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(20) トヨタ MR-2(AW11) Gリミテッド S/C(1989年)
トヨタ MR-2(AW11) Gリミテッド S/C(1989年)
所有期間 2004年04月~2004年07月
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■トヨタ MR-2(AW11) Gリミテッド S/C について
1984年にデビューした日本の市販車初のミッドシップレイアウトな2人乗りスポーツカー。
エンジンはカローラに搭載されていた1.5/1.6リットルを搭載し、4mを切るコンパクトなサイズ、キビキビとした足回り、いかにも走りそうなスタイリングなどで話題を集めた。
86年のマイナーチェンジでは1.6スーパーチャージャーエンジンを採用してパワーアップ。足回りの性能も向上し、スポーツカーとしての名声を上げ、コンパクトリアルスポーツとしての地位を確立していった。
また、マイナーチェンジ後のモデルにはTバールーフ仕様の設定をするなど、リアルスポーツとしてでなく、コンパクトスペシャリティーとしての性格も持ち合わせていた。
他のコンパクトスポーツと一線を画す立場のため、ファンも多い反面、自動車評論筋からは辛口のコメントを受けることも少なくなかったが、本来、高価格なスーパースポーツカーでのみ成立するミッドシップレイアウトを低価格な量産車で実現したことは、以降の国産コンパクトスポーツに少なからず影響を与えたという意味でも評価に値するクルマである。
デビュー6年後の平成2年に、2リッターエンジンを搭載したSW20へとフルモデルチェンジしたが、名エンジン4AGを搭載したミッドシップとして、今でも熱烈なファンが多い。
ちなみに名前の由来はミッドシップランナバウトのイニシャル+2シーター。
■現車紹介
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■個人的な概要
数年前、会社の同僚さんが購入したクルマ。もともとはオイラが何度も乗っていたジムカーナ練習車両(いきつけのクルマ屋さんのお客が所有していた)
同僚さんのクルマ買い替えに伴い、頼まれて引き取ったわけだが、オイラは乗るつもりはなく、売却を進めていた。
とはいえ、外装が酷いため、なかなか売れず、結局、数ヶ月ほど所有していた。(ちなみに、現在はようやく売却ができ、和歌山の方が大切に所有してくれている)
・走りに関して
古いクルマであるが、足回りとエンジンがしっかりしているため、わりと元気に走る。というか、普通の人が乗るとその運動性能にけっこうびっくりするタイプのクルマである。
AW11の場合、ノーマルではアンダー傾向が強く、わりともっそりした動きをするため、乗りやすいもののシャープさがないため驚きは少ないのだが、スポーツな足回りを入れてLSD装着をしたAW11はけっこうシャープに車体が動くため、「コンパクトミッドシップスポーツ」な感じを味わえることができるわけだ。
また、今回のクルマはスーパーチャージャーのプーリーを変更しているせいか、妙にエンジンが速い。というか、1.6としてはかなりパワフルに加速する。(エアコン除去しているのも貢献していると思われる)
このような状況のため、外装はボロボロであるが、横に乗ると「このクルマ、欲しくなっちまいます」という人が多い。
AW11の場合、SW20と同じような傾向であるが、SW20よりもホイールベースが短いことやタイヤサイズが細いこともあり、シャープさはAW11のほうが高く、ちょっとラフな運転をするとキビキビ動いて面白い反面、無理をするとリアのブレークの不安を感じる。
実際、ステアリングはアンダー傾向が強いのだが、乗れているときはアンダーを極力抑えてかなりイメージどおりの走りをすることができる。
目線が低く、車体サイズも小さいため、それだけで十分スポーティーなのだが、少しスポーツな走りをしてみても、わりとしっかりした車体がちゃんと追従してくれるため、そういった意味ではかなり良いクルマであると思える。(ただ、速さ、という意味では限界が高くないため、無理をしにくいクルマでもある)
・内装
内装は時代を感じさせるものであるが、それでも普通のファミリーカーとはかなり異なるため、狭い室内であることも含めて悪くない気もする。(年代モノのスポーツ系外国車もこんなもんだしなあ)
そんななか、十数年経った今、一点気になるのはシート。
トヨタということもあるのだろうが、シートはスペック的には立派な物である。いわゆる「調整機能」がひととおり付いていて、見た目もスポーティー。
しかし、実際にこのクルマのシートとして考えると・・・・?だと思う。
おそらく、当時は「調整機能をつけなければ購入者が納得されない」「立派なシートにしておかないと納得されない」というものだったのかもしれない。が、もし今だったらトヨタといえど、このようなシートはつけず、いさぎよく、軽量・調整機能のないシンプルでいながら、スポーツ走行に向いたシートをつけるであろう。このあたりが時代を感じるところである。
・個人評価
すでに年代モノな年式であるが、エンジンが大きくなり、ボディサイズも大きくなったSW20と比べて、AW11はこれとも違う独自の路線をもつクルマである。
今になって見れば、さまざまな妥協点も感じるし、当時の辛口な評価を受けたのもわかるのだが、しかし、それらは小規模な改造で大幅に改善されるわけだし、未だに根強いファンがいるのもうなづける。
今のオイラにはBeostがあるため、AW11は手放したが、もし、AW11がなければこのクルマをしっかりと作りこんだかもしれない。
そんなことを思うほど、「乗ると意外なほど楽しい」クルマであったと思う。
和歌山のオーナーさんには大切に乗っていただきたい。と思うクルマである。