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「グループ好悪」の法則【8】水地比(すいちひ)/64卦
結合、団結、連合、共通のビジョン、優れたリーダー、チームの構造の受け入れ、一緒に開催、ユニオン、グルーピング、アライアンスの【8】水地比(すいちひ)。
【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。
「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。
学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。
易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。
このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。
全部である64卦あるなかのひとつ8番目の【8】水地比(すいちひ)の原文(漢文)と書き下し文です。
【8】水地比(すいちひ)
『卦辞』
「比、吉。原筮、元永貞、无咎。不寧方來。後夫凶。」
「比(ひ)は吉(きち)なり。原(たず)ね筮(うらな)いて、元永貞(げんえいてい)なれば、咎(とが)なし。寧(やす)からざるものも方(まさ)に来(きた)らん。後(おく)るる夫(ふ)は凶(きょう)なり。」
(ひはきちなり。たずねうらないて、げんえいていなれば、とがなし。やすからざるものもまさにきたらん。おくるるふはきょうなり。)
『彖伝』
「彖曰、比吉也。比輔也。下順從也。原筮、元永貞、无咎、以剛中也。不寧方來、上下應也。後夫凶、其道窮也。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、比(ひ)は吉(きち)なり。比(ひ)は輔(たす)くるなり。下(した)順從(じゅんじゅう)するなり。原(たず)ね筮(うらな)いて、元永貞(げんえいてい)なれば、咎(とが)なしとは、剛中(ごうちゅう)なるを以(もっ)てなり。寧(やす)からざるものも方(まさ)に來(きた)らんとは、上下(じょうげ)応(おう)ずればなり。後(おく)るる夫(ふ)は凶(きょう)なりとは、其(そ)の道(みち)窮(きわ)まればなり。」
(たんにいわく、ひはきちなり。ひはたすくるなり。したじゅんじゅうするなり。たずねうらないて、げんえいていなれば、とがなしとは、ごうちゅうなるをもってなり。やすからざるものもまさにきたらんとは、じょうげおうずればなり。おくるるふはきょうなりとは、そのみちきわまればなり。)
『象伝』
「象曰、地上有水比。先王以建萬國親諸侯。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、地上(ちじょう)に水(みず)有(あ)るは比(ひ)なり。先王(せんおう)以(もっ)て万國(ばんこく)を建(た)て諸侯(しょこう)を親(した)しむ。」
(しょうにいわく、ちじょうにみずあるはひなり。せんおうもってばんこくをたてしょこうをしたしむ。)
『爻辞』
上六━ ━
九五━━━
六四━ ━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━〇
「初六。有孚比之。无咎。有孚盈缶。終來有它吉。」
「初六(しょりく)。孚(まこと)有(あ)りて之(これ)に比(ひ)すれば、咎(とが)なし。孚(まこと)有(あ)りて缶(ほとぎ)に盈(み)つるごとくなれば、終(つい)に來(きた)りて它(た)の吉(きち)有(あ)り。」
(しょりく。まことありてこれにひすれば、とがなし。まことありてