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温室効果ガスの現状は?1番多いのは?ガスの種類を覚えよう!
温室効果ガスとは、地表面を暖める性質のある気体のこと、つまり地球温暖化の原因である気体のことです。
英語ではGreenhouse Gasesと書き、GHGと略して書くこともあります。
温室効果ガスは、実際にはどのような気体なのでしょうか?
そして、どこから発生しているのでしょう?
温室効果ガスについて、一度整理してみましょう!
1.温室効果ガスの現状
温室効果ガスと言われると、何を思い浮かべますか?
多くの人は二酸化炭素を思い浮かべるのではないでしょうか?
でも温室効果ガスは二酸化炭素のみではありません。
温室効果ガスは、二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロンなどの気体の総称です。
日本で排出されている温室効果ガスは次の割合で発生しています。
日本の温室効果ガス排出量(2019年)
引用:温室効果ガスインベントリ|環境省
二酸化炭素が一番多く、91%を締めています。つぎに、メタン、亜酸化窒素、フロンが続きます。
2.地球温暖化係数(GWP)
ここで、地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)を紹介します。
地球温暖化係数(GWP)とは、その気体がどれだけ温暖化する能力があるかを表した係数のことです。
先ほど紹介したように、温室効果ガスは二酸化炭素を含めたさまざま気体の総称ですが、それぞれの気体によって温暖化に及ぼす影響が異なります。温室効果ガスをまとめて表したり比較するときには、気体の量でなく、温暖化への影響に計算しなおして表す必要があります。そのために、単位質量あたりの温暖化への影響を、二酸化炭素に換算して表します。この時の係数を地球温暖化係数(GWP)と言います。
例えば、メタンのGWPは25です。
これは、メタン1個は二酸化炭素25個分の影響力があることを表しています。
実際に第一章で提示したグラフも、地球温暖化係数(GWP)を用いて、二酸化炭素に換算した値を用いています。
3-1. 二酸化炭素
化学式で表すとCO₂となります。
二酸化炭素は温室効果ガスの大部分を占めており、地球温暖化に大きな影響を与えています。地球温暖化を考えるときには、二酸化炭素の排出について考える必要があります。
二酸化炭素は
・電力やガスなどのエネルギー産業
・ものづくり
・運輸のための燃料
などから発生しています。
3-2. メタン
化学式で表すとCH₄となります。
メタンは
・農業
・畜産
・廃棄物の燃焼
などから発生しています。
近年、畜産牛はメタンを多く排出しているということが問題視されており、環境に対する意識から動物性のものを摂取しないヴィーガンという食スタイルを選ぶ人が増えています。
メタンの地球温暖化係数(GWP)は25で、二酸化炭素の25倍もの影響があります。
3-3.亜酸化窒素
化学式で表すとN₂Oとなります。
亜酸化窒素は
・農業
・燃料の燃焼
などから発生しています。
亜酸化窒素の地球温暖化係数(GWP)は298で、二酸化炭素の298倍もの影響があります。
4.まとめ
温室効果ガスは、地表面を暖める性質のある気体の総称で、
それぞれの影響は違うため、地球温暖化係数(GWP)を用いて比較します。
温室効果ガスは下の表のように整理できます。
どうでしょうか?温室効果ガスについて、より詳しく知り、整理することができましたか?
今後、
・二酸化炭素
・メタン
・亜酸化窒素
の性質や排出源について、もっと詳しく解説していきますので、さらに知りたい方はフォローをよろしくお願いします!
参考
・温室効果ガスインベントリ2021|環境省
・地球温暖化係数(GWP)について|全国地球温暖化防止活動推進センター
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