リベサガを完走した感想
はじめに
ロマンシング サガ2リベンジオブザセブン(くっそ長いので以降はリベサガ表記)
待望のロマサガ2のリメイク作品。
新要素をふんだんに取り入れつつ、原作の雰囲気を損なわない最高のリメイク作品でした。
とりあえず最高難易度のロマンシングの裏ボスを撃破したので完走した感想を書き殴ります。
超長文かつ駄文だけど許してね
イクゾー
評価点
■原作に対するアツいリスペクト
聖剣3TOM(聖剣伝説3のリメイク)の出来が非常に素晴らしかったxeenによる制作で、原作をリスペクトしたストーリー、グラフィック、BGM。
グラフィックは原作の小林智美女史や原作ドット絵をそのまま3D化したようなとんでもねぇ原作再現度。特徴的すぎるフリーファイターの髪型が3Dグラフィックで違和感がないのはすごすぎる。
聖剣3TOMではあまりにもアレなデザインでyoutubeで配信したらBANされたとかいうとんでもねぇ伝説を作ったが、今回もエロさは自重しなかった。(そしてCEROは上がった)
大ボスの七英雄たちは、戦闘開始時の演出で原作再現のポーズを取るという素晴らしいこだわり。
新要素や新システムにより、完全に別ゲーに見えるのだが、いい意味でロマサガ2らしさが損なわれていない。
特に難易度オリジナルは、原作同様に敵の攻撃力がかなり高く、『殺られる前に殺れ』という実にサガシリーズらしいバランス。それだけだとただ大味なだけだが、こちら側の取れる戦術の選択肢が豊富なので、対策をしっかりするとどの敵とも対等以上に渡り合えるという、原作どおりのロマサガ2らしいバランスになっている。
世代交代やフリーシナリオによって、多種多様にわたる育成の楽しさもロマサガ2ならでは。むしろ原作以上に攻略ルートによる成長具合の変化が大きい。
各種戦闘バランスが調整されたにも関わらず、原作で強かった要素は基本的にそのまま。それでいて弱かった要素にはちゃんとテコ入れが入っている。
当然のように、RPG史上に残るラスボスの強さは今回も健在。
一線を画す耐久力と、原作よりも苛烈になった火力で今作でもプレイヤーを苦しめる。
発狂時の強さはやりすぎのレベルで、相応の対策をしないとどうにもならない。気を抜くと一瞬で壊滅させられる。
その代わりに、こちらの育成や対策次第では原作よりも楽に戦闘が終わる。
■完全にリメイクされた戦闘システム周り
原作のターン制バトルから、タイムライン式バトルに変更された。
行動の順番や、戦略が練りやすくなった。
各エネミーに複数の弱点が追加された。
弱点をつくとダメージの増加やオーバードライブゲージの上昇といったメリットがある。
全エネミーに弱点が存在する。これにより、単純に攻撃力の高さ=ダメージというわけではなくなったので、武器格差の解消につながっている。
閃きと並んでサガシリーズの特徴でもある連携システムが実装された。
今作の連携は敵の弱点をつくことでオーバードライブゲージが上昇し、それが最大まで溜まると任意で発動できるシステム。格ゲーでいう超必殺技みたいなもの。
BP節約や効率化のために雑魚戦で使っていくのもよし、不意を突かれたときや思わぬ強敵と出くわしたときの保険としても機能する。特にボス戦ではダメージソースの要であり、弱点を狙うのは、ゲージを貯めて連携を効率よく発動させるためといっても過言ではない。
敵の強さを示す敵勢力レベルが勝利回数やイベントポイントで上昇するようになった。
原作最大の詰みポイントの一つだったので改善は妥当と言える。
そのかわり出現する敵自体は勢力レベルでは変わらない。原作後半に出現したモンスターたちは後半のダンジョンやラストダンジョンあたりで顔を見せることになる。
ただし、一部のマップには場違いな強さを持つ雑魚もいる(例の湖とか)
後半ともなれば序盤のマップに出現するゴブリンのHPでさえ4桁を越える。とはいえ雑魚戦が油断ならないのはロマサガでは普通ともいえる。
