【ライブレポ】PassCode NIPPON BUDOKAN@日本武道館 2/12
2年の月日を経て実現したライブ
とうとうこの時が訪れた。
遡ること2020年1月13日、CLARITY TOUR FINAL。
現在、閉館された新木場STUDIO COASTにて行われたライブ。
そのアンコールのMCにて南菜生が放った一言。
「2021年、武道館でライブをする」と。
その一言に会場は湧き、ハッカー(PassCodeファンよ総称)かろ割れんばかりの歓声や拍手が巻き起こった。
けれど、この武道館公演に辿り着くまで数多の困難がPassCodeを襲う。
直後に襲来してきた新型コロナによって予定されていたライブは軒並み中止、もちろん2021年に予定されていた武道館公演も中止。
メンバーも感染し、ライブ中止というアクシデントにも見舞われた。
それだけでない。
長年シャウトパートとしてPassCodeを支えてきた今田夢菜の勇退。
共に大舞台に立つはずだった仲間の離脱、PassCodeは今後どうするべきか、直前のライブも行うか選択を迫られた。
選んだ決断は3人でのライブを続行、そして新メンバー有馬えみりの加入、新体制での新曲リリース。
2年の月日を経て、念願のライブが幕を開けた!
※映像作品になるため、先に知りたい人のみ読み進めてください。
また、筆者はテンション爆上げしすぎて、MCや映像の順序がズレてるかもしれないので、備忘録的な感じで読んでもらえるとありがたいです。
また、画像は全部公式やメンバーのTwitterより引用。
セットリスト
最高の本編
18:05分頃に男性の声で影アナが始まった。
注意事項の説明、二年越しのライブで盛り上げていきましょう的な話をして、フロアから拍手がわきすぐに会場の光は落とされた。
会場のライトが映し出されて、モニターに映像、そしてメンバーが一人ずつ映し出される。
バンドメンバーが続々入場し、SEが終わりになって思う。
「まだメンバーは登場していないのにどこから…」
モニターが上下に分裂、バックステージ(?)から4人が現れた。
ファミコンのようなピコピコ音のイントロから始まった
メジャーデビュー曲「MISS UNLIMITED」でフロアのボルテージは一気に高まり、インディーズ時代の楽曲「TOXIC」へと続いていく。
勢いは止まることなく「FREELY」では有馬えみりのイントロのシャウト後、特効で「バァン!」と音が上がり炎の演出が印象的。
MC①
暗転した後、会場は明るくなり南菜生が口を開くまで、
会場からの拍手は鳴りやむことはなかった。
この状況下でもライブを行ってくれたこと、
武道館でのライブおめでとう、
色々な思いが詰まったハッカーの拍手だろう。
「武道館でのライブだけど、やることはいつものライブと変わりません。」「二年前とは状況が違うけど、それだからこそできたこともあります。」
南菜生はまっすぐな瞳で会場を見て、そう言った。
入場時に配布された(終焉後に返却)光るリストバンドもあり
「腕をかかげて」をオーディエンスに呼びかけ、
「Taking you out」で光りだした。(有馬えみりのスクリーム最高でしたね)
怪しげなシンセサウンドとグルーヴィな「Seize Approaching BRAND NEW ERA」、複雑な曲展開が特徴的なPassCodeでもより複雑な「DIVE INTO THE LIGHT」では途中のEDMパートでは光るリストバンド達がカラフルにフロアを彩った。久方ぶりにやった「ONE STEP BEYOND」もこの体制では何回かやっているんじゃないかと思うほど、馴染んでいるパフォーマンスだった。
今日は意外と…(MC②)
大舞台の武道館。南菜生が「フロアは緊張してますか?」と問う場面があった。
南「よく大舞台で緊張して寝られないとかってあるじゃないですか?だけど、全然なくて。」「どう?」
他「誰?」
南「えみり。」
有馬「私も緊張しなかったですね、そのままぐっすり。」
以前からのマイペースっぷりがさすがw
大上「寝られへんこともなくて、爆睡して家族とご飯の話をする夢を見ました」
年長組は特にあまり語らなかったけど、年少組の強さよ。
現時点で「ATLAS」のカップリングのみの収録ながらライブでは定番曲と化した「Future's near by」で弾みをつけると、南も曲が始まる前にさらりと言ったPassCode始まりの曲「Club Kids Never Die」、1st albumから激しいナンバー「rise in revolt」、最新シングルからもう一曲「FLAVOR OF BLUE」とこれまでの集大成ともいえるライブを象徴するかのような流れ。
照明は暗転し、モニターには私服姿のメンバーが。
過去の映像を織り込みながらインタビュー形式でこれまで起こったことにどう思っていたか、有馬えみりは加入した後の決意など色々と語られた。
