【鳴き読み】チーテンを攻略する①ソバテンを攻略する
鳴き読み記事の第3段です。
今回からいくつかの記事に分けて「チーしてテンパイ」のときの鳴き読みについて書いていきます。
鳴き読みとは
鳴き読みとは、否定できるパターンを消去していって、残っているパターンを把握する、という「消去法」の作業です。そのため、鳴き読みのためにはパターンの把握は欠かせないものといえます。
候補から否定できるものを消去していき、このパターンしかあり得ない!となったときにいわゆる「1点読み」できるケースがありますが、それが起こる頻度としてはあまり多くはないでしょう。
それよりも、危険度が高い牌と低い牌の「濃淡」を知ることで、今切りたい牌が比較的通しやすい牌なのか、危険な牌なのかを認識し、自分の手牌価値とその牌の危険度を天秤にかけるといった行為が鳴き読みの本質かなと思います。
チーテンのパターンを把握する
では、チーしてテンパイしたと仮定した場合、
どんなパターンがあるかを確認していきます。
まずはチーして数牌が出てきたときのパターンです。なお、数牌の前には完全安牌がツモ切られていて、チー出しの牌は必要牌だったという前提とします。いずれも9pをチーして3m切りの牌姿です。
1,複合ターツのフォロー牌
2,食い伸ばし
3,ヘッドレス
4,愚形解消用
5,ヘッドレス+暗刻
以上がチーテンで数牌が出てきたときのパターンです。
これとは別にチーして安牌が切られてテンパイという場合もありますが、
これは
6,ターツ×2+安牌
の1つだけです。(厳密には字牌を単騎候補にしていたヘッドレスのこともあるが簡略化のため)
それでは、パターンを把握ができたので、次に記事の本題である「そのパターンを否定できるケース」をそれぞれ紹介していきます。
今回の記事では
1,複合ターツのフォロー牌
が否定できるケースを紹介します。
チーしてソバテンは危ないのか
チーして出てきた牌のそばは危険だとよく言われるのは、複合ターツのフォロー牌で持っていた場合にその牌の付近が待ちになっていることが多く、その出現頻度が多いからです。
例を挙げると、(全て9pチーの牌姿)
といったようなものです。いずれもチーして出てきた牌の近くが待ちになっていることが分かります。
なお、
233mXX 1mチー、チー出し3m
133mXX 2mチー、チー出し3m
といったような、
「鳴いて出てきた牌がチーして完成した面子のフォロー牌」
だった場合はもう片方のターツが待ちになっているので、チー出し牌の付近が危ないということはなくなります。
それでは、チー出し牌のソバテンを否定できるのはどういったときでしょうか。
ソバテンの両面待ちを否定できるケース
こちらの全体牌図をご覧ください。
この局面では3mを跨ぐ両面待ち(14m、25m待ち)は出てきません。その理由は、
対面が3mを切っていて、それをポンしていないからです。
なぜなら、仮に下家が9pをチーして25m待ちで聴牌していたとすると
といったイーシャンテンから3mをポンして69p待ちの聴牌を取っていなかったことになるからです。同様に、14m待ちに関してもマンズが233mと持っていたことになるので、おかしいですね。
このように、チーして出てきた牌が直前に切られている場合は、その牌の跨ぎは両面では当たりません。
「両面では」と強調しているのは、愚形で当たる場合はあるからです。
例えば、113mと持っていた場合は3mに鳴きが入らず、1mと何かのシャンポン待ちになっていることは十分あり得えます。
では、先ほどの局面からもう少しマンズの情報を増やしてみましょう。
こちらでは3mだけでなく、直前に1mと5mも切られています。
こうなると
133m、335m、113m、355m
といった形であったことも否定されるので、3mを複合ターツのフォロー牌として持っていて、ソバテンになっているのは357mからのカン6m待ち(356778mの69m待ち)くらいでしょうか。
このように、3mそのものだけでなく、3mの周りの牌が切れているか、というのも合わせてチェックすることで両面だけではなく3m付近の愚形テンパイも否定できる場合があります。
こういったプロセスで消去できるパターンを発見できたら、
の残ったパターンのうちどれになりそうかな?といった形で読み進めていくのが鳴き読みです。
まとめ
・チー出し牌をポンしていなかったらその牌のまたぐ両面待ちはない
・チー出し牌の付近をポンしていない場合、それに絡む愚形待ちも否定できる
今回はチー出し牌をポンしていない、という情報でまたぎの両面待ちが否定できるケースを紹介しましたが、次回はまた違った情報からチー出し牌のまたぎ待ちである「可能性が薄い」ケースを紹介します。お楽しみに!