[聲の形]石田将也と西宮硝子は、お互い夢を見て、あの橋に行きました。それは運命ですか?
あの川の鯉は公式設定として将也の肉を貪り食い散らかしてます
なお公式ファンブックでも目が覚めるシーンは「不思議ですねぇw」って作者がいってるので、以下は全て私の勝手な妄想です「それはちょっと」って思う人は見ないように
将也がもってきてくれた筆談ノートと忘れた希望、この4ヶ月得ることのできた想い出、もう一度向き合うことのできた植野直花、胸のうちを暖めた恋心、将也の心を傷つけた後悔、将也の身体を傷つけた後悔、
解き放たれた感情が、あふれだし、こぼれた涙が将也を起こすシーン
シーン的には硝子の涙が川に落ち、それを受けた鯉が遠くに泳ぎ、将也が目を覚まします。
なおこれについて作者は「鯉と将也の目覚めは関係ありません」と言っていますので以下は完全に妄想です。はい、再度注意しましたからね?クソエモで書いてるからここから先すごい読みにくいですよ?はい、注意したからね??
さて、あの鯉は公式設定として、将也の肉を食ってます。
いやこれはマジで、硝子を助けるために川に落ちた将也は、引き上げられるまでに鯉にお尻の肉を食われてしまいお尻が凹んでいます。
作者は「あの鯉は水質浄化のためにいるんですよ、だから将也も浄化されてるんですね」などと公式ファンブックで供述しており、漫画版では「お尻まだ凹んでるよ触ってみる?」と言ってるシーンが7巻にあります。
お?気になった?気になった人は!是非!原作買って確認してね!!
さて、つまり「将也を取り込んだ鯉」の描くものは
硝子側の「恋い焦がれる」ではなく、将也そのものであり、将也の恋を取り込まされた「鯉」です(断言
はじめ鯉はぼんやりと、ゆるゆると泳いでいます
将也の恋は意識するほどには定まっていないからです。
しかし将也の「鯉」は、彼女の涙を受けることで、画面奥へと猛スピードで消えていき、将也は爆発的な感情で目覚めるのです。
けれど二人の星空の下の約束を見届けてから、「鯉の波紋」を残してまた画面外へと去っていくんですよ
えーーーもーーーいーーー!
ところで「肉を喰わせる」とはどういう意味だと思いますかね?
実は「肉を食べる」という行為は多くの宗教で人間讃歌として扱われます。
これは世界様々な宗教にみられることですが日本なので仏教に端を発する話を少し(思いっきりざっくり省略改変して)話しましょう
お釈迦様事ブッダはある日、白ウサギだった前世を思い出します。
ある日、老人に会いました、その老人と「声の交わせぬ中」
コミュニケーションを取り続け、その老人からの感謝の念、自分を包み込む温もりを感じ、ブッタは「愛」に目覚めます
しかしそこで気が付きました、老人はずっと何も食べておらず、飢餓で死にそうだったのです。
ブッタはこのままでは死んでしまう老人にどうしたらいいか考え、思いつきました、そうだ、この体をたべてもらおう
ウサギは焚き火に飛び込みます
老人はウサギの行動に驚き困惑します(ディスコミュニケーション)
しかし、やがて気が付きます
「まさかお前は、こんな老いぼれを助けるために、火に飛び込んだのか、私に食べろというのか」
老人はその行為に感謝をし、涙を流し、生き続ける道を選ぶのです。
ちなみにインドから中国に伝わると、この老人実は天帝で、天帝はうさぎの魂に感謝して、うさぎは月に住むことになりました
だから、月にはうさぎがいるんだとさ、って話に変化していきます。
ウサギにとっての「他人」である老人への愛と
将也が他人である硝子の告白を受けて、ディスコミュニケーションをしつつも、そこで受け取ったもの
将也が見え上げた、あの月
将也が入れ替わるように川へ落ちるあのシーンへと続く道は、白ウサギの魂が昇った月を見上げた時に、ウサギから受け取った「愛」なんじゃないか、そんな風にすら思えませんか。
さらに私の勝手な妄想を続けますが、
彼女が橋に行く前に見ていた「健聴者」のように振る舞う夢は母である八重子の望む未来で有り、結絃を含めて家族みんなに迷惑をかけ続けた硝子が望む世界でした、しかしそれは幼稚な夢です。自分の属性は変えることができない、夢は夢でありこのような過去は存在せず、このような過去を希い続けることは将也の連れてきてくれた希望を、将也の連れてきた4ヶ月を、将也の連れてきてくれた恋心を、全てを否定することです。
家族にとってではなく彼女にとって「大切なもの」とはなにか?
この4ヶ月を振り返ってみればわかる「このノートを通して皆と仲良くなりたい」と願った少女時代の夢は、ノートと共にやってきた将也によって達成されようとしていました、ならば!なぜ!!!過去がこうだったらよかったのにといつまでも自分が希わねばならないのか?
あの夢から覚めた瞬間、彼女は少女だった夢から脱却し大人の一歩を進み出します、それが、それこそが、将也が目覚めるために必要だったことではないのか?
あの夢から覚めた瞬間、彼女が少女を脱却した瞬間、硝子は二度と将也に会えなくなるという焦燥感で走り出します。
将也が死ぬ、その焦燥感は事実だったのではないか、その予感を得ることができたのは、彼女が自分の本当の罪である「障害を受け入れない自分」に気がついたからその危機感を、白ウサギか鯉か二人を見守る何かからもらえたのではないか。
そして、硝子が自分の罪を本当に見つめなおしていても、あの日あの時あの場所へいかなければ、将也が死んでしまうエンドだったのではないか。
将也はあのまま白兎に連れられて天へ還ってしまう予定だったのではないか。
涙で滲んだ視界から星空の下で約束を結ぶ二人を見ていると、そんな風に、感じるのです(※注 妄想です)
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