恋愛とエゴ・コントロール
先日、長らく好意を寄せていた方に連絡を絶たれてしまいました。原因は、私の自分本位な言動でした。その方とそれまで一緒に過ごした時間はとても有意義で、穏やかな時間だったのですが、ある時、その方は難病と診断され、先月末から入院をすることになりました。元々その方は免疫系があまり強くないそうで(家系的にも)、それまでにも何度か入退院を繰り返していたそうです。私はそのことを聞いても、彼女とはこれからも一緒に時間を過ごし、彼女が少しでも多く幸せを感じることの手伝いをしたいと思っていました。それまでの彼女と過ごした時間を通して、彼女の容姿、性格、全てに対して惹かれるものを感じており、彼女のそういった事情を加味しても彼女に対する気持ちが変わることはないと強く思っていたからです。
私は彼女の身体のことが非常に心配だったので、検査をしてどれくらい入院する予定かわかったら教えてほしいと伝えていました、そしてそれは彼女も「分かった、連絡するね」と返してくれていました。ただ、その時既に彼女はかなり体調が良くなく、今思うと、頻繁に連絡をすべきではなかったとこの上なく後悔しています。そうです、私は、彼女の言葉と優しさに甘えて何度も心配の連絡を送ってしまったのです。彼女は今とてつもなくきつい状態にあるというにも関らず。まだ付き合ってもいないのに、辛い状況の中で、例え心配だろうと頻繁に連絡をされたら負担以外の何物でもないですよね・・・
その時、彼女はもう既にいっぱいいっぱいだったんだと思います。連絡を絶たれた後に私はようやく気付いたのですが、「頻繁な連絡は束縛と同じ」、特にその方はとても相手想いのところがあったので、一つ返事をするのにも言葉を選んで相手を傷つけないように気を遣う方で、負担を強いてしまっていたなと。大きく反省と後悔が募っています。正直なところ、文章を考え連絡を送る前、「今はあまり頻繁に送るべきじゃないかな」「今これを送るとやはり重いだろうか」と迷う気持ちはあったものの、結局自分のエゴを制御できずに連絡をしてしまいました。今思えば、なぜそのように迷ったのであればその時一度誰かに相談しなかったのか、またそもそも思いとどまることをしなかったのか、と深く深く後悔しています。ちょっと相手の立場になって考えれば分かったものを、ただただ"自分が"心配だからという理由で。これはただの自分の感情の押し付けでしかありませんよね。
正直、これまで28年間生きてきた中でここまでの後悔の念を感じたことは記憶にありません。これまでも同じような失敗はあったと思うのですが、今日まで真剣に向き合ってこなかった代償が今回回ってきたのだろうなと受け入れています。
今は彼女の様態が回復し、また連絡をくれることに一縷の望みをかけるのみです。もし、そのような機会を与えてくれるならば、心からの謝罪を伝えたい、ただただそう強く思います。
今回の恋愛をする中で、既にこのような結果になることも覚悟はしていました。なぜなら、恋愛は、人を大きく成長させてくれるものだとこれまでの経験を通して強く知っていたから。実際、彼女との時間を通して、私の良い所に気付くこともできました。そして、今の私に足りないものも。
今回の恋愛で得たもの、それは、人が本当の意味で幸せになるには、優しさと誠実さのみでは不十分なのだということ。その二つに加えて、自分を律する、自分に打ち勝つ強さも兼ね備える必要があるということ。
もう二度と彼女と会うことはないかもしれません。それでも、彼女には心から感謝をしているし、今後の彼女の身体と将来のことを心から応援する気持ちに一点の曇りもありません。
ただ、もしもう一度だけ何かしらの形で会うことができたのなら、今回のことを誠心誠意謝りたい、それは決して自分が謝ってすっきりするためではなく、彼女に負担を強いてしまったということに対する深い反省の気持ちを伝えるために。
今後、彼女以外の人を愛せるのかはわかりません。ただ、もし誰かを愛するようなことがまた訪れるようなことがあったなら、その時は、二度と同じ過ちを繰り返さない。その人自身、その人の時間を大事にし、その人のことを信頼する。そのために、強い自分へと変わる。このことを胸に刻んで歩んでいきたいと思います。
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