回り道のススメ (Syrinx活動報告4月)
皆様こんにちは、Syrinxプロジェクトリーダーの竹内雅樹です。
記事タイトルについてのお話は後述します( = で囲まれた部分です)
年度が変わって最初の月、あっという間に時間が過ぎていきました。緊急事態宣言が出ていて外にはあまり出れないですが、その分開発や作業を頑張りたいと思います。
この4月は主に研究に軸をおいて頑張ってきました、まだ情報公開はできないのですが、今後の発展につながる様々なことをしてきましたので発表を楽しみにしてください!
今月はまた多くのSyrinxを使用したいというお問い合わせをいただき、Zoomをして話しました。Syrinxがあるおかげで生きる希望をもらえた、と言っていただき、絶対にこのデバイスを完成させなきゃなという思い出いっぱいになりました。
さて今月ですが、テレビ東京の「チェンジ・ザ・ワールド」という番組に出演しました。銀鈴会の指導員の方々にも協力をいただき、私達の活動を纏めていただきました。大変素晴らしい映像にしていただき、制作会社の皆様には感謝申し上げます。以下から番組を見ることができます〜!
また、リケラボの記事にもさせていただきました。私自身のことを語る記事は初めてだったので受け入れてもらえるか少し不安になりましたが、様々な方に見ていただき、メッセージもいただけて本当に良かったです。以下から記事はご覧になれます。
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「回り道」のススメ
私自身、大学院に進む前に1年浪人しています。しかも学部を卒業したため、所属のない、すなわち1年間ニートになるところでした。(実際には5月から理研で働けたので、4月の間だけニートでした。)
院進をしなかった原因は学部での研究室の指導教員との不一致です。このまま院に進学してもやりたいことはできない、そう思いました。もともと企業に就職するビジョンも持てなかったので、我慢する気持ちにもならず、卒業論文の提出後、研究室には行かなくなりました。
周りの同期は続々と大手企業への就職や海外大学院への進学を決めていく中で自分はニート...。恥ずかしいという思いと劣等感、そして何よりもここまで育ててもらった親に対する申し訳ない気持ちで溢れました。
とても仲の良い友達がいたわけでもなかったので、しばらくの間、一人で様々な場所を徘徊していました。ただ歩いているだけのときもありましたが、近所の図書館や二子玉川の蔦屋書店に行き本を読むこともありました。ジャンルは問わず、とにかくこの状況を打破するヒント何かないか、がむしゃらに探しました。
平日は、学部時代から行っていた理化学研究所のバイトと、学部時代に知り合った企業のインターンに行っていました。というのも海外大学院への進学も考えていたので、TOEFLなどの準備によって所持金が殆ど失われてしまったためです。それでもそこで働く居場所があったのは大きかったと思います。
ただこれらもバイトのため、この先どうしよう...という思いはありました。
そんな中、本当に様々な人のところに相談しに行きました。
色々な大学の研究室を紹介してもらったり、中高の部活のOBの方々がバイト先を紹介してくださったり。。。本当にその時に相談に乗っていただいた方には感謝しています。
この中でも忘れられないのが、小学校から高校までお世話になっていた公文式の先生に相談に行ったときのことです。学部時代はそこでアルバイトをさせてもらっていました。
僕の状況を話すと、「それは辛かったね」と言って慰めてもらいました。そして、「まさ君は小さい子に教えるのが本当に上手だったから、そこでアルバイトしてみるのが良いんじゃない?」と言ってもらいました。ここに来て塾講師、という選択は毛頭なかったのですが、せっかくなのでインターネットで探して家の近くの塾に行くことにしました。(その1年後その先生は公文式を辞めてしまうとのことで、お礼の意味も込めてご飯をおごることができました。)
塾に入ると、同学年の先生たちはみんな卒業間近で学部1年から3年がほとんどでした。ここでもこの歳で新人か...という恥ずかしい想いがこみ上げてきました。
その塾は個別指導なので、教室長の先生が僕の担当する生徒を決めます。僕が最初担当したのは小学校4年生の男の子でした。
その子はとても元気な子だったのですが、元気すぎて少々他の先生に迷惑を掛けることも多い子でした。
ただ実際に担当してみると馬が合ったのかとても楽しく、授業中でもたくさん話して、たくさん遊びました。
相当懐いてくれたみたいで、授業の次の日である日曜日も近くの公園で一緒に遊びました。フリスビーをしたり、かけっこをしたり、ラジコンで遊んだり、、、小さい弟ができた気分で僕も楽しかったのを覚えています。
それで気分が晴れてやる気をもらえたのか、平日の理研のバイトとインターンも必死で頑張ることができました。5月から理研の方で常勤として働けるようになったのも、その頑張りを見てくれたのかなと思いました。本当に理研の先生とその男の子には感謝したいです。彼は今何をしているのかな...?と思いを馳せています。
「回り道」という言葉に出会ったのはその2月から5月の間でした。研究室見学に東京工業大学のすずかけ台キャンパスに行ったときのことです。少し時間があったので、散策していると、掲示板にある新聞の切り抜きが貼ってありました。「寄り道のススメ」という以下の記事です。
記事で取り上げられているお三方が敢えて敷かれているレールを外れて、アルバイト生活、留学、休学をそれぞれ経験した、という話です。これを読んだときに今の自分の境遇に似ているなと思いました。でも、3人共、「逆に遠回りしてほしい」「自分が行きたいと思うなら、行くべき」「僕は少しも後悔していない」という結論でした。このことは僕に大きな勇気を与えました。僕も「回り道」をして良かった、と数年後言えればいいな、そう強く思えることができました。
そして今、そう言えます。
僕も「回り道」をしたことで、自分の将来を考えたり、目の前のことにがむしゃらに頑張れたりして、今自分のやりたいことに巡り会えたのだと思います。我慢してレールに乗った人生を歩んでいたら、、、多分すぐにやりたいことには出会えてなかったでしょう。
もしこの記事を読んでいてレールから外れることが怖いので、自分のやりたいことを探すことは諦める、という方がいたら、もう一度考えてください。決して人生に無駄な時間などはありません。むしろここでやりたいことを探さず、歳を重ねると余計に後戻りできなくなると思います。今は辛いかもしれませんが、必ず後に活きてきます。自分の直感を信じて人生を歩んでみてください。
以上です。
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さて5月はコロナが落ち着いたらユーザーインタビューと開発を進めて、必要としている方に届けられるように頑張っていきたいと思います。
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