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魔法のコトバは本当にある(スピッツ/魔法のコトバ)

今回取り上げるのは国民的バンドと呼んでも過言ではなく、世代や性別を越えて皆に愛されるスピッツである。

ボーカル草野マサムネの透明感のある声と哀愁を誘うメロディーがは何度聴いても惹き付けられる。

そんなスピッツの名曲の中から取り上げたいのが「魔法のコトバ」である。

スピッツの歌詞にはどこかミステリアスさを感じさせる歌詞の曲がたくさん存在するが、この曲に関してはスピッツの中では聴いた後にどこか爽快さが残る内容なのではないだろうか。

その魔法のコトバとは果たしてどういう事なのかを一連の歌詞を通して紐解いてみたい。

主人公の僕と君の関係性について

最初に検証すべき事としては曲中に登場する主人公(僕とする)と君の関係についてだ。

歌詞を辿っていくと、二人の男女は夫婦でも恋人でもない関係ではないだろうか。

それが見てとれる一節で、君と話してたくだらないあれこれ抱きしめてどうにか生きているという歌詞がある。

何かのきっかけで知り合い、雑談を交わす位の間柄で何となくお互いに好意を持っているが、連絡先を教え合うところまでは至っていない。そして同じ職場の同僚の様な毎日会える状況ではない。過去には毎日会えていた関係かもしれないが現在はそうではないというところだ。

だが2人にだけは分かる魔法のコトバを口にすれば約束などしなくてもまた会えるよという歌詞が後に続く。筆者はこの主人公の状況に非常にシンパシーを感じてこの曲に惹かれていったのである。

魔法のコトバとシンクロニシティ

シンクロニシティという現象をご存知だろうか。

とある人の事を考えていたらその当人から連絡があったり、たまたま入ったお店や施設でバッタリと出会ったりという事を体験する事がある。また、ある知り合いの噂をしていたら急に当人が現れるなんて体験は誰しもがあるのではないだろうか。

偶然とは思えないこの現象は、科学的には解明されてはいないが、何らかの法則が働いて実現するものと筆者は考えている。

口にすれば短いが効果は凄いものがある魔法のコトバとはそう、曲中に何度も出てくる「また会えるよ」という言葉である。

二人が互いに会いたいと願っていれば、待ち合わせなどしなくても絶妙なタイミングでバッタリ再会することができる。映画やドラマのストーリーとしてはよくある話だが実際にはそんな事はあるのだろうか。

確信は持てないけどある。偶然といってしまえばそれまでだが、筆者自身もいろんな人の証言を聞いても何かしらの見えない力がきっとある。そんな希望を抱かせる詞の展開である。

想いの世界は自由でいい

恋愛は互いに好き同士であったとしても必ずしも一緒になれるとは限らない。環境がそれを許さなかったり、出会った時のタイミングが合致せず、ただ想いを寄せ合う事しかできないという事があるだろう。

例え禁断の恋であろうが、自分の内面で想い合う事は自由である。そしてその世界では誰であろうが邪魔する事はできない。そう、それは2人しか知らない世界だ。

知らない世界がバレる時が来るとするならばそれは本当に二人が結ばれる時、それがその後のストーリーを分けあえるその日なのだ。

少々妄想めいた話になり過ぎたかもしれない。しかし誰かを好きになり、未来のありたい姿を思い描ける限りは人は生きていけるのだ。描いた未来は必ず来ると信じる事ができれば、現在地が険しい道であったとしても、それはまだ素晴らしい世界の過程にすぎない。希望を持ち続けていけば人は必ず生きていける。

さあ今日も口にすれば短いが効果は凄いものがあるあなたの魔法のコトバを唱えてみよう。

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