バックキャスティングへ思考転換
「あるべき姿」から課題解決をするためには、過去から学ぶフォアキャスティング思考から未来から学ぶバックキャスティング思考へ思考転換する必要がある。
フォアキャスティング思考とバックキャスティングの違い
まず、フォアキャスティング思考とバックキャスティング思考の違いを把握し、思考転換し取組むことが必要である。
我々は生まれたときから科学的なものの見方の世界にいる。何か問題が起こるとまず情報を集め、類似性をもとに分類整理し、過去の事例を研究し、だれもが納得する一般解を求め問題解決をする。
<フォアキャスティング思考> <バックキャスティング思考>
・”分析して”から考える 👉 ”何をしたい”から考える
・”なぜ”から一般解を求める 👉 ”何のために”から特定解を求める
・過去の事例を中心に整理 👉 未来の問題を中心に考える
・過去から学びっ類似性に注目 👉 未来から学び、ユニーク差に注目
・知識は力なりと知識偏重 👉 創造力重視で知識の活用
思考が変われば企業も個人も行動が変わる
ものの見方が変われば、意識を変えることができる。過去の問題解決事例のみの学習では行き詰まることが多い、未来から考える必要がある。
SDGsは「改善」ではなく、バックキャスティングによる「変革」を求めている。
<フォアキャスティング思考> <バックキャスティング思考>
・企業が発展すれば個人も幸せ 👉 個人の満足なくして企業の発展なし
・人並みになることで満足 👉 人と違うことに満足
・少品種大量生産、大量販売 👉 多品種少量生産、小口販売
・効率化でニーズに対応 👉 小回りでニーズに対応
・小売りが独占的流通 👉 新業態による流通販売
どちらの考え方がよいか?
だからと言って、フォアキャスティング思考とバックキャスティング思考、どちらがよいかではなく、課題によって使い分けることが必要である。
新しい企画を考えるときバックキャスティング思考が適しているし、
品質管理など、問題が発生すると細かく要素に分け、悪い部分を取り除き、正しいものと入れ替える(要素還元法)ような課題はフォアキャスティングが適している。