【鳴き読み】鳴いて端牌を切ったときの待ち読み
鳴き読みシリーズの第二弾です。
(シリーズというには前回から時間が経ちすぎているが)
前回記事はこちらです(ほぼ1年前だった…)
「関連牌が確定している端牌の手だし」
は重要な情報です。理由としては、中張牌に比べて関連の仕方のパターンが限られているのと、孤立牌としての価値が低いからですね。
それが普通の手だしであってもそこの付近にブロックがありそう、といったような読みに活用できますが、鳴いて端牌が出てきた場合はスライドや空切りといったパターンがなくなり、一手進んだ際に完成したブロックが分かるので、より重要な情報になります。
今回は「ある牌を鳴いて、端牌を切ってテンパイした」人に対して、危ない牌と比較的通しやすい牌がどういったものかを考えます。なお、133mから3mをポンして1mを切った、または113mから2mをチーした、といったような複合ターツを解消したようなケースは除外します。
先に結論からお伝えします。ざっくりまとめると
・ポンして端牌が切られたら別のブロック待ちが多い
・チーして端牌が切られたらその付近が危ない
・待ち変えの場合は切られた牌の付近が危ない
という感じです。
鳴き読みの基本はパターンの把握ですので、形を列挙してそれぞれの形を確認しつつ、否定できるパターンなどを見ていきましょう。
(省略していますが、全て役牌をポンしている状態と思ってください)
■ポンの場合
8sをポンして1mを切ったケースで例示します。
1,切った牌の近くに雀頭がある別のターツ待ちテンパイ
2mか3mが対子になっていて、もう1つのターツが待ちです。イーシャンテンが3対子形だった場合はシャンポン待ちになります。
2,くっつきのイーシャンテンだった
切った牌と何かのくっつきイーシャンテンです。
くっつきイーシャンテンの状態で雀頭をポンすると、切った牌ではない方の孤立牌単騎(ノベタン、亜両面含む)のテンパイになります。
ポンの場合は基本的にこの2つです。
ポンして待ち替えのケースだと色々あるんですが、ポンしてイーシャンテン→テンパイのケースはパターンが限定されます。
※待ち替えについては後述します
<分かること>
ポンして端牌が出てきたときはその牌とは別部分のブロックが待ちになっていることが多い。
■チーの場合
9pをチーして、チー出し1mのケースで例示します。
A,チー出しの近くの牌が対子のシャンポン待ち
B,別に雀頭があるチー出しの牌のソバテン
C,チーした牌のそばの単騎待ち
これらは、いずれも雀頭がないターツとターツのイーシャンテンから、マンズで頭を作る待ちになります。なお、チーして完成したターツが両面固定されていたらこれは否定になります。今回でいうと7pや8pが切られていたら、そこが雀頭になってマンズ待ちのテンパイを拒否していたことになるからですね。
D,チーした牌とは別部分の亜両面、単騎待ち
E,チー出しのそばが雀頭になっている別のターツ待ちテンパイ
122m78p78sのような、すでに両面×2のイーシャンテンだった場合、1mは不要牌になります。しかし、122mにシュンツがくっついて連続系になっている場合は必要になるケースがあります。
また、チーして完成したターツが愚形だった場合、好形変化のために残していたこともあります。
F,食い伸ばし
<分かること>
A、B、Cは鳴いて出てきた牌の近くが待ちになっていて、DとFは別のブロックが待ちになっています。とはいえ、Dはマンズ待ちにも取れるけど取らなかったケースで他に比べれば頻度が少ないので、食い伸ばしが否定できればチーして出てきた牌のそばの危険度がぐっと上がります。また、両面チーの場合はEのケースが減る分、よりチー出しの牌の付近の危険度が上がり、相対的にそれ以外の部分の危険度が下がります。
<確認事項>
・チーして出てきた牌よりも優秀な孤立牌が切られていないか
・ターツ落としは入っていないか
⇒食い伸ばしの否定材料
・チーしたターツは両面かそれ以外か
⇒両面チーの場合、ドラが関連していない限りEの否定材料
・鳴いて完成したターツが両面固定されていないか
⇒Cの否定材料
■待ち替えの場合
今回の記事の主題とは少し離れますが、テンパイしている状態から待ちを変化させる「待ち替え」のケースにも触れておきます。
■チー
13456m88s
11345m88s
チーした場合、シャンポンから両面やカンチャンへの待ち替えか、カンチャンから両面への待ち替え。
■ポン
12789m88s
12234m88s
13345m88s
13444m88s
13555m88sなど
ポンの場合はノベタンや亜両面を含む単騎待ちへの変化があるので、パターンが色々あります。
ポンしてテンパイか、テンパイからの待ち替えかを断定するのは難しいですが、ポンした牌の隣をすでに切っている場合は待ち替えのケースが増えます。これは冒頭で紹介した前回記事でも紹介しています。
また、リーチに対して押している状態から鳴いて端牌が出てきたとき、待ち替えでないとするとイーシャンテンから押していたことになるので、すでにドラを切っていて安そうといったような、イーシャンテンプッシュではなさそうな情報があるときは待ち替えが読み筋に入ります。
<分かること>
待ち替えの場合、鳴いて出てきた牌のそばが危ない。
<確認事項>
鳴く前に待ちになっていた部分が切られていないか
(例)
直前に2mが切られていれば、
13456m88sや
13345m88sはロンしていないので、この形の待ち替えを否定できる
■まとめ
・ポンして端牌が切られたら別のブロック待ちが多い
・チーして端牌が切られたらその付近が危ない
・待ち変えの場合は切られた牌の付近が危ない
チーしてテンパイの場合はパターンが多いですが、実際はこれを鳴いてないとか、これが4枚見えている、とかで否定できるパターンがあるので、もう少し絞れることがあります。
とはいえ、これを「知っている」だけでは実戦の限られた時間の中で使うのは難しいです。たくさん打ってこういった場面にたくさん遭遇して、瞬時にパターンが出てくる「使える」状態を目指して反復練習をしましょう!
(追伸)
パターンを網羅したつもりですが、抜けがあったらコメントで教えてもらえると嬉しいです!