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Synchkrie
2019年4月23日 01:25
泣き腫らして真っ赤になった目元、鏡に映った自分はまるでうさぎのようだった。近くにあったティッシュを取り、鼻をかんだ時、玄関のチャイムが鳴り響いた。「郵便でーす」こんな泣き腫らした顔では外には到底出られやしない。まあ、郵便を受け取るくらいならいいだろうと、顔を上げないようにして鍵をひねる。「えっ」扉を開けると、来訪者と目が合ってしまった。下を向いたままではあり得ないことだった。