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第12回事業再構築補助金のポイントを解説!

はじめに

こんにちは!
SYNCA合同会計事務所 中小企業診断士の小泉です。

今回は第12回事業再構築補助金についてお話しします。
この補助金は、新型コロナウイルスが流行し多くの中小企業が経営に影響を受けたことにより開設された補助金で、募集要件を変えながら約3年続いてきました。

しかし「新型コロナ対策としての役割は終わりつつある」として、
今回の第12回から抜本的に内容が見直されました。

大きな変更点を中心に解説します!


◆この記事を読んでほしい人

・補助金の申請を検討している中小企業者の方
・今でもコロナの影響を受けている中小企業者の方
・ポストコロナにおいて事業の再構築を検討している中小企業者の方

1.申請類型の整理

今回、補助金内容の見直しにより、今なおコロナの影響を受ける事業者への支援及びポストコロナに対応した事業再構築をこれから行う事業者への支援に重点化したものになりました。

その結果、申請累計は6枠から3枠へ整理されました。

中小企業庁 「事業再構築補助金 第12回公募の概要」より

なお、類型に関わらず以下の共通要件は引き続き満たしている必要があります。

【補助対象要件】
下記①、②、③をいずれも満たすこと。
① 事業再構築指針に示す「事業再構築」の定義に該当する事業であること。
② 事業計画書を金融機関等(銀行、金、ファンド等)や認定経営革新等支援機関と策定し、確認を受けていること。
③ 補助事業終了後3~5年で付加価値額を年平均成長率3.0%~5.0%(事業類型により異なる)以上増加させること。又は従業員一人当たり付加価値額を年平均成長率3.0%~5.0%(事業類型により異なる)以上増加させること。

また、各枠の補助金額・補助率は以下の通りです。

各類型の補助金額・補助率

詳細は公式サイトをご確認ください。

2.事前着手制度の原則廃止

第11回までは交付決定前に開始している事業についても対象でしたが、今回から例外を除いて交付決定前に補助事業を開始している場合は交付の対象外になります。

「交付決定までに補助事業を開始している」とは、実際に事業を行うだけでなく事業に必要な費用が発生している場合も補助事業が開始しているとみなされますので、注意が必要です。

3.口頭審査の導入

今回より、一定の審査基準を満たした事業者の中から必要に応じて口頭審査が行われることになりました。
本事業に申請した事業計画について、事業の適格性、革新性、優位性、実現可能性等の観点について、1事業者15分程度オンラインで審査されます。

まとめ

経済産業省HPで採択された補助事業の事例が紹介されています。
「自分の会社の事業が補助金の対象になるのか?」
「どういったケースが補助金を利用できるのか?」
イメージが湧かないという方はご参照ください。

事業再構築補助金はコロナの影響を受けた事業者が多く利用した補助金でしたが、コロナ禍からポストコロナへ情勢が移り変わっていくにあたり、補助金の内容も変わっていくことになりました。

一次は事業再構築補助金そのものがなくなる、または予算が大きく減少するという可能性も考えられていましたが、ポストコロナで新たに事業を再構築して頑張っていこうと考えている中小企業者にとっては引き続き活用の価値があるのではないでしょうか。