この医学書・看護書がすごい!2020【金原出版】
この企画ってなに?と思った方は、まずこちらをお読みください。
金原出版さんといえば、診療ガイドラインと癌取扱い規約!
となりますが、それ以外にも色々な書籍を出してます。今年は『コロナのせいにしてみよう シャムズの話』が大きな話題となりました。
ところで金原出版さんのマスコット、可愛くて気になってるんですけど、あれはクマでいいんですか。それともクマの着ぐるみを着ている別の生き物なんですか。機会がありましたら教えて欲しいです。
さて、金原出版営業担当のイチオシはこちら!
『憧鉄雑感 皮膚科医による痛快!鉄道エッセイ』
しょうてつざっかん、と読みます。
皮膚科×鉄道のコラボレーション本です。
え?
Twitterで新刊の告知が流れてきた時に二度見しました。ガイドラインとか規約とかお堅い本を出しているのに、時々こういうインパクトの強い本を出しますよね。とても好きです。
元々こちらのエッセイは雑誌「皮膚科の臨床」で連載されていたものでした。8年間にわたる第100回までの連載記事に、なんと書き下ろし7本が加わっています!
とはいえ、皮膚科と鉄道のコラボと言われても、どんな本なのかさっぱりわからない。そういう方もいらっしゃるでしょう。
なんと今、noteで特別公開版を読むことができます!
最初は皮膚科に関する話をしているのに、あれ?いつの間にか鉄道に変わっている……?
この軽妙さが癖になります。医療従事者ではない方でも、十分楽しめる一冊です。
そして売場担当である私のイチオシはこちら!
『Fever 発熱について我々が語るべき幾つかの事柄』
600ページという分厚さのため、手にするとかなりずしりときます。
が、それよりも注目すべきはこの装丁です。サイトの書影ではわかりづらいのですが、Feverというタイトルと飾り枠にキラキラしたホログラム箔が使われています。そして、なによりも『発熱について我々が語るべき幾つかの事柄』というサブタイトルのこの配置。
普通なら下に同じ横書きで添えるところを、敢えての縦書き。Feverの下側に四文字×四行で揃えて、上はばらつかせる。
センスの塊では……?
このnoteで医書の装丁について書きたいと思いつつ、機会を失っていたのですが、そこで取り上げたかったのがこのfeverでした。ようやく念願が叶ったというわけです。
素晴らしいのは、もちろん装丁だけじゃありません。中身がもちろんぎっしりと充実しているのは、一書店員の私が言うまでもないですね。発熱に関してのプロフェッショナルが集まったこの一冊、期待を裏切りません。
あと、巻末の診断名のない症例検討会は、この本の隠れた目玉だと思っています。
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