■今作で追加された新要素
アビリティが導入され、各クラスにさらに特徴が付いた。
いわゆるパッシブスキルであり、クラスによって恩恵は様々。
ゲームを進めるとアビリティの「極意化」ができるようになり、他のクラスに極意化したアビリティをセットすることが可能。ただし各アビリティは1キャラまでしかつけられない。
これによりキャラの個性だけではなく、カスタマイズ性も増えた。
全てのクラスに陣形が追加された。
原作には陣形がなかった基本クラスや、サラマンダーやイーリスといった異種族。新キャラの踊り子や帝国鍛冶師、リマスター版追加キャラの忍者や陰陽士といった全てのクラスに新たな陣形が追加された。
なんとコッペリアや最終皇帝にも陣形が追加されている。
宮殿内や各地の酒場で仲間の入れ替えが可能になったため、仲間の加入や入れ替えが非常に楽になった。
そのため、原作で加入が面倒くさかったモール族やイーリスなんかも酒場で一瞬で呼び寄せることが出来る(一応、現地調達も可能)。
このシステムのおかげで「アビリティ極意化のために他キャラと入れ替える」「〇〇の弱点が多いので〇〇属性持ちのパーティーで固める」「ボス戦に特化したパーティーを組む」と言ったことも出来る。
おかげで新市街地は残念ながら削除された、その代わりなのかアバロン内にランダムで制圧地域の住民が訪れるようになる。
玉座で自発的な皇帝退位ができるようになった。
他のパーティメンバー+αの6人の中から選択できるので、前述の酒場と併用すると、好きなクラスを皇帝に選べる。
これによりコッペリア皇帝が簡単になった。というかこれが確実な方法。
装備の開発だけではなく、装備の改造も可能に。
施設の鍛冶屋のレベルを上げると、上位装備の開発だけではなく新要素の装備改造が解禁される。素材と金を使うことによって武器の性能を引き上げることが出来るシステムで、一部の装備を強化することが出来る。
これにより、開発品が強すぎた原作の武器バランスが一変し、ほぼコレクションとしての価値しかなかった各種レア装備に明確なメリットが生まれた。
新たな探索要素「せんせい」
せんせいは聖剣3TOMのサボテン集めと同じようなシステムで、各マップにいるせんせいを見つけるとスタンプが貰え、一定個数が貯まると各種特典を得られるシステム。
各種特典は収入アップや技術点ボーナス、未発見宝箱の位置把握などといったものから、連携ゲージ増加や後述のアビリティ枠が増えたりといった強力なものまで存在している。
聖剣VOMと違い、マップが広すぎず、ちゃんとわかるような場所にいるので、見つけるのはそこまで苦労しない。ちゃんと未発見数がわかる救済もある。
七英雄の過去がわかる「七英雄の記憶」
上述のせんせいと同じようなシステムで、各マップにあるオブジェクトで過去の七英雄の記録を垣間見る事ができる。
せんせいと違い、基本的にはシステム的なメリットは少なく、ストーリーの補足がメイン。
ただし、すべての記憶を見ることで、クリア後に追加ボスと戦うことができ、そのバトルで条件を満たすとゲーム中最高クラスの装備を入手出来る。
宝箱の大量増加でマップ探索の楽しみが増えた。
原作から比べると非常に多くの宝箱が増え、単なる通過ポイントであったルドン高原などにも宝箱が配置された。
体験版時点だと、ウオッチマンの巣にバスタードソードが置いていなかったのでどうなるか不安だったが、基本的には原作にあった強力なアイテムの場所は変わっていない。
上述のせんせいや七英雄の記憶と合わせて、マップ探索の要素が増えたので、新しいマップを探索することに何かしらの利点が出来た。
ちゃんと難易度調整もできる。
初回で選べる難易度は3つで、RPGが不慣れなプレイヤー用の「カジュアル」、原作みたいな高難易度はちょっと……というプレイヤー向けの「ノーマル」、原作難易度上等、過去にクイックタイム無しで七英雄ぶっ倒したぜプレイヤーのための「オリジナル」が用意されている。
