経営者必見!事業計画書の作り方と活用方法を解説!
はじめに
こんにちは。SYNCA合同会計事務所 中小企業診断士の小泉です。
突然ですが、「事業計画書」と聞いてどういうものかピンとくる方はどのくらいいらっしゃいますでしょうか?
経営者の皆様は、事業計画書を作成した経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。おそらく、新たに事業を開始する際や融資・補助金の申し込みをする際などに策定したという方がほとんどだと思います。
しかし、事業計画は提出などの目標がなくとも会社の中長期的な計画を立てて管理するために非常に重要なものです。
今回は事業計画の策定と活用の方法についてお話しします。
◆この記事を読んでほしい人
事業計画を策定する目的
事業計画とは、その名の通り事業の計画を立てるための書類で
一般的には金融機関や投資家など会社の外部に向け
ビジネスへの理解を深めもらうために策定します。
開示された金融機関や投資家は事業計画から会社の将来性を判断します。
上記の外部に向けた目的だけでなく、経営者が中長期目標を明確にすることで戦略を立てやすくなり、従業員も会社が目指す方向が明確になることで日々の業務が進めやすくなる、個人の目標を立てやすくなるなどのメリットがあります。
事業計画書の策定方法
事業計画書に盛り込む内容
事業計画書には決まった形式はなく、ネットで検索すると多くのフォーマットが公開されていますが、大まかに以下の項目を記載します。
・会社の事業内容について
⇒自社のミッションやコンセプト、会社の内外環境などを記載します。
(会社の内外環境を整理する方法の一つに「SWOT分析」がありますが
SWOT分析についてはまた別の記事でお話しします!)
・代表者について
⇒代表者がどのような経歴をもって現在の事業を行っているか
現在の事業と結びつけながら記載します。
・取引先について
⇒主要な仕入先・外注先、販売先とシェア率などを記載します。
これらを明記することで計画書の信頼性が高まります。
・従業員について
⇒事業をどのような人員・体制で実施するかを記載します。
権限の所在や意思決定のフローが分かりやすいることが重要です。
・借入金について
⇒現時点での借入状況を記載します。
特に金融機関や投資家が重要視する項目の一つで、
融資や投資の判断材料になります。
・今後の計画
⇒定性的な目標と定量的な目標に分けることができます。
約3~5年程度の計画を策定することが一般的です。
定性的な目標はMVVでいう「ビジョン」のように
会社として数年後に達成できるイメージを持たせることで
会社内部の共通認識を持つことができます。
定量的な目標は財務計画が主であり、外部が重要視する項目です。
売上・利益、原価、人員、設備などこの事業によってどれだけの収益を
上げられるかを数値化して説明します。
事業計画書書き方のポイント
計画書作成にあたって重要と言われているのが「6W2H」です。
これらにあてはめながら前述の項目を記載していくとより明確な計画書が作成できます。
事業計画書の活用方法
前章をお読みいただいてお気づきかもしれませんが、
事業計画書とは言っても未来の計画だけを書くわけではありません。
どういった背景をもってこの事業を行っているのか、
現時点でどのような事業を行っていて、どんな従業員がいるのか、
それを踏まえたうえで今後の計画を立てていきます。
文章化しておくことで時折立ち返ることもできますし、従業員の方へ形を変えて周知させることもできます。
事業計画書には3~5年程度の中期目標を記載することが一般的ですので
これを基に事業年度ごとの目標を立てたり、それを基に従業員一人ひとりが個人の目標を立てていくことができます。
従業員が自ら立てた個人目標を達成できるようサポートするのも会社の重要な役割です。
まとめ
経営に限らず、何かを成し遂げる時には目標や計画を明確にすることが重要です。
中小企業診断士は、事業計画書の作成サポートや、作成後事業が計画通りに進められるよう目標・進捗の管理なども行い、経営者と共に目標に向かって進んでいくことができる、言わば「パーソナルトレーナー」のような存在ともいえます。
事業計画書は経営者の考えが明確になっていることが重要ですが、とは言っても一から自分で作るのは大変!という方はぜひプロへご相談ください!