「なるほどよくわかった引き出し」
とあるゲームの実況プレイ動画を見ている。
そのゲームは中学生とかその辺の頃にハマっていたゲームで、物語の重厚さ、キャラの濃さ、それとBGMなんかがツボでよくプレイしていたソフトだ。ただ、物語がどんどん複雑になっていったり、謎解き要素なんかが難しくてクリアすることは無かった。出来なかった。でも、大好きなゲームだった。
その実況プレイ動画は、そんな思い出がいっぱい詰まったゲームをとことんやり込むような企画のもので、物語もきちんと紹介していくし、色んな縛りを設けたりしているから非常に楽しく観させて貰っている。ああ、そうそうこんな感じだったなぁと思い出すこともあれば、知らない要素も沢山あって、自分は全然やり込めてなかったのだなぁと反省したりしながら。
そんな中、あるひとつのショートストーリーみたいな話があった。
男はお金とか名誉とか、いわゆる「これぞ人生の成功!!」みたいな夢を見ていて、女は小さいながらも日常にある細やかな発見や気付きを大切にするような生活を夢見ている。
どちらも夢。
大きいとか小さいとかって夢に対して思ったりもするけど、実は夢には大小なんてないよね、みたいな話。
実況主さんも言っていたけど、子供の頃プレイしていても何も思わなかった。というか、よく分からなかった。なんかロマンティックな話をしてるのかしらね、くらいしか。
そんなふうに、とても永い時間が経ってはじめて腑に落ちる事柄がある。ゲームの話だけじゃなくてね。昔聞いた大人からの言葉の意味とか、先生が言ってたこととか。
今さら遅すぎるということは無い。
理解出来た、腑に落ちた、納得出来たその瞬間がきっと大切で、あとはそれを心に留めておけばいい。
「よくわからない引き出し」に入ってたものが「なるほどよくわかった引き出し」に移る事が嬉しいのだ。
そんなことを思ったのでした。