この医学書・看護書がすごい!2020【メジカルビュー社】
この企画ってなんだろう?と思った方は、まずはこちらをお読みください。
図説に強いメジカルビュー社さん。
2018年に創業50周年を迎え、記念企画がサイト内にあるんですが、その中の『画力ゼロから始めるメディカルイラスト生活』がなかなかに面白いので、未読の方にオススメします。
さて、メジカルビュー社営業担当のイチオシはこちらです!
『5W1Hでわかりやすく学べる 作業療法理論の教科書』
専門性の高い作業療法。それゆえ、作業療法の理論は難しいと思われがちなところがあります。
この本はその作業療法固有の理論をわかりやすく理解してもらうために、5W1Hによる説明を、各理論の紹介に取り入れた一冊です。
本来、5W1Hは一番重要なことを最初に伝えるニュース記事を書く時に使われる形式で、いつ、だれが、どこで、なにを、なぜ、どのようにした、となります。
しかし、この本で最初にくるのは「なぜ」です。
なぜこの理論が有用なのか読み手に問いかけ、そしてどんな理論なのかを説明し、誰に使うのか、誰が使うのか、いつ、どこで、どのようにと続きます。この一連の流れで思考が整理され、難しいとされていた理論がすんなりと理解できるというわけです。
加えて第3章では、作業療法理論で生じやすい悩みをとりあげ、Q&A形式で説明。巻末には実践の際、一体どの理論を選ぶのが最適か、比較に便利な一覧表が付録につき、まさに至れり尽くせりの一冊となっています!
そして売場担当である私のイチオシはこちら!
『臨床研修 わたしたちのなんでも手帖−第3版』
いよいよ、実地臨床に臨む研修医向けに書かれた本です。
それまでにたくさんの勉強を重ね、知識はじゅうぶん!でも、いざ実地に出たら、ちょっと待って?その言葉なに?知らないんだけど……。
どこの職場でも現場に行かないと知り得ない言葉というのはあるかと思います。そしてそれはテキストには書かれていないし、講義で説明されることもない。でも先輩たちは当たり前のようにそれを使っている。
書店にも専門用語があります。「延勘(のべかん)」「三延(さんのべ)」「面陳(めんちん)」「番線(ばんせん)」「シュリンク」ですね。
延は「えん」じゃなくて「のべ」。ちょっと最初、戸惑いました。
というように、初めて聞いた言葉というのはイメージが湧きません。ただでさえ、慣れない現場で緊張しているところに知らない言葉を言われたら慌ててしまう。先輩医師も忙しそうだし、訊くに訊けない……でも、わからないから困る。
そこでこの本です!
冒頭に初期研修医を終えたばかりの方々による「わたしたちがわからなかった臨床で使われる用語・略語」というのがまとめられています。これはありがたいですよね。
それ以外にも、薬剤・ガイドラインの変更、スマホやICT環境の変化を踏まえて全項目を見直して、さらに実地で“使える”充実の第3版となりました。
サイズも嬉しいポケットサイズ。臨床研修に臨む、新米研修医の白衣に忍ばせて欲しい一冊です!
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