見出し画像

また明日

いつもの道、いつもの駐輪場、8時31分の電車。
そんな当たり前だった日常が終わる。

意味もなく笑ってたあの時も、イラついて当たり散らしたあの時も、
今の自分を作ったのは、いつも隣にいる仲間だった。
いつまでもこの時、この瞬間が続くと思ってた。永遠に。
でも今日終わる。

"1年早く社会に出て、待ってるからな!1年頑張れよ!"
そんな薄っぺらい言葉しか僕の脳からは出てこなかった。
いつもの"また明日"が今日は"また今度"に変わる。
いつでも会える。
そう思っても僕の目から何故か雨は止まなかった。

きっとこの先僕らは就職して、ほとんど会えなくなって、結婚して、疎遠になって、同窓会かなんかで会って太った、痩せた、今何してるという意味の無い問いを投げるんだろう。
でもそれでいい。
意味がなくたって、生産性がなくたってそれでいい。
この時のバカみたいに騒いでた記憶を呼び起こすために必要だ。

そんな異常を日常にする時が。

今は少しなれない異常だけど、きっと気付かぬうちに日常になっているはずだ。

大好きだった。みんなへ。
ありがとう。
また会えると信じてるから別れの言葉は言わないよ。
また行きたいなあのラーメン屋、たむろしたコンビニ、夜まで喋った公園。

会えると信じて。

最後のまた、、、。

いいなと思ったら応援しよう!