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恋と恋愛工学の救い

恋愛工学というものがあります

実利主義の欧米人ですら愛や恋を科学するということが「邪である」と捉えられていたのが、90年代に次第に紐解かれていき、現在では

・人がどのように恋に落ちるのか、

・恋とは脳内でのどのような現象であるか

がかなり明確になってきました。

これで恋愛の生活上の価値は下がったのでしょうか?

人類の多くが恋愛工学をちゃんと学習していないので、人類的価値はわからないとしても、結局、全く下がっていないのです。

だって、お腹が一杯になる仕組みは、十二指腸での満腹中枢刺激であることがわかったとして、満腹の価値が下がったりします?

幸福を感じさせる多くの脳内麻薬がわかったとして、幸福の価値は変わりません。

幸福に問題があったり、不幸に問題があったり、恋愛に問題があったりした場合に、その問題を詳細に切り分けて解決することができるようになっただけで、恋愛や幸福や満腹の価値が下がることはないのです。

だって、僕らの体がそのように作られているのだから。

「恋が3年で終わる」という科学的事実を理由に恋に落ちなくなるのであれば、それは体が恋を欲しがっていないからであり、空腹が嫌だからといって、空腹を感じなくなるのは(ある種の不健康でなければ)無理なのです。

つまり、ある理屈や論理で、感覚器が左右されるとすれば、それは動物としてはただの不健康であり、その不健康の原因は理屈や論理が解き明かされたからではないのです。

愛は進化に影響したのか?

91年ごろの古いほうのドラマ「高校教師(映画じゃないほう)」で、先進的な生物学を学んでいる羽村先生(カバンから「利己的な遺伝子」がこぼれ落ちるところまである)が忍ばず池の畔のベンチに座っていいます。

「愛なんてものは人類の進化になんの影響ももたらさなかった」

嘘でしょうね。愛のない人は遺伝子を残しづらいから。

それが単なる脳内麻薬の連鎖的いたずらだとしても、その営為は明らかに人類を存続させる力に満ちていたのです。

当時、我々があれだけバカにしていた進化心理学の証左によって。

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