ちなみにカジュアルとノーマルはまだノータッチ。気が向いたら検証してみる。
それにしても1周目最高難易度がオリジナルって何だよ。
強くてニューゲームが実装されたので周回も可能。
さらに周回前提の高難易度のベリーハードや、それすらも上回る超高難易度のロマンシングも選択可能。
■改善された様々なシステム
帝国記やナビゲーションのおかげで、イベント進行がわかりやすくなった。
未制圧地域でもワールドマップで移動出来るようになったので非常に快適。
いわゆる他ゲームでいうファストトラベルであり、今作では一部のダンジョンやイベントをのぞき、ほぼ全てのマップでファストトラベルが可能。
アイテム欄に制限が無くなったので、システムとしての倉庫が撤廃された。
原作のように、イベントアイテムや先代の装備を倉庫から引き出す必要がなくなった。
ちなみに宮殿内にスポットとしての倉庫は存在し、原作通りの条件を満たすと例の曲が流れる。
装備欄が大幅に変更された。
原作では武器と道具の4種類、盾を含む防具を3種類、それに追加されて固有装備だったが、今作では武器2種類、道具2種類、各部位に防具を6種類装備できるようになった。
部位が増えたことで各防具の開発に明確なメリットが生まれた。
原作では貴重な防具枠を使うのに、確率発動で信頼感の無かった盾だが、今作では装備欄を圧迫しないので、盾は普通に使える防具となっている。これに伴い、片手武器の地位が向上した。
武器枠は原作から減少してしまったが、今作の弱点をつく戦闘システムの都合を考えると仕方のない部分だろうか。
原作で問題だった膨大なマスクデータがほぼ開示されるようになった。
原作では8属性にわかれていた防御力が物理防御と術法防御に大別され、各属性耐性は別個に扱われるように。
各武器を装備したときの基本攻撃力や装備重量や行動速度も装備画面で確認可能。しかも行動速度は体術に影響するのが一目でわかるように。
理力だけは一応隠しステータス扱いだが、冥術研究所で確認出来るようになった。また、理力が高いと術威力が下がるという原作の隠し仕様が無くなり、基本的には冥術以外には影響を与えないらしい(ただ理力参照攻撃はあると思う)
マスターレベルや戦闘回数、帝国の収入などもメニューで簡単に確認可能。
武器レベルがクラス間である程度共有されるので、不得意武器を伸ばしてレベルを引き継がせることが可能に
たとえばネレイドなんかは高い器用さを持ちながら、小剣や弓技能を持たないのが問題だったが、この仕様のおかげで使い込んでいけばトップクラスの小剣、弓要員になるかもしれない
ただし、この引き継ぎにバグがあるらしく次キャラに引き継がれないことがある(詳細は謎)
術法研究所のシステムが一新され、原作とは比べ物にならないほど便利になった。
技道場と同じようなシステムに統一され、1人のNPCに話しかけるだけで取得済みの全属性の術と合成術を習得できるようになった。合成術のみの習得も可能。
施設の発注、装備や合成術の開発なども利便性が向上。
施設の発注は玉座で選択可能で施設レベルを上げる条件もわかりやすい。
装備の開発は素材アイテムが必要になったが、開発可能装備の一覧から複数同時に発注可能。しかも、同世代で同種類の装備を開発可能。改造に至ってはその場でアイテムを受け取れる。
合成術の開発は、術書を渡したあとに金を払うと開発が始まるが、今作では年代ジャンプだけではなく、戦闘回数でも開発が完了する。
施設や装備などの開発が完了すると、ゲーム内で通知される。
閃きの派生が可視化され、閃くかどうかが戦闘中に把握できるようになった。
個人的に原作で大問題だったのが、閃きのシステム。後作品と違い、閃き適正の無い技は絶対に閃かないという仕様で詰まったプレイヤーがいます。俺だよ!!
