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【マッチレビュー】CL18-19 グループF第6節 マンチェスターC対ホッフェンハイム
本日はミッドウィークにありましたCLグループリーグ最終節からF組のマンチェスターC対ホッフェンハイムを振り返ろうと思います。
両チームともがっつり追いかけたことがありませんが、要所は抑えられたのかなと思うので最後まで読んでいただけると嬉しいです。
また、普段両チームを見ているよという方がいらっしゃいましたらコメント等で足りない所教えて頂けたら嬉しいです。宜しくお願い致します。
※一旦書いてはみたものの、自分の中のモヤモヤが消えず見返して気づいたところを加筆修正いたしました。
一度読まれた方いらっしゃいましたらすみません。。
両チームの現状についてですが、
マンチェスターCは既にグループ突破を決めており、引き分け以上で首位通貨を確定させるという状態でした。
対するホッフェンハイムはグループリーグ敗退が決定してしまい、この試合に勝てば3位以上となりELへと進める可能性がありました。
CLでは未勝利、直近のリーグ戦3引き分けで最後の公式戦での勝利は11/10のブンデスでのアウグスブルク戦と調子を落としています。
●●スタメン
マンCは週末のプレミアでのチェルシー戦で今季リーグ戦初黒星を喫し、そのチェルシー戦から5人を入れ替えてきました。
ホッフェンハイムは週末のリーグ戦から7人を入れ替えて試合にはいります。
●●前半
●マンCのポゼッションとポジショニング
ホッフェンハイムは両WG?のブレネットとジョエリントンがマンC両SBにくっつく形。マンCの両SBの立ち位置が低めだったこともあり、スタメン表記でも4-3-3のスタートポジションとしています。
クラマリッチはホルダーのCBとギュンドアンの間に立ちコースを遮断。マンCのCBは比較的楽にボールを持てる状態でした。
マンCボール保持時、左SBジンチェンコが1列前に出て、右SBストーンズはDFラインに残り左右非対称のポジショニングをしていました。
なので、ジンチェンコの立ち位置によってはホッフェンハイムの並びは4-4-2になることもしばしばありました。
マンCのセットOF時の各選手の動きとボールの動きです。
点線がボールの動き。実線が選手の動きとしてみてください。
※スターリングから伸びている点線は実線の間違いです。
マンCは①大外に張り出したWG(サネとスターリング)か②DFラインの1列前(ジンチェンコとギュンドアン)にボールを付けるのがセットOF時の形です。
①の場合、WGにボールをつけられれば、WGが相手DFと1対1となりチャンスを作ることが出来るという自信。というか質の高い選手をそこに置いているのは、WGが一人剥がしたら一気にビッグチャンスになるからかと。
実際、特に左WGのサネに入った時はエリアへの侵入も見られセットプレーを獲得するシーンが多くありました。
逆に右サイドはスターリングからDF側に実線が伸びているように、高い位置でスターリングにボールが届けられず、下がって受けるシーンが多くありました。それについては両SBの左右非対称なポジショニングが影響しています。後程触れます。
また、1対1だけでなく、WG・IH・SBが各ポジションを旋回するように入れ替わって相手のDFをずらしていき、穴が出来たところで侵入する(フットサル的な)形も見られます。この試合では多くは無かったかと思いますが。
②の場合は、相手に強制的に二者択一を迫ることが出来るようになります。ちょっと図が大雑把ですが、8番ギュンドアンに入った場合に各4本(本当はフォーデンも含めて5本。ミスです。)のコースがあり、1つのパスコースを閉じると別のパスコースが空いてしまう。といった現象を作り上げることが出来ます。
例えば、7番スターリングへのコースを13番が閉じる→20番シウバのコースが空く。11番が20番へのコースを切ると33番ジェズスへのコースが空く。
といった感じです。
この現象は、8番ギュンドアンが超優れたパサーだからというわけではなく(ディすりではないです。)前の5人のポジショニングが相手の選手の間にそれぞれ立つことにより起こっています。
この局面だとかマンC相手だとかに限らず、二者択一を迫られるということはあるとは思いますが、マンCは意図的にそれを起こすためのポジショニングをしています。
●ホッフェンハイムの対応→マンCのリアクション
前述の①と②の両方を防ぐには後ろに人を割かなければいけない。
