あなたは、絶対に運がいい
私達の人生で起きていることに、本来プラスもマイナスもない。
起きることはすべて中立で、それに私達が意味づけをしているのだ。
過去、起きたことにマイナスの出来事が多い、と信じている人にとっては、これから先の未来もなんとなくマイナスの予感を抱き、マイナスの結果を引き寄せやすくなる。
一方で、これまでの人生で起きたことがプラスだったと信じている人にとっては、これから先の未来もなんとなくプラスで明るい予感を抱くようになり、プラスの結果を引き寄せやすくなるのだ。
あなたの人生で、もしマイナスな出来事があったと思うなら、それは一体何だろうか?
陰陽のロゴのように、白く塗られたところに黒い丸があって、黒く塗られたところに白い丸があるように、プラスにもマイナスにも、起きた出来事の側面には、必ず同じくらいのギフトと試練がある。
ツイてないことや、不幸に思っていることのプラスの部分を見出すことができるようになれば、人生で起きることすべて、映画を観ているかのように客観的に楽しむことができるようになるのだ。
たとえば僕の場合、昔ひどいいじめを受けていたが、当時のいじめ体験があったことへのプラスの部分を見出そうとしたことがある。
「あの体験にプラスの部分なんてあるものか!」
などと以前は思っていたが、よく思い返すと、あのいじめの体験があったおかげで、僕は合気道を誰よりものめりこみ、心を落ち着けることで、自分の潜在意識が明確に分かるようになった。
ひきこもりをした経験も、今にして思うと、毎日内観して、まったく新しい自分に生まれ変わるための準備期間だったように思う。
過去に対する解釈が変わったことで、自分の人生に起きたことすべてが完璧で、祝福に満ちたものであると思えるようになった。
以前も書いたが、パナソニックの松下幸之助さんも
「成功の秘訣はなんですか?」
と聞かれた時、こう答えたという。
私は体が弱く、自分で働けなかったので、人にまかせることができるようになった。
学校にろくに行けず、学が無かったので、人の話を謙虚に聞けるようになった、という。
悪いことと思われるものも、解釈次第でどのようにでも変わるのだ。
ちなみに、当然のことながら、プラスの出来事の反対には、必ず同じくらいのマイナスが存在する。
いいことが起きたからといって、プラスになって浮かれていると足元をすくわれることもあるのだ。
世界的に見ても、宝くじの高額当選者のその後の人生を追跡してみると、数年後には9割の人が当たる前よりも、少ない貯金になってしまう、とのこと。
奢ってもらいたい親戚が急に増えたり、贅沢な出費がかさんだりするので、宝くじが当たることへのマイナス部分をしっかり直視しないかぎり、流されて大変な目にあってしまうこともあるのだ。
起きることすべてに対して、余計な解釈や感情を手放して、中立の意識で生きていくことが、自由に生きていくことに繋がっていく秘訣のようだ。