爆音バイク若者の正体
夜の爆音バイクに、少しイライラしている。
少しだ。
ほんの少し。
(犬の糞を口の中に入れて、唇から後頭部までガムテープをぐるぐる巻きにして、鼻呼吸をしこたましてもらいたいなあ)
程度の軽いやつだ。
嘘です。それはもう逆鱗に触れてる。やりすぎ。犬の糞はダメ。死んじゃう
でもね。ちょっとだけ実害が出ていて。
妻が近年、頑張っている。
自分で決めたとはいえ、目標のために朝4時に起きて、仕事の前に勉強している。
夜は早ければ20時、遅くとも21時30分にはクタクタで床につく。
夜23時。
バイクの爆音で、その貴重な眠りを破られてしまうのだ。
かわいそうだ。
犬の糞はやりすぎとして、今住んでいる奈良っぽく、シカの糞くらいなら…?
と思ってしまうのは許してほしい。
思うだけだから。
そんな中、今日、仕事先のバイク大好きな方に、
爆音問題のことを話した。
するとその方は、バイク若者たちにもかなり話しかけるそうで、一部の子の自宅の場所とかも掴んでいた。
注意するとかではなく、とりあえず、いちバイク好きとして話しかけるらしい。
結論を言うと、この奈良の量産型地方都市において、夜な夜な迷惑をプリ撒いている爆音バイク若者たちの正体は、
「正直、むちゃくちゃ陰キャですね」
だそうだ。
ぜんぜん、ヤンキーとかじゃない。それどころか、陰キャ。
そしてこうも言っていた。
「バイクの任意保険すら、よく理解していませんでしたね」
「言い方はよくないんですけれど、話を聞いてると、色々とできない子ばかりです。勉強とか、スポーツとかはもちろん、何にもできない落ちこぼれタイプが多いです」
この感想を僕がもし、別の人から聞いていたら、感じ方は変わっていたかもしれない。
でもこの、直接バイク若者たちに話しかけた人は、実は問題児を扱うスペシャリスト系の、学業関係者の人なのだ。
僕との付き合いもそこそこ長く、仕事を目の当たりにする機会も多々あり、個人的には信頼のおける人だと感じている。
そんな人が「直接」接してみた爆音バイク少年たちの生の感想が
「すっごい陰キャでした」だったのだ。
だから、たぶんそうなんだろうなと。
なるほどなあ。うん。そうね。理解しました。
少しだけ。理解はしました。
だからと言って、納得はしていない。許せはしない。妻を寝かせてあげたいからだ。
だから、明日急に法が許してくれるということになればの話だが
シカのうんちくらいは食べてもらうつもりだ。