今作ではそこら辺の救済措置として、メニューなどで閃き適正を確認することが出来る。
また戦闘中のコマンドに電球アイコンが表示され、その技を使ったときの閃きの有無がわかるようになった。
救済措置でもあるが、「閃けるかどうかわからないのが最高にロマンシング!だろ!?」というプレイヤーのために機能のオンオフも可能。
最終皇帝時の詰み防止用の救済措置
原作では最終皇帝が出現すると、技道場は更新されなくなり、合成術の開発は出来なくなり、装備開発をしても流通はしない。という仕様だった。今回では救済措置として、鍛冶屋や大学の施設レベルを最大まで上げると、技道場への技や見切りの登録、新規取得術の登録、開発装備の流通が即座にできる。
これにより、最終皇帝出現時のデメリットはかなり緩和された。
賛否両論点
■ゲームバランス関連
どうしようもないことではあるが、クラス間の性能差が目立つ。
味方キャラの基本能力値がほぼ原作そのまま。
体術の肝である腕力と素早さが微妙に低い格闘家や、器用さと素早さを両立したクラスが少ないといった原作の部分がそのままになってしまっている。
一方で忍者や陰陽師、踊り子や帝国鍛冶職人といった追加クラスは基本能力値が非常に優秀。他クラスにもテコ入れが欲しかった。
装備や技術の性能や、モンスターなどのステータスなどは数値自体が新しく調整されているのに、なぜキャラの基本能力が原作そのままなのかは謎。
原作では基本能力値自体が個性とされているキャラもいたのでそれを残しておきたかったのかもしれない。
アビリティとその極意のシステムにより、原作にはない新たなクラス間の問題が発生した。
まず、単純に性能があまりよろしくないアビリティを持つクラスがいくつか存在する。
問題なのは、有用アビリティを持っているクラス。
例をあげると、帝国軽装歩兵♂️のウェイトパージは、防具の装備重量を0にするという、地味に見えるが高性能なアビリティ。これを忍者に装備させると、重量防具で耐久力の低さをカバーしつつ、重量による体術のダメージ低下を無視しながら、高い素早さをいかして安定した先行が可能になる。となると忍者にウェイトパージを渡すためには、忍者と帝国軽装歩兵♂は同じパーティーに入れられない。ということになってしまう。
こんな感じで、有用すぎるアビリティを持つクラス全般、互いのアビリティの相性により極意を奪い合うタンク役全般など、アビリティによるクラス間の相性ができてしまった。
こういった理由により、アビリティや能力値が平凡な帝国軽装歩兵女やフリーファイター女、ノーマッドあたりはちょっと性能が低いと感じる。
逆に強キャラとして恵まれていると思われるのが、リマスター版からの追加クラスの忍者や陰陽師、新クラスの踊り子や帝国鍛冶職人。高い能力値と性能のいいアビリティを持ち、他のクラスより優秀と感じる部分が多い。
それ以外だと、原作でも強クラスだった武装商船団、イーリス、軍師あたりが強いと感じた。
開発システムの大幅な変更による新たな問題。
原作よりも装備の開発可能時期がかなり遅くなってしまった。
特に弓、軽鎧、ローブ、帽子が致命的。
弓と軽鎧の開発はサバンナ攻略が必須。
今作では原割と初見殺しのスポットだが、クィーン撃破には様々なメリットがあるため、他のイベントより優先度は高めではある。
ローブと帽子にいたってはステップ攻略が必須。
攻略の都合上、カンバーランドがどうしてもネックになりがち。またボスのボクオーンが対策の有無で難易度が変わりやすいボスなので、後回しになりやすい。
解禁時期が時期なので、開発レベルが2以上まで進んでいる場合がほとんどで開発レベル1の装備が空気になりやすいのも不遇。特にステップの攻略で軍師ルートを選ぶと、絶対に鍛冶屋レベル2の前提条件を満たす。
開発できる装備の性能自体は優秀。
原作で2段階しかなかった槍、斧、弓のうち、何故か斧だけ開発が2段階しかないので中盤で使う斧に困る。
装備可能部位の変更で、服と全身鎧の立場が非常に悪い。
服は体防具と併用出来なくなってしまった。
元々、体防具と併用出来るのが最大の強みだったのだが、それが完全に失われてしまった。一応、能力補正や耐性等の強みはあるが、いかんせん防御性能が低すぎるので使いにくい。
一応、開発時期の都合で軽鎧の代用品にはなるかもしれない。
全身鎧は完全に終わっていて、開発自体が罠としか言いようがない。
まず開発するために同レベルの重鎧、兜、小手、足防具が一式、それに加えて開発費用も必要。問題なのが、どの開発段階でもそれらの一式を身につけたほうが防御力が高いということ。
