, AVERAGE)と同じ処理をPythonで記述
✅ 大規模データの処理や高度な統計計算に応用可能
📌 例題2:データのフィルタリング
例えば、ある売上データのうち、1000円以上のものだけを抽出 する。
=PY("
import pandas as pd
df = pd.DataFrame({'売上': [500, 1500, 3000, 800, 2000]})
df[df['売上'] > 1000] # 1000円以上のデータを抽出
")
✅ Excelのフィルター機能よりも高度な条件設定が可能
✅ 複雑なデータ処理が簡単に書ける
⑤ExcelでPythonを使う際の注意点
⚠️ ポイント1:CopilotはPythonコードを自動生成できる
ExcelのCopilotを活用すると、Pythonコードの記述が簡単になります。
ただし、Copilotの提案は100%正しいとは限らない ので、コードの内容を確認しながら活用しましょう。
⚠️ ポイント2:Pythonのライブラリに制限がある
ExcelのPython機能では、サードパーティ製ライブラリ(TensorFlow, SciPyなど)は使えません。
基本的には、Pandas・Matplotlib・NumPy などの標準的なライブラリに限定されます。
⚠️ ポイント3:リアルタイム処理には不向き
Python in Excelはセルの自動再計算に対応していない ため、Excel関数のようにリアルタイム更新はできません。
Pythonコードを実行するたびに手動で更新 する必要があります。
6. まとめ:ExcelでPythonを使うと何が便利になるのか?
✅ データ分析がより高度にできる(Pandasを活用)
✅ グラフのカスタマイズがしやすい(Matplotlib)
✅ 大量データの処理が効率的にできる(Excel関数より高速な処理)
✅ 機械学習や統計解析の応用も可能
特に、Excelで日常的にデータを扱っている人が、Pythonを活用すると作業の効率が格段に向上 します。
初心者でも、Copilotを活用しながらPythonのコードを試してみる のがおすすめです!
📌 次にやるべきこと
1. Microsoft 365(Python in Excel対応版)を用意
2. Excelの「Python」機能をオンにする
3. Copilotに「Pythonで○○をしたい」と指示して試す
4. 基本的なPythonコードを実際に書いてみる
できるExcel関数 Copilot対応 Office 2024/2021/2019&Microsoft 365版 (できるシリーズ) ↓
この流れで実践すれば、ExcelとPythonを組み合わせて仕事の効率を大幅に向上させることができます!