キーボードの優里のピアノアレンジから「horoscope」。
ソロパートで歌っていた南菜生が感極まってこらえきれず、私ももらい泣き。
衣装が変わって、映像が出る前まで(前半)のデコレーションされて黒のキラキラ衣装から、純白の衣装へと変わっていました。
「Remnants of my touch」も「STARRY SKY」もシャウトはあれど全体的に聴きやすくて広がりを感じるナンバー達。武道館の広さやモニターによる「映え」を意識した光景は色鮮やかだった。
メンバーから一言ずつ(MC③)
話した順番は高嶋→大上→有馬→南
皆それぞれにハッカーやスタッフさん、バックバンドさん、
プロデューサーの平地さんや、事務所の社長さんへの感謝。
諦めずに続けてこれて良かったこと、辞めていったメンバーへの思いも背負っていく決意が見えた。
印象的だったのが有馬で「15歳でメタルバンドで叫んで、そこからいろいろやってたけどなかなか厳しくて…(今の事務所の)社長から電話がかかってきて『やる。』って」と振り返り、「半年ながら武道館に立たせてもらってありがたいし、もっとPassCodeで新しいこと(曲?)をやっていきたい」と、まだその先を見据えて動きたい旨の話でした。
終盤に入りラストスパート。
「Tonight」「Same to you」で飛ばすと、一旦暗転しモニターが再び上下に分かれると白い衣装をきたストリングス隊が現れた。誰も予想しなかったサプライズ演出だろうか。
瞬く間に「Anything New」そして本編ラストは光の歌「Ray」。
「PassCodeでした」と告げ、暗転。
アンコール
SEが鳴り始めて、バックバンド→しばらくしてメンバーが入場。
「ATLAS」が始まり、モニターにはMVが映し出される(ちゆな…(´;ω;`))
ちゆなパートが有馬が歌っていたけど、クリーンがかわいらしくて「Kissの花束」にも合いそうだなと思った(Linkage限定見に行きたかった…)
「Seize the day!!」は泣きそうになった。
現状になっても歓声が出せない状態だったけど、フロアは確かに拳をあげて心で叫んだことだろう。やるとはわかってたけど、久々に聴けて良かった。
再度、過去映像とインタビュー、そしてWE-B studioに行った楽しそうなPassCodeの様子が流れた。
ラストは「It's you」最高だった。銀テープ出てきたし、もう語彙力はなくなりました←おい
バックバンドメンバーの紹介&写真撮影して、最後は四人だけで撮影し、はけていきました。
総評&感想
様々な苦難を乗り越え、2年の月日を経て大舞台に立つ南菜生、高嶋楓、大上陽奈子。
前回のツアー時間の少ない中でダンスを振付師さんや今田夢菜に稽古をつけてもらい、PassCodeの楽曲も覚え、プレッシャーを跳ね除けた有馬えみり。
ステージ上でも映像でも仲良い姿が印象的でしたね。
肩組んで歌ったり、MCからも滲み出てました。
「Passcodeに入ってなかったら、ニートになってたかも。PassCodeは自分の中ではかけがえのない存在です」
「部活みたいな雰囲気から始まって、最初は全くどうなるか分からなかったけど、武道館でやれるとは思っていなかった」
「最初はお金もなくて後ろ盾もなかった。ナゲットを奢ってもらった。みんなの思いを継いで、これからもPassCodeは進み続けます」
など、色々な場面で感傷的になる話が多かったですね。
その中でも
南菜生のMC。
自身で色々な経験を沢山して、どうしても出来なかった人達の思いを見てきたから、この言葉が出てきただろう。
ほとんどが努力してもその努力が全て報われることなく、夢へと散りゆく中でPassCodeが武道館に立てたのは、色々な見解があるだろう。
勿論、強靱なシャウトやキレキレの踊り、複雑かつ詰め込みまくった曲展開も武器だ。
だが、私が思うにそれぞれが努力を努力と思わずに継続して、目の前の困難に仲間や支える人達と共に色々な壁を壊してきたことだと思う。
彼女たちを支えるバックバンドの皆さんや、裏方さん達、そして信じ続けたハッカー。様々な思いを継いで、彼女達は更に歩みを進んでいくんだろうなと思いました。
セットリスト、演出、映像、MC、どれ一つも無駄な瞬間がほとんどなく、
今まで見た中で最高のライブと言えるほど素晴らしい内容でした。
これまでの集大成とした演出ながらも、まだまだ続くPassCodeの歴史を繋ぐ「大きな点」であることに間違いはない。
そして、次の「点」はSNSで発表された大阪、東京での野外公演。
本ライブの映像作品、これから出るであろうアルバムや大舞台、
なによりメンバー自身が大事な「チームPassCode」が魅せる輝きを私はこれからも見続けていきたい。
終わり。
おまけ、
写真と新聞屋が頑張ってたので。