開発レベル3ともなれば、各防具には能力値補正などがつくが、全身鎧にはつかない、ますます存在意義がわからない。
そもそも、各部位には開発防具よりも強力なものがいくつかあるので、それらを身につけるためには全身鎧の選択肢は全く無い。そして全身鎧のレア防具がさほど強くはない。
追い打ちをかけるように他部位を一式揃えるよりもコストが高い。
バフ・デバフの極端な性能差。
大多数のバフ・デバフが効果時間が短く、効果量が低い。
防御系バフのほとんどが魔法盾にまとめられてしまい、効果を上書きしてしまう。それでいて効果時間はやはり短め。
その一方で、強いバフやデバフはとことん強い。
ベルセルクはその筆頭。比較的序盤から使えるのに能力値上昇量が高く、強烈な自己回復もついてくる。
リヴァイヴァや全体魔法盾(原作で言う魔法壁)も相変わらず強い。
シャドウサーバントの効果が効果量2倍ではなく判定2回になったので、ダメージカンストの壁を超える。最終的には最強の攻撃バフと化す。
デバフに関しては、かめごうら割りやデブリスフローによる防御力低下が目に見えて強い。
そのほかにもタイムラインバトルになった影響で、素早さデバフは効果がわかりやすく使いやすい。
環境が激変した術。
術の追加が戦闘後の学習型になり、合成術は各地の宝箱から術書を入手することで開発できるようになった。
そのため、一部の合成術が序盤から使えるようになった。
サイクロンスクィーズやアークサンダーが序盤のうちから使用可能になり、性能も引き上げられているので普通に使える術となった。
太陽風は全体攻撃術の中では入手可能時期が非常に早く、強力な全体攻撃手段として猛威を奮う。
追加術のフラッシュファイアも入手可能時期が早めのわりに、性能が非常に高い。高い攻撃力の全体攻撃にアンデット特効と追加効果のスタン付き。しかも複数属性なので敵の耐性で防がれるケースがかなり少ない。今作でも屈指の全体攻撃手段。
後半に手に入る合成術は、入手時期や入手難度を考えても非常に強力。
強力な複数属性の全体攻撃かつ炎以外の地層を一瞬で書きかえるファイアストーム、最強単体火力術のクリムゾンフレア、ロマサガシリーズでは非常に珍しすぎる全体回復術のレストレーション、全属性ダメージ半減の光の壁あたりは今作でも強い。
閃き術レベルや習得術レベルが設定され、原作にあった新規習得時の術レベル補正が消えた。
これにより、術の先天技能を持つクラスやキャラの地位が向上した。一方で術の先天技能を持つキャラは補助術を扱うためには術の技術天稼ぎが必須になった。
一方で習得時期や仕様変更、威力の調整などで弱体化した術も多い。
上述の通り、バフ・デバフ系の術のほとんどの性能が微妙。光の壁の汎用性が高すぎて、他の魔法盾は出番が奪われがち。
威力の調整や習得時期の問題で、ストーンシャワーやギャラクシィは相対的に弱体化した。
原作の公式チート術クイックタイムは当然のように弱体化された。
追加難易度は高難度というか理不尽一歩手前。
ベリーハードは周回前提と考えるとまだ高難易度の範疇に収まる程度だが、ロマンシングのインフレが凄まじい。
敵の火力や耐久力が文字通り桁違いになっており、雑魚のHPですら10万を簡単に超え、敵の一撃は軽く4桁を越える。
ボスの強攻撃は基本的に即死級or全滅級。見切りや光の壁などはほぼ前提レベル。
ラスボスや裏ボスは言うに及ばずで、狂った火力と異常な行動回数と絶望的な耐久力を誇る。
一応、2周目からでもクリアできるようにはなっている模様。周回を重ねて色んなアイテムを持ち込んだほうが楽なのは言うまでもないが。
技術点の高さにより、凄まじい勢いでレベルは上がる。むしろすぐに成長する楽しみがなくなるので雑魚戦の意味が無くなっていく。
■その他
新規追加イベントが少ない。
これ以上増やすのもどうかとは思うが、新鮮味は薄い。
原作の皇帝の面白セリフがいくつか無くなったりしている。
有名どころは抑えている。CV付きで聞きたかったがヤハリムリカ。
冥術とサラマンダーが相変わらず二者択一。原作通りといえば原作通りだが。
今回は冥術を取るメリットが非常に大きい(特にクリア後最高難易度)。また浮上島で手に入るアイテムに完全唯一品があり、サラマンダーの立場はかなり危うい。
追加宝箱の中身が微妙といえば微妙。追加アイテムもリマスター版の使いまわしが多いのも寂しいか。
陣形が増えすぎたので、結局謀殺のメリットが大きい。クラス間である程度技術レベルが共有するので、仲間の謀殺にもメリットがある。
周回時に技術がリセットされるので、技術をコンプリートする楽しみが薄い。
高難度周回に合わせたのかもしれないが、低難度周回時には選択で引き継げてもよかったのでは?
