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好きな本


先月に引き続き、私でも書けるかもしれないぞ~というコラムのテーマでしたので、10月もコラムを書いてみます!選書理由は過去6ヶ月以内に購入した本。マンガと新書を1冊ずつピックアップしました。

好きなマンガ

『君と宇宙を歩くために』泥ノ田犬彦(講談社)
「泣ける」の謳い文句を使いたがる宣伝が苦手で興味関心を示さなくなる私です。でもこれ、読んでいると泣いてしまう。

主人公は勉強もバイトも続かないヤンキー高校生の小林くんと、変わり者の宇野くん。物語は、小林くんのクラスに宇野君が転校してくるところから動き出します。

2人ともそれぞれ生きずらそうな描写がぽつぽつ見受けられるのだけれど”生きずらい描写”が的確で読んでいてしんどくなる。まるで自分のことのようにも思えて、ストーリーに引き込まれます。

作者の泥ノ田先生が「このキャラはこんな特性があります」と明言していないのも、この作品と泥ノ田先生のことを好きな理由です。わたしはわたし、あなたはあなた。このひだまりみたいな、みんなが居心地のいい、優しい世界がずっと続いていてほしい。そう思いながら読むたびに癒されます。(そして泣く)

好きな新書

義父母の介護』村井理子(新潮新書)

介護はライフイベントで、逃げられないもの。人間、わからないものには恐怖を感じたり、それを通り越してイライラしたりしますよね。私はめちゃイライラします。村井先生、私の未来の不安を和らげてくれーッ!という気持ちで購入しました。読後感は「他人事とは思えない1冊だった……」です。

育児、保育にも正解がないけれど介護も同じ。とくに村井先生の場合は義父母という、実親の介護とは違う実情が書かれています。義理の両親のことを愚痴りつつ、実の両親との思い出が希薄だったこと。そんな思い出が村井先生の脳裏をかすめる描写も出てきます。読みながらニヤニヤ笑っている私も、すぐ暗闇に放りこまれたような気分に。

この本の書き出しは村井先生のお義母さんの認知症が始まったころのことから書かれています。そしてお義父さんの話になると村井先生がしょっちゅう毒づくので、笑いながら読みました。

Discord名:田中いずみ
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