シェア
Synchkrie
2020年4月14日 02:06
「しらうめ?何それ」「しらうめさ、ま、じゃ。白梅様。この町を守る御神木じゃ」煙を吐きながらじいちゃんは言った。「昔はわしも白梅様と話せたんじゃがのう…」「今はしらうめとお話できないの?」「まだ若かった隣のじいさんと、近所の悪ガキを川に流そうとしてサツに世話んなったり、そこらのばあさん騙して金せびろうとしたりしてたら、いつの間にか声すら聞こえんようになっとったな」かっかっ、と
2018年11月28日 00:40
オレンジ色の光が窓から差し込み、テーブルが影を作った。空になったグラスとお皿を引き上げ、こぼれていたカスを拭き取る。ティータイムが過ぎると、店内はがら空きになった。ようやく一息つける。と、ミルクティーを入れていると、ドアのベルが鳴った。「いらっしゃいませー。あ、ヘーゼル」「こんにちは〜、あ、もうこんばんは かな?」きょろきょろしながら入ってきたのは、リスのヘーゼルだった。誰もいな