ハンターとして修学旅行生を受け入れてみて
しょうのです。
先日、高校二年生の修学旅行生を受け入れて丸一日対話をする機会がありました。一人で一クラスを相手するために何をすべきか難しかったです。
1日の流れ
会場準備、生徒到着
生徒35名、教員2名、添乗員1名分の座席と長机の準備
1時間あれば調整も含めて余裕もって準備ができる。問題ない。
展示品や持ち込むものがある場合も重量に無理がなければ大丈夫。
バスから降りて簡単に挨拶。
女子生徒が多いクラスで驚いた。女子25名、男子10名だったと思う。
緊張と北海道の寒さを感じているようなので早速入ってもらい、好きな座席に座ってもらう。
班作りをしておいてもらってもよかったが事前学習をしてもらう訳でもいないので話しやすい人たちで好きなように席を選んでもらった方がやりやすいか。
ハンターの1日、鹿の流通
まずは自己紹介と生活の流れを紹介。どうしてこの仕事をしているかとか。
生徒にも自分がどうして今の学校に来たのかを書いてもらった。数人に発表してもらった。
日の出から日の入りまでを鉄砲が撃てる時間であるため意識している。
日中に罠の設置や整備、見回りをしている。朝獲れた分の解体や事務作業、役場や企業とのやり取りもこの時間に行う。
夕方には、朝回りきれなかった場所やほかのハンターと被らない位置を見回り。日没以降には獲れたら搬入する。
これの繰り返しではあるけど、天候、気温、植生、季節などを考慮して活動していることを話す。狩猟の方法も、忍び、流し、巻き狩り猟を簡単に紹介。
山から解体場、解体して熟成、精肉、販売などなど家に届くまでの流通の話を少々。
エゾ鹿展示、食肉試食
本当は実際の施設裏の山へ行きたかったが、クマが活発になっているため変更。実際に朝獲れた鹿が居たため観てもらった。手袋も用意して触ったりもした。
内臓の中でもレバーや心臓も興味がある人だけには触ってもらった。
人を選ぶけどこの体験は貴重だったと思う。
触ってもらった後には肉の部位を説明して、その中でも高い部位として有名なロースを用意したので食べてもらいました。
カットしておいたものと、ロース1本を用意しておいて食べてもらった。
肉の色が濃い赤色なことや香り、触感を含めた味にも満足いただけたと思う。もっと臭いと思ってたという意見はやはりあった。それを覆せたとは思う。
昼休憩
みんな弁当を食べた。できることならハンバーガーとか鹿肉の料理を出せたら楽しかったのに。なかなか設備的にも難しかったと思う。
天気が良かったので外で食べてる人もいた。北海道の自然を感じられたようでよかった。
昼寝
ご飯を食べたし、朝も早いし、昼寝をしました。
好きなアーティストを言ってもらってアラームに設定し15分程度睡眠。
なかなか寝るのは抵抗があるかもしれないが寝る人は寝てた。先生方もぜひ寝てください。
昼寝って大事だよね。動物も眠たかったらねるし。
鹿を活用するアイディア出しワーク
ここからはグループワークも含めて生徒同士で考えるターン。
観て触って食べて、鹿を感じてもらったので、どのように活用できそうか考えてもらった。
食べることよりも、角や皮を使ったアイテムに興味がありそうだった。
・アスリート食としてジムなどに置かせてもらう。
・骨や角の粉末でチョーク様なものにする
・角でネイル
・毛皮を着て寝袋みたいに
・バイクのように乗れると楽しい
・鹿のテーマパークができないか
・角や骨でペットのおやつ
鹿をどう触れ合うのか考えてもらった。
ごみに捨てるのもただじゃないから使えたらお得だしね。
みんなで駆除と動物の死を考える
ここで長机と椅子を撤収してみんなで輪になった。
みんなで「駆除動物」というものについて考えてもらった。
初めは動物を獲って食べるまで過程を話した。どんどん興味をもってどういう風に活用するか、どんな味がするのか、捨てるということが安くないことも理解してもらった(と思う)
そこでみんなにもっと手前の部分を考えてもらった。
「駆除」を人間が邪魔だから危険だから殺すということ。
これは家畜とはちょっと違う。
どっちが残酷とかどっちが良いとかそういう話ではなく、現段階ではどちらも必要で誰かがやっている仕事でもある。ただ、駆除は殺すことが目的でもある。それ以降の活用に関してはおまけ。
さぁ、こういう行為に対していろいろ感じてもらえただろうか。
深い話もした。どう感じてどうしていきたいか。感じたことを否定しないでほしいけど、駆除が必要で捨てるのが難しい。どうにかいい方向に活用できればもっと良くなる。
動物の死と人間の、自身の豊かさについても考えてもらった。
こうした話をした中で、協力や他人との関係性を豊かさに大事だと上げた生徒がいた。多くの生徒が自分の豊かさとして考えているなかで、他者の介入に重きを置いていた。ちょっと関心。
わざと言わなかったけど、動物と接していると相手の立場をよく考えることがある。どうしたら捕まえられるかという問題があるからだ。
それは人間相手でももちろんあって、それを豊かに感じられるのは良い人間関係を築けていたからだろうか。
まとめ
事前の準備から一人での受け入れと考えると大変だったが自分にとってもすごく有意義でいい時間だったのは間違いない。初めてでどんな生徒が来るかもわからない中よくやったとは思う。いい経験だった。
話すことをもっとまとめて練習できればもっともっとよかったかな。話の展開とかもね。
他の学科の生徒とどんな話をしたかな。
鹿に対する思いが芽生えたはずなので将来どこかで関われたらいいな。
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