[IMPACT SHIFT2024]どこよりも早い現地レポート⑧(NEXT IMPACT PITCH)
Syncableを運営する株式会社STYZ(スタイズ)は2024年3月3日(日)に開催されるIMPACT SHIFT2024にスポンサー協賛しています。
当日参加するメンバーが気になったお話や登壇テーマを現地レポートします。
本記事は、本イベントStageAの4つ目のセッション「NEXT IMPACT PITCH」のレポートです。
登壇者起業家のご紹介
amu株式会社 谷川さん
海洋プラスチックごみのなかで、最も多いのが漁具。海の中に捨てられてしまっている漁具が自然分解されるまで600年かかると言われている。
漁師さんが悪いわけではなく、産業廃棄料金が高く、分別が大変なことが課題である。宮城県気仙沼市で、漁具の買い取り、分別する仕組みをつくっている。漁具をゴミではなく、資源と捉え直し、ナイロンにリサイクルしている。環境に良いだけではなく、再生漁具市場の成長を見込める。
漁具からのサーキュラーエコノミーを作ろうとしている。
株式会社mairu tech 田上さん
医療と福祉のモビリティサービスを提供している。
タクシー、電車では移動できない支援を必要とする人たちに向けて提供しており、今後そういった需要は爆増していく。
民間救急・福祉タクシーは13,000台稼働している。しかし課題がある。ほとんど個人事業主であり、事業者ごとにレベルが異なる。利用者からすると、事業者を見つけ、電話で予約する現状がある。地域では事業者が足りない。
2つのサービスを提供している。
- mairuの配送者を使ったモビリティサービス
- 簡単に・すぐ呼べるサービス
神戸市で実証実験を行ってきた。事業者が見つかる確率が14%から83%まで改善できた。今後、大阪や京都にも展開予定。
各地域、世界の問題を解決していきたい。
株式会社Nocnum 大森さん
グローバルサウスの水衛生問題を解決するスタートアップである。
世界中、多くの地域で水不足が問題となっている。
- トイレがあったとしても不衛生。
- 排水の処理が不十分。
インドの農村地域で現地調査をしたところ、所得が低く、若者男性が都市へ流出してしまうことがわかった。
解決のために移動可能なエネルギー回収プランとを作ろうとしている。
プラントを運用することで水不足の改善だけでなく、収入源となることで雇用創出にもつながることができるのではないか。
現地で活動する大きな団体と一緒に、調査や実装を行っている。インドだけではなく他の国でも使えるようにパッケージングしていきたい。
株式会社ブイクック 吉川さん
ヴィーガン生活を支えるサービスを運営している。
日本でも人口の2.4%,300万人がヴィーガンと言われている。
動物倫理・環境問題・健康の観点からヴィーガンになる人が多くなってきた。今後もヴィーガンを選択する人が増えていくと考えている。
しかし、何を作れるか分からない、近所のスーパーに売っていない、時短で済ませるサービスがないのが現状。そのために3つのサービスを提供している。
1. ブイクックでレシピを
2. ヴィーガン専用の商品販売サイト
3. ヴィーガン冷凍弁当の宅配便
ユーザーとシェアハウスで一緒に住んだり、メンバーの7割がヴィーガンである。生活をあらゆる面で支えるサービスにしていきたい。
インバウンドの問題も取り組んでいく必要がある。
訪日外国人が増えている中、ホテルや飲食店のヴィーガン対応が追いついていない。ゲストハウスにメニューを提供したりしている。
ヴィーガン対応に困っている事業者や行政の方がいれば繋がりたい。
無花果inc. CEO, NPO法人無花果 中藤さん
「いちじくもえぎ」として、フリースクールと通信制の高等学園を運営している。小中学生で不登校が30万人いる。彼らが学んだりする場所はフリースクールである。ただ、不登校の子だけをターゲットにしているわけではない。エクイティによる資金調達したり、その他パートナーと一緒に事業を行い、黒字化を目指している。
不登校だと幸せになれないのか?というところから始まっている。
よい教育の北極星となる学校法人を作っていきたいと次の展望を考えている。
株式会社ベンナーズ 井口さん
食の三方よしを実現するフィシュル!を提供する。水揚げ量の35%が捨てられたりタダで取引されている。現在、日本で魚離れの課題がある。
魚離れではなく、魚を料理することが嫌いなのではないか?
おいしく手軽な魚を提供すればいいのではないかと考え直した。
下味された状態で瞬間冷凍されている。すぐにお店のような味を家で食べることができる。
国内で3兆円の市場規模があると考えている。
新商品の開発で新しい顧客へのリーチ、ギフトやふるさと納税などに販売チャネルを増やし、外食事業を切り口に海外にも。そして、このビジネスモデルを海外に輸出したい。
漁師にとって、食べる人にとって、社会にとって、良いビジネスを作っていきたい。