ダウン症のある子どものリハビリについて 質問&回答 その24
Q:2020/8/1 8:31 当事者の家族 2歳
もうすぐ2歳のダウン症の子がおります。31日の講演会、とても参考になりました。ありがとうございました。先生が説明していたように足が内側に曲がっていますがインソールなくても歩く力がついてくるとなおってくるものなのでしょうか?療育センターでは積極的にインソール作成をしない方針でこのまま様子見でいいのか不安です。
A(真野Dr):Foot managementとして、靴の選び方、インソール(既製品、オーダーメイド)、マッサージを挙げました。
足の様子は、前横後の3方向から評価してください。インソールは姿勢と動作に合わせて作製します。
踵骨外反がある場合は、矯正して、踏み返しをさせます。踵骨外反がないか軽度であれば矯正は不要です。
ダウン症児の偏平足は変形ではないので、歩きやすい靴を選べば足が軽くなって、長い距離を歩けるということです。私たちと同じですね。
Stage5でステップの練習の時には、インソールがあったほうがうまくいきます。写真を見ると歩きやすそうな様子が伝わってきますね。長い距離を歩くときもインソールがあったほうが良いです。まずは靴を選んで歩かせて、その様子でインソールの適応を決めてもよいと思います。
2020/8/1 9:02 療法士 12歳
ダウン症で、外反扁平足がかなり進んでしまっているお子様です。屋外ではインソール入りの靴を履いてくれているようですが、リハビリ時、屋内でやるジャンプの練習や応用歩行の練習ではインソール入りの屋内靴を履くのを嫌がります。コロナの影響もあるのであまり屋外には出られないのですが、こういったお子さんは屋内で靴を履かせることをどう進めればいいでしょうか?IQが50程度と靴をなぜ履くのも理解するのが難しいようです。足裏はやや過敏があり、こだわりは強めのお子さんです。
A(真野Dr):12歳になるとhypotonusは改善していると思われます。踵骨の外反を伴う偏平足であれば、下腿三頭筋の短縮がうたがわれます。ストレッチ、補高などが必要です。踵骨外反は、X脚から膝蓋骨の外方脱臼を誘発するため、注意が必要です。内側アーチの低下に対しては、動作を見て装具の適応を判断すればよいと思われます。(今回お話しした内容です)
インソールはいろいろな種類があります。業者によって作り方が違うこともあります。適合の良いものを試すか、作製してみてもよいかもしれません。
Q:2020/8/1 21:56 当事者の家族 2歳
ちょうど歩き始めて、今靴選びをしている最中です。うちの子は20歩ほど平均して歩けるくらいなのでふが、ハイカットかミドルカットで悩んでいます。また、トランポリンがでてきましたが、これを購入して、家でも練習させた方がいいのでしょうか。
A(真野Dr):裸足にして立位で足を肩幅にして評価してください。後ろからみて、踵の外反があれば、前方から手のひらで矯正して下さい。その肢位で靴を合わせます。靴の中で踵骨の外反があれば、インソールを作るのが良いです。
踏み返しのできる靴を選ぶためには、靴を上から持って、親指と小指~中指で支えて、靴底に人差し指を入れてソールを曲げてみましょう。何回か曲げてみて、拇指の付け根の部分で踏み返しのできる靴を選んでください。デザインが良くても踏み返しができないと、よちよち歩きになります。(オリンピックを記念した靴は、靴底が固くなることがあり、注意が必要です)ハイカットは踏み返しができないため、お勧めしましません。
トランポリンは、小さいサイズのものをお勧めします。必ず監視をしてください。前方に手すりをもって練習しましょう。手すりの位置、握りの太さなど使いやすいものを工夫しましょう。Stage13に練習方法が載っています。
【参考図書】
ウィンダーズ先生のダウン症のある子どものための身体づくりガイド おうちでできる練習BOOK 原著第2版
オープンチャット「小児地域リハ研究会」
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