さくらインターネットで Python をローカル ($HOME/local/python/) にインストールする手順(シェルの確認を含む)

さくらインターネットのレンタルサーバーでは、デフォルトのシェルが csh (Cシェル) になっている場合があり、そのままでは export や .bashrc の設定が反映されません。
そのため、bash を使用することが推奨 されます。


1️⃣ SSHでサーバーに接続

まず、ターミナルからさくらインターネットのサーバーにSSHで接続:

ssh ユーザー名@サーバーアドレス

2️⃣ 現在のシェルを確認

以下のコマンドを実行:

echo $SHELL

出力例:

  • /bin/csh → Cシェル (csh)(変更が必要)

  • /bin/bash → Bash(そのままでOK)


3️⃣ シェルを Bash に変更

もし csh の場合、以下のコマンドを実行して bash に切り替える:

bash

これにより、シェルの動作が bash になり、export や .bashrc の設定が使えるようになります。

⚠️ 毎回 bash を入力するのが面倒な場合は、デフォルトシェルを bash に変更することもできます。

chsh -s /bin/bash

ただし、chsh の使用はさくらの環境では制限されている可能性があるため、その場合は毎回 bash を入力して切り替える必要があります。


4️⃣ インストール用のディレクトリを作成

ローカルに Python をインストールするためのディレクトリを作成:

mkdir -p $HOME/local/src
cd $HOME/local/src

💡 local/src は ビルド用のディレクトリ であり、最終的なインストール先は $HOME/local/python/ になります。


5️⃣ Pythonのダウンロード

Python の公式サイトから必要なバージョンを取得(例:Python 3.8.12):

wget --no-check-certificate https://www.python.org/ftp/python/3.8.12/Python-3.8.12.tgz

6️⃣ ソースコードの展開

ダウンロードした tgz ファイルを展開:

tar zxf Python-3.8.12.tgz
cd Python-3.8.12

7️⃣ Pythonのビルドとインストール

ローカル ($HOME/local/python/) にインストールするため、以下のコマンドを実行:

./configure --prefix=$HOME/local/python/
make
make install

💡 --prefix=$HOME/local/python/ を指定することで、Python をローカルディレクトリにインストールできます。


8️⃣ 環境変数の設定

インストールした Python を使用するために、PATH を通す

echo 'export PATH=$HOME/local/python/bin:$PATH' >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc

💡 これにより、今後のログイン時にも $HOME/local/python/bin/python3 を優先的に使用できます。

⚠️ Cシェル (csh) を使用している場合、この設定は .bashrc ではなく .cshrc に書く必要があります。
しかし、Cシェルでは export ではなく setenv を使うため、設定方法が異なります。

csh の場合の設定方法

echo 'setenv PATH $HOME/local/python/bin:$PATH' >> ~/.cshrc
source ~/.cshrc

👉 bash に切り替えた場合は .bashrc に設定すればOK!


9️⃣ インストールの確認

以下のコマンドを実行し、Python が正しくインストールされたことを確認:

which python3
python3 --version

期待される出力(例):

/home/yourservername/local/python/bin/python3
Python 3.8.12

💡 which python3 が /home/yourservername/local/python/bin/python3 を指していれば成功!


🔹 bash を使う理由

シェル 特徴 Python のインストールに適しているか? Bash (/bin/bash) export PATH=... などが使える ✅ 適している(推奨) Cシェル (/bin/csh) setenv PATH ... を使う必要がある ❌ 非推奨(エラーが出やすい)

さくらインターネットのレンタルサーバーでは、デフォルトが csh になっている場合があるため、Python をインストールして適切に環境変数を設定するためには、bash に切り替えることを強く推奨 します。


✅ まとめ

手順 コマンド 説明

  1.  ssh ユーザー名@サーバーアドレス さくらインターネットにSSH接続

  2.  echo $SHELL 現在のシェルを確認

  3.  bash csh なら bash に切り替え

  4.  mkdir -p $HOME/local/src && cd $HOME/local/src Pythonのビルド用ディレクトリを作成

  5.  wget https://www.python.org/ftp/python/3.8.12/Python-3.8.12.tgz Pythonのソースコードをダウンロード

  6.  tar zxf Python-3.8.12.tgz && cd Python-3.8.12 ソースコードを展開

  7.  ./configure --prefix=$HOME/local/python/ && make && make install Python をローカルにインストール

  8.  echo 'export PATH=$HOME/local/python/bin:$PATH' >> ~/.bashrc && source ~/.bashrc 環境変数を設定

  9.  which python3 && python3 --version インストールの確認


🚀 これで $HOME/local/python/ にインストール完了!

これで さくらインターネット上にローカルで Python をインストールし、適切に環境変数を設定する 流れが整理されました! 🎯✨

今後の追加設定

  • pip を有効にする場合: python3 -m ensurepip --default-pip python3 -m pip install --upgrade pip setuptools wheel

  • 必要なパッケージをインストール: python3 -m pip install numpy requests

💡 ポイント:デフォルトシェルが csh の場合は bash に切り替えてから作業する のがベスト!
この方法で、システム Python に影響を与えずに、ローカルの Python 環境を構築できます! 🚀

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