小学校入学前の住む場所選び活動~中部・東海編~|「小活」ナビ
このnoteでは、第一子が小学校に入学する前、わが子・わが家に合う学校や自治体がどこにあるのか、それと出会うための情報収集と検索に役立つようなヒントを提供していきます。
2024年11月23日更新
愛知県名古屋市
説明不要ですよね。愛知県名古屋市。地理的には日本の中心に近く、東京・大阪に次ぐ愛知県の県庁所在地にして、中京経済圏の中心地です。当然、ひとつの自治体としてはとても大きく、公教育においては、公立の小中学校あわせて約400校、児童生徒数は約17万人もいるそうです。(首都圏編で紹介した埼玉県戸田市の小中学生が約1万1千人なので10倍以上ですね)
注目点:規模の大きな自治体で、明確なビジョンと考え方
名古屋市はとても大きな自治体であり、難しいところも多々あると想像します。そのうえで、名古屋市の子どもたちがこんな風になってほしいということを丁寧に議論し、明確に言語化されています。
「ナゴヤ学びのコンパス」という理念や方針を示したものが公開されています。詳細はこちらから
これがどんなものか、引用します。
これだけ読むと当たり前に感じるかもしれません。だいたいどこの自治体も、子ども中心とか、対話を重ねてとか、表明してますものね(;^_^A。
以前、この「学びのコンパス」作成の中心にいた方にお話を聞きました。今は教育委員会にいらっしゃる方ですが、元々は学校の先生。同じ立場の先生たちに呼びかけていました。
この中には、こんなことも書いてあります
「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実
「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実、というのは業界用語かもしれません。
「個別最適な」というのは、一人ひとりに合わせた、という意味ですね。例えば最新の脳・神経科学の知見では、「特性がある・ない」という考え方を超えて、そもそも人の認知はめちゃくちゃ多様であるということが明らかになっており(詳しくは書籍『ラーニングダイバーシティの夜明け――多様な学びを選択できる教育のために』(著:村中直人)をどうぞ)そうだとすれば環境調整を行って多様な個にあわせた多様な選択肢をどのように作り出すかというのが論点になります。
「協働的な」というのは、自分一人で問題を解かなきゃいけない、常に自分の実力を高めなければいけない、ということとは真逆のことです。人は一人では生きていけないのは自明のことですし、むしろ社会でしっかりと生きていくためには、周りの人と力を合わせてチームワークを発揮できること、得意や不得意を持ち寄って凸凹を組み合わせながらパフォーマンスを上げること、困ったときにはSOSを出して力を借りること、そうしたことがいわゆる「生きる力」になったりします。
このように「個別最適」であり、同時に「協働的」であることを目指そうとするものとして、『「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実』という言葉が使われます。
このような方向性を明確に示し、市内の全ての先生方と対話をしながら理解や浸透を進めていく取り組みは素晴らしいと思います。有志の会も行われています。
参考にしていただければ幸いです。
このnoteの運用方針
対象地域:日本全国を以下のブロックに大きく分けてそれぞれ記事を作ります。
北海道・東北/北関東/首都圏/中部・東海/近畿/山陰・山陽/九州・沖縄
情報収集:日々のニュースチェック、取材活動、勉強会や交流会での人との出会い、本や専門誌から知り得たこと、などを主な情報源とします。その現場に直接出向いたり、その現場の人の生の声を直接聞くことはとても重要なことですが、限られた体制で全て丁寧に行うことは難しく、一次情報が少なくネット検索が大半になることもあります。予めご了承ください。
選定基準:近年の「教育改革」議論では、多種多様なトピックスがありますが、より重要なこと、より本質的なことを優先的に取り上げたいと考えます。例えば、不登校の課題、個別最適な学び、インクルーシブ教育、などがそうです。同様に先生方の働き方やマインドセットなども重要です。そうした領域で、子どもの育ちと学びをど真ん中において施策に取り組んでいるような学校・自治体・人、を取り上げたいと思います。
情報更新:いわゆるアジャイル的に暫定解を出し続けるような姿勢で更新します。網羅性や体系だった整理はあまり期待しないでいただけると幸いです。古い情報が載っていることを見つけたら、運営者までご連絡ください。
今後の更新について
今後は情報を絞り、より簡潔に、だけど必要十分な情報を盛り込んで表現する工夫を検討します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
▼このnoteシリーズのコンセプト
https://note.com/syoukatsu/n/n0cb3dd03ee26