【企業価値評価】Appleの株主価値

いよいよAppleの株主価値を見積もります。
今までの評価を行ってきた内容の総決算ですね。

今まで何度も登場してきた以下の図からも分かる通り、

株主価値は、
株主価値 = 事業価値 + 非事業価値 - 債権者価値
となります。

企業価値の概略図

Appleの株主価値

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早速計算します。

事業価値：3,167,123百万ドル
非事業価値：189,961百万ドル
債権者価値：187,045百万ドル

以上が今までの評価結果です。
よって、株主価値は、
3,167,123 + 189,961 - 187,045 = 3,170,039百万ドル
となります。

株主価値だけではピンときませんので、
一株あたりの価値に換算してみます。

Appleの1株あたりの価値

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一株あたりの価値を計算するには、
株主価値を発行済み株式数で割ればOKです。

発行済み株式数は以下の記事でも確認している通り、
16,426,786千株です。

つまり、Appleの一株あたりの価値は、
3,170,039百万ドル ÷ 16,426,786千 = 192.98ドル
となります。

現在(2022/06/19)の株価は130.67ドルなので、
今回の評価結果を信じるのであれば
今の価格はとても安い(お買い得！)ということになります。

評価結果の扱い方

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今回の評価方法では、現在のAppleの株価は
割安だという結果となりました。
しかし、この結果をもとにすぐにApple株購入に
走るのはすこし危険です。

今までの評価の流れを追ってきた方であれば分かると思いますが、
事業価値、非事業価値、債権者価値の評価の中で
とても曖昧な過程に基づいて評価を行っている部分があります。
特に事業価値における継続価値の評価において、
成長率を一定とするなど、現実とは乖離が起こるであろう
過程に基づいた評価を行っています。

もう少し信頼性の高い評価を行うためには、

１．仮定した値を色々な値に変え、評価結果の推移を評価する
２．他の類似企業も同様の評価を行い、企業間で相対的に評価する

などの追加分析が必要になるでしょう。

おわりに

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いかがだったでしょうか。

現在のファイナンス理論において、
企業価値評価というものがどのように行われているかを
大まかに俯瞰することができたかと思います。

Yahoo!Financeやみんかぶなどのサイトにも
アナリストによる企業価値評価が載っています。
ここまでの記事を見てくださった方であれば、
今までとは違う解像度でアナリスト評価を見ることが
できるのではないでしょうか。

次回以降は少し違うテーマを扱いつつ、
Apple以外の企業価値評価を機械的に行った結果も
共有していければと思っています。

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