後ろに人を割いたところで相手CBが持ち上がってきたら選手の数による優位性が保てない。そして二者択一を迫られる。といった負のスパイラルが起こってしまうのでどこかでリスクをかけないといけません。
この試合では、ギュンドアンに自由にボールを持たせないようにしよう。が優先事項だったように見えました。
最初の方にジョエリントンとブレネットはSBをマンマークする。みたいに書きましたが、それは間違いというか少しずれていて。
マンCの右サイドでは、ジョエリントンにはストーンズを見つつも、ギュンドアンへのコースをケアをさせていたと思います。
そしてスターリングに入った場合は中盤ラインが全力でスライド。
数的優位を作り出して潰すか、ボールを下げさせていました。
そして逆サイドですが、ブレネットもSBのみをマークするわけではなく、ラポルトとジンチェンコを同時見つつ動いていました。
ホッフェンハイムの動きを見たマンCはすぐに修正をしてきます。
ジンチェンコは最初は中央寄りにポジションを取っていましたが、時間が経過するとともにボールが左サイドに来ると大外のレーンに開いて立ち位置を修正。
それに合わせてラポルト-オタメンディの距離が広がります。
ラポルトがボールホルダーの際はブレネットはジンチェンコとの間に立ってコースを遮断。クラマリッチはギュンドアンとの間に立ってコースを遮断。
1列前へのコースを消せていましたが、ラポルト→オタメンディ→ギュンドアンを素早く繋がれると距離が長くなった為に、クラマリッチのスライドが追い付かず前進を許してしまいました。
●SBの左右非対称なポジショニングによる影響
そういった経緯もあり、両SBのポジション取りが非対称の形になりました。
左サイドではジンチェンコが外に開いて、WGとCBの間にポジションを取っていたのですが、右サイドではストーンズとスターリングの間には誰もおらず。ギュンドアンにボールを入れることもできなかったため、右サイドはスターリングに入れた後はB・シウバと頑張って状態となっていました。
それでも大丈夫って計算だったのか。そこらへんは分かりません。
ただ、スターリングが下がってボールを受けるシーンは多くあり、そもそsもボールが届かない。という状態にはなっていました。。
では右がダメなら前進がうまくいきだした左からということになりますが、ギュンドアンにはクラマリッチが必死でプレスバック+中盤とDFラインの間にボールが入ったらとにかく圧縮。でカバー。ホッフェンハイムのブロックを崩すには至りませんでした。
●ホッフェンハイムのビルドアップ
ホッフェンハイムは11番が両CB間に降りてSBを押し上げる形。3-4-3に可変して前進をしていきます。
DFラインに対して数的同数でのプレッシングが来た場合は、
①CB→CH→SBか②CB→SB→CHというルートで前進をしていきます。
ですが、この試合ではマンCはCHもSBも両方潰す作戦でホッフェンハイムのビルドアップを阻みます。ビルドアップの出口を潰すことでボール保持の時間を奪っていました。
マンCのプレスに晒されながらも、リアクションできるのは流石だなぁと思ったのがこのシーン。SBまでボールを届けるもCHが捕まっていてボールを出せず。中にドリブルで運んでブレネットの楔→CHが落としを拾って前進という流れでした。
この後、ガイガーが内側にトラップしたところをギュンドアンがさらっとかっさらっていくんですが・・・
マンC相手に余裕をもってボールを持てる時間が短くなるのは世界中のどのチームにも共通しています。なので、如何にスピーディに攻撃を終えるかというところを考えるんだと思いますが、ホッフェンハイムはこの試合SB裏とチャンネルとよばれるSB-CB間を使って相手ゴールに迫る動きがみられました。上の図ではブラネットが斜めにエリアに侵入することで後ろのCHが入れるスペースを作りエリアへと侵入していきました。
ホッフェンハイムはポジティブトランジション時に外側のCHの2人が積極的に縦に走って前の3人のフォローやラストパスを供給していました。
ユーロ2012だったかのロシアと被りました。曖昧な記憶なので全然違うチームと勘違いしている可能性も高い。(笑)
上の図はホッフェンハイムの先制PKの前の場面。
ジョエリントンが降りる動きと同時にクラマリッチが侵入→ヒュブナーのパスが通りペナ角からファーへとコントロールシュートという流れでCKを獲得しました。これは入ったと思いましたが。
その後のCKでPKの判定となりホッフェンハイムが先制。前半15分。
