10代のあなたに届けたいコラム：雄大な自然で癒されよう

人間関係や部活動、勉強でうまくいかず辛い目にあったあなたへ。
騙されたと思って一度雄大な自然の景色を見にいくことをご提案します。
なぜなら、自分が自然に比べて小さく感じられ、ショックな出来事から立ち直る勇気をあなたに与えてくれると私は考えているからです。
補足として、ここでいう雄大な自然の景色とは、例えば水平線の彼方まで見渡せる海や、山の頂上から見るどこまでも続く木々などで視界の全てが埋め尽くされるような自然の景色を想定しています。

私は中学1年生のある時、部活の顧問から心ない言葉を浴びせられて、ショックで数日間学校を休んだことがあります。今振り返ると当時の私は、周りに対する口調が強くなっていたり、それまで忘れたことがない仕事をやり忘れていたりと自分が自分でないような、おかしな人間になっていたように思います。
私がそんな状態から立ち直れたのは、雄大な自然の景色を見ることができたからです。

私にとっての雄大な自然の景色とは、神奈川県の辻堂海岸で見た海と空と富士山でした。
そこへは最終的に母が無理やり連れ出してくれたのですが、何をするのも無気力だったので正直行くのが面倒だと感じていました。しかし、そこで見た景色のおかげで、それまであった私の心の傷が癒えました。
その景色は次のようなものでした。

雲一つなく清々しいほど青くきれいに晴れ渡る空。
どこまでも青々と広がる海と、浜辺に力強く打ち付ける波。
そして目の前にあるのではないかと思うくらい大きくて近くに感じられる富士山。
特に富士山は私が思っていたよりも10倍くらい大きくて、ちょっと怖いくらいでした。怖いとは思いつつ、不思議と安心感もありました。
「こんなに大きなものが世界にあるなんて…」後に続く言葉が出ないほど、空と海と富士山に見惚れていました。

私がそれまで部活動という小さな組織の中で悩んだり憤ったりしていたことが、なんだかちっぽけなことに思えた瞬間でした。雄大な自然の前に立つと心が浄化されるようです。

景色を見た後の私はいつもどおりの私に戻ることができ、学校生活と部活動に再び力を入れられるようになりました。顧問と以前と同じように話す勇気が持てました。もしあの景色を見ていなかったら私はもっと長い間学校を休んで家に閉じこもっていたかもしれません。

今のあなたは当時の私のように、ショックなことがあって家に閉じこもり、外に出ることが面倒で辛いかもしれません。でも騙されたと思って海や山など雄大な自然と一度触れ合って欲しいと思います。一人で行くことが難しいようならご両親に頼んでみるのも良いと思います。
雄大な自然を見て、あなたの傷ついた心が癒されることを心から願います。