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最強の失恋ソング、『猫/あいみょん』

 一か月前、恋人と別れた


別れた次の日、成田空港のラウンジで飛行機を待ちながら
丁度夕方の時間にあいみょんの猫を初めて聴いた
初めてのタイミングがあまりにも今の状況と重なりすぎて
気を抜いたら涙が出そうになった、というより泣いた


飛行機から見える夕焼けを私は多分
一生忘れないのだろうな、と


心のシャッターというもので記憶しようと思ったけれど
人の記憶なんてたかが知れてるので、写真に残した
これは多分一生削除しない



ー長かった、とても

何も知らない20歳の私にとっての3年という時間はー


結果として、私から振った形になったけれど
私たちに所謂ゴールインという未来は
出会った時からなかったので
あとは離別のタイミングのみの関係であった

彼は既に出会った時から違う誰かのもので
私の男ではないのに感覚的には「彼を手放した」
という言い方がしっくりくる

まぁ言ってしまえばただの不倫である
ただ恐らく、どんな形の恋愛であれその当事者たちは
自分たちがありきたりな恋人関係ではなく特別な関係だ
と思っているように
私と彼もまた特別な関係で愛し合っていた


夕焼けが燃えてこの街ごと
飲み込んでしまいそうな今日に
僕は君を手放してしまった

明日から君が居ない生活だ、不安で堪らなく嫌だよ
明日なんて来てほしくないから
僕も一緒に飲み込んでしまえよ、夕焼け
だけどもそうはいかないよな
明日ってウザいほど来るよな
眠たい夜になんだか笑っちゃう

家まで帰ろう 一人で帰ろう
昨日のことなど 幻だと思おう
君の顔なんて忘れてやるさ
馬鹿馬鹿しいだろ、そうだろ

君がいなくなった日々も
このどうしようもない気だるさも
心と体が喧嘩して
頼りない僕は寝転んで
猫になったんだよな君は
いつかフラッと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ

夕焼けが燃えてこの街ごと
飲み込んでしまいそうな今日に
僕は君を手放してしまった

若すぎる僕らはまた1から
出会うことは可能なのかな
願うだけ無駄ならもうダメだ

家までつくのが こんなにも嫌だ
歩くスピードは君が隣にいる時のまんま
想い出巡らせ がんじがらめのため息ばっか
馬鹿にしろよ、笑えよ

君がいなくなった日々は
面白いくらいにつまらない
全力で忘れようとするけど
全身で君を求めてる
猫になったんだよな君は
いつかまたあの声を聞かせてよ
矛盾ばっかで無茶苦茶な僕を
慰めてほしい

君がいなくなった日々も
このどうしようもない気だるさも
心と体が喧嘩して
頼りない僕は寝転んで
猫になったんだよな君は
いつかフラッと現れてくれ
何気ない毎日を君色に染めておくれよ

君がもし捨て猫だったら
この腕の中で抱きしめるよ
ケガしてるならその傷拭うし
精一杯の温もりをあげる
会いたいんだ忘れられない
猫になってでも現れてほしい
いつか君がフラッと現れて
僕はまた、幸せで

いや、めちゃくちゃいい歌だなぁと
いつ聴いても思ってしまう

最後が「幸せで」”ない”のか”ある”のか
分からない所なんか最高で
恋人同士だった時間は果たして本当に幸せだったのか...

その答えってきっと、その後の未来で決まるんですよね
あの経験を経て幸せになれば
その思い出はきっと幸せだったんだと

だからこの曲を聴いて私は、不倫の詩だ!と
不謹慎にも程があるけれど、そう思わずにはいられなかったし
多分聴く人によって捉え方が
異なる曲の際たるものだなぁと


そして、大体において
世間一般として聴く人の状況によって感じ方が変わる曲は名曲である

それにしても、一時期芸能界で話題になった多くの「不倫」を
まさか私がするとは思わなかった

まだ大人になったばかりの当時の私は
この重大さを今ほど重くとらえられてなかったのが正直な感情

3年という私にとっては長いけれど
彼と彼の家族にとっては今までそしてこれからの長い人生の中では
一瞬の様な時間なのに・・・



長くて、短い私と彼との時間は、私が手放した



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