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小学校入学前の住む場所選び活動~首都圏編~|「小活」ナビ

小学校入学前の住む場所選び活動、略して「小活」(造語)。第一子が小学校に入学する前、わが子・わが家に合う学校や自治体がどこなのか、多くの人には情報が足りません。学校教育が大きな過渡期にあるといわれる今、自分たちに合う学校や自治体を上手に選べるように、親御さんの助けになりたいです。

このnoteでは、第一子が小学校に入学する前、わが子・わが家に合う学校や自治体がどこにあるのか、それと出会うための情報収集と検索に役立つようなヒントを提供していきます。


このnoteの運用方針

対象地域:日本全国を以下のブロックに大きく分けてそれぞれ記事を作ります。
北海道・東北/北関東/首都圏/中部・東海/近畿/山陰・山陽/九州・沖縄

情報収集:日々のニュースチェック、取材活動、勉強会や交流会での人との出会い、本や専門誌から知り得たこと、などを主な情報源とします。その現場に直接出向いたり、その現場の人の生の声を直接聞くことはとても重要なことですが、限られた体制で全て丁寧に行うことは難しく、一次情報が少なくネット検索が大半になることもあります。予めご了承ください。

選定基準:近年の「教育改革」議論では、多種多様なトピックスがありますが、より重要なこと、より本質的なことを優先的に取り上げたいと考えます。例えば、不登校の課題、個別最適な学び、インクルーシブ教育、などがそうです。同様に先生方の働き方やマインドセットなども重要です。そうした領域で、子どもの育ちと学びをど真ん中において施策に取り組んでいるような学校・自治体・人、を取り上げたいと思います。

情報更新:いわゆるアジャイル的に暫定解を出し続けるような姿勢で更新します。網羅性や体系だった整理はあまり期待しないでいただけると幸いです。古い情報が載っていることを見つけたら、運営者までご連絡ください。


2024年10月29日更新

埼玉県戸田市

埼玉県戸田市は、埼玉県南東部にあり、さいたま市南区、蕨市、川口市に囲まれ、荒川を挟んで東京都板橋区や北区と接する、市です。最近は若い親子が流入してくるなど、人口は減少せず安定しているそうです。

戸田市の教育を語るうえで外せないのは、戸ヶ﨑勤教育長の存在です。

ちょっとその前に、用語解説。

「教育長」とは。
要するに、教育行政のトップです。教育に関わる予算、教育に関わる人事、教育に関する行政組織としての意思決定。そういったものを担う立場です。教育委員会という組織の長です。市長や県知事と、馴れ合いになってはいけないし、逆にべったり仲良くなりすぎてもいけない。いい意味の緊張関係を保たなければいけない、孤高の役職かもしれません。

なお、都道府県の教育委員会と、市町村の教育委員会、それぞれがあり、役割を分けています。例えば、公立小中学校を直接管轄しているのは市町村で、間接的に関わっているのが都道府県教育委員会。都道府県教育委員会は、公立高校を直接管轄しています。

戸田市の特徴は、まず戸ヶ崎教育長のリーダーシップにあると思います。2015年から現職にある戸ヶ崎教育長のもと、他自治体に先駆けて、時代に合ったさまざまな施策に取り組まれています。前例踏襲を良しとせず、自由闊達に意見を交わし、それぞれの現場の実情に沿った実践がされている印象です。いくつか例を挙げます。

●ICT活用:
2020年、新型コロナ流行時、いち早く一人一台端末を導入。双方向型のオンライン授業にも対応し、「学びを止めない」取り組みが行われました。

●エビデンスベースド:
中央教育審議会の第3期(2018~22年度)教育振興基本計画の会議で、EBPM(Evidence Based Policy Making:エビデンスに基づく政策立案)というキーワードが出てきたことに対応して、経験と勘と気合の“3K”から脱却することを決意。外部の専門家と連携するためのアドバイザリーボードをつくり、その場で政策立案に資する議論をしているとのことです。アドバイザリーボードはオンラインで聴講することもでき、開かれていることも特徴です。

●多様な学びの機会:
例えば、学校には来るけれど、教室に入れない・入らない児童生徒のための校内サポートルーム「ぱれっとルーム」が市内全小中学校に用意されています。教室が苦手であるとか、大人数が苦手であるとか、自分のペースを守りたいとか、それぞれのニーズにあうような環境の選択肢が用意されるよう、取り組まれています。

●インクルーシブ教育:
「スクールワイドポジティブ行動支援(SWPBS)」(School Wide Positive Behavior Support)(学校規模のポジティブ行動の支援)というものがあります。これは、「躾」などで連想されるような、悪い言動を𠮟りつけるということではなく、その逆に、望ましい増やしてほしい言動に着目して、それを本人が肯定的に捉え、自ずとその言動が増えるように外部から支援するということを言うようです。(私もまだ理解が浅いので間違いがあったらご教示いただけますと幸いです)
そうしたポジティブ行動の支援を学校規模で行うことで、比較的困り感の少ない児童生徒は健全に学校生活を送ることができ、比較的困り感の多い児童生徒に対して、先生や支援者のリソースをより集中して使えるようになるのだそうです。

以上、ごく簡単に一部分だけを紹介しています。ググるといろいろ出てきますので、興味のある人は見てみてください。

今後の更新について

今回、埼玉県戸田市を取り上げて書いてみましたが、当初想定より分量が多くなってしまいました。今後は情報を絞り、より簡潔に、だけど必要十分な情報を盛り込んで表現する工夫を検討します。

随時更新してまいります。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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