【最近気になった楽器】KieselのJosh Meaderシグネイチャー
ジャズギタリスト、ジョシュ・ミーダー氏のシグネイチャーモデルがKiesel Guitarsから発表されました。
ダブルカッタウェイの小ぶりなセミホロウで、以前(旧Carvin時代)レギュラーラインにあったSH645やSH445をベースにしているようです。価格は2,549ドルから。各部の仕様はもちろん細かくカスタマイズ可能です。
Kieselといえばビビットなフィニッシュのイメージが強いですが、ヒーローカラーの3本はクラシカルな雰囲気。どれもかっこいいですね。
ジョシュ本人は今回の発表以前からこの3本を使用しており、Youtubeやインスタグラムで観ていて「ワンオフモデルっぽいし発売はしないのかな~」と勝手に思っていたので、この発表はとても嬉しいです。
実はKieselには共通のシェイプを持つフランク・ギャンバレのシグネイチャー「FG1」が既にあり「オーダーの仕様によってはほとんど似たギターになるんじゃ…!?」とも思ったのですが、いくつか仕様の異なる部分があるようです。
主な違いはピックアップ、ピックガードの有無、ストラップピンの位置など。サウンドの根幹となるピックアップは両ポジションにLollarのImperialが搭載されています。ネックがKieselの標準より薄い「Thinner Neck Profile」になっているのもユニークですね。(ここはオプションで変更可能)
一見して非常にスリムなカッタウェイが特徴のこのシェイプ。ボディバックの角は面取りもされており、ベースとなった設計からはKieselの演奏性への強いこだわりを感じます。
オンラインで行われたジョシュとKieselのジェフ兄によるトークセッション終盤(41:20位)では、視聴者から「ES-335とかと比べてハイフレットのアクセスはどう?」という質問がありました。それに対しジョシュは、ローからハイフレットへのワイドレンジな移動や、自身のアレンジによる"Misty"で見せた20フレット前後でのコードワークなど実演を交えながら答えています。確かに弾きやすそうだし、どのポジションでも音がいい、というかジョシュ上手すぎる…
「小ぶり・スリムなカッタウェイ・セミホロウ」と聞くと、他メーカーではIbanezのAMシリーズが思いつきます。AMといえば個人的にはベン・ユンソンの印象が強いですが、高いプレイアビリティを追求する現代のジャズギタリストにとって、こういったギターは一つの答えなのかもしれませんね。
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Kieselといえば、先日ティム・ミラー先生のシグネイチャーモデル(セミホロウでスルーネックのヘッドレス、これもヤバい)も発表されていましたね。ホールズワースモデルは元より、Kieselによるコンテンポラリージャズギタリストのシグネイチャー発表が続いて、最近はずっと興奮しっぱなしでした。
メーカー的に試奏できる機会は恐らく無いのですが、どれもとても気になるギターです。というか正直めちゃめちゃほしいです。