前半序盤はマンCのポゼッション+即時奪回vsホッフェンハイムの奪ったら即攻撃の構図ではありましたが、ホッフェンハイムの攻撃のターンが徐々に減っていきます。その中でも惜しいカウンターはありましたが。。
ただ、ホッフェンハイムも前述のとおりマンCの攻撃に対してスペースを作られながらも対応。ほぼすべてのセットプレーで決定機を作られながらも無失点で切り抜けます。
前半はホッフェンハイムリードで終了かというところで、ゴール前でジェズスにファールを与えてしまい、やや中央右よりの位置からサネのFKで同点とされて前半を終了します。
●●後半
後半開始から両チームとも選手交代。
マンCは右サイド膠着の要因となったストーンズに代えて本職SBの2番カイルウォーカーを投入。
前半の部分で書いたストーンズのポジショニングですが、これはチームとしての約束事ではあったと思うので懲罰交代とかではないのかなと思います。
ストーンズ個人の判断なのであればベンチから修正の指示があったはずですので。とはいえ右サイドの攻撃の停滞は明らかでしたので、そこの修正をするためにはキャラクターの違う選手を入れないといけなかったということなんでしょうね。
ホッフェンハイムはブレネットに代えて9番ネルソンを投入。
正直、ホッフェンハイムを1試合しっかり見るのは初めてなのでどういうキャラクターなのかはわかりません。分かっているのはアーセナルからレンタルで加入したということくらいです。
マンCはカイルウォーカーが入ったことによってボール保持時、
後ろは2CBとなり2-3-4-1(2-3-5)となります。両SBの位置が高くなったことでホッフェンハイムのジョエリントンとネルソンは必然的に位置が下がります。また、クラマリッチはアンカーのギュンドアンをケアを継続。
●左右対称のポジショニング
カイルウォーカーの投入により、左右対称のポジショニングを取るようになったマンC。右サイドでもSBがスターリングを追い越す動きや、ボールが入ったときのフォローをするなどの動きがみられるようになりました。
後半序盤はマンCの時間。53分にはこの試合初めてのショートコーナーから決定機を作ります。更に55分にはホッフェンハイムのCKからカウンターで3対1の局面を迎えるも決めきれず、ベンチもピッチも頭を抱えます。
この場面ではホッフェンハイムの全員が上がっていましたがリスクかけすぎでは?という感じでした。勝たなければいけないとはいえ、まだ同点で後半10分だったので。
●ホッフェンハイムのカウンター
後半のホッフェンハイムの攻撃で取り上げたいのはこのシーン。
GKのスローからのリスタートで、マンCは前からハメに来ている状況でした。この場面、グリリッチュが反転して前進→ジョエリントンへとパスを通すことでマンCの5人を一気に置き去りにしました。
SB-CB間に抜け出したネルソンへのロングパスからシュートまで至ったシーンでしたが、前半のホッフェンハイムはグリリッチュがCB間に降りてビルドアップをスタートしていましたが、8番のガイガーも降りることでフォーデンがどちらにプレッシャーに行くべきか迷っていました。
実際、GKからボールが出る直前にガイガーが上がる動きを見せたことでそれに引っ張られ、グリリッチュへのケアが遅れてラインを突破されてしまいました。
こういったホッフェンハイムのカウンターがありながらも60分にマンCがサネのゴールで勝ち越して、それ以降両チームとも選手交代をしながらも得点はこれ以降動かず2-1で試合終了。マンCが盤石の1位でグループリーグ突破となりました。
後半、ポジションバランスが良くなったマンCに対してブロックを崩しきられることがなかったホッフェンハイム。
ですが、リスクをかけた結果の被カウンターでの失点と、前半のサネのFKで2失点で負けは負けですね。
マンCはリーグ戦の敗戦直後+スタメンの半分を入れ替えた試合ということで、メンタル的にも人員的にも難しいところがあったとは思いますが、しっかり勝ちきるところはさすがだなと。
マンCのセットプレーでの決定機の数多く、それが起こった原因を深堀出来ればよかったのですがそこまでは見られず。
詳しく書いてある記事や、サッカーのセットプレーについて詳しく書いてある書籍があれば勉強してみようかと思います。
近いうちにサッカーのセットプレーについての記事も上げてみようかなとも思います。
今回はこのへんで。それでは。
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