セーブの方式が変わり、どこでもセーブは出来なくなった。
各ボス前にはセーブポイントとBP回復ポイントがあり、オートセーブもあるので、そこまで不便ではない。
不満点
サガシリーズ恒例のバグ
相変わらずバグが多い。進行不能バグがそこまで多くないのが救い。
体験版時点でデバッグキャラなる危険なバグが発見されるなど、何ともサガらしい出来事も。
今後のアプデの改善に期待したいところ。
全体マップ時のカーソルが遅い。
マップ画面の拡大縮小で、カーソル移動の時間短縮はできるが、そもそもSFC版のころには普通にボタン一つで高速化できた。
装備や技術のプリセット機能がない。
オート設定機能はあるが、満足に機能しているとは言い難い。
サガフロリマスター時にも煩わしいと感じた部分なので、切実に欲しかった。
戦闘時のカメラワークが悪い。
自陣や敵陣の陣形がわかりにくく、範囲攻撃の対象かどうかはコマンド選択時まで判断がつかない。
ある程度でいいので戦闘中のカメラ操作機能が欲しかった。
技や術のカメラ演出自体は悪くない。
ソフトリセットがない。間違いなく本作の一番の問題点。
他作品で出来ていたことが出来ないってのはやはりマイナス点。
せめて戦闘中にポーズメニューを開けるようにして欲しかった。
総評
普通のRPGとしてみると100点。
ロマサガ2のリメイクとしてみるなら120点。
本当に、本当によくやってくれたxeen。
限りない原作リスペクトと、原作に足りなかった遊びやすさを追求したリメイクだった。
こういうのでいいんだよこういうので。
ミンサガから約20年。
ロマサガ2のリメイクを待ち望み、リマスター版ロマサガ2の微妙さに軽く落胆しながら、サガフロリマスターやミンサガリマスターの完成度に満足し、完全リメイクという言葉をすっかり忘れていた2024年6月19日。
初めてリメイク版の情報に触れたときの衝撃は言葉では言い表せない。
期待と不安が入り交じる中、体験版を経て発売されたロマンシングサガ2リベンジオブザセブン。
プレイしながら「あぁ、俺は今、間違いなく『ロマサガ2』をやっている」とそんな感情があった。
今でもロマサガ2は大好きなRPGだ。今までやってきたRPGの中で好きなものを一本だけ選べと言われたら間違いなくロマサガ2を取る(なお面白かった一本と言われるとメタルマックス2リローデッドを取る)。
発売して3週間、難易度ロマンシングの裏ボスを倒したときの達成感は、クイックタイム無しで七英雄を倒したその感動に似ていた。
ありがとうxeen
本当に…
……本当に…… 「ありがとう」…
それしか言う言葉がみつからない… 。
そんな感じで今回のリベサガですが、より万人向けに仕上がったロマサガ2という感じでした。難易度変更によりサガシリーズの入門にも最適です。フリーシナリオのRPGとしても完成度は高いのでオススメです。
というか俺の個人的評価で100点なので、あとはどうでもいいです。
心置きなくイーリスと忍者のケツを追いかけ回します。
長文、駄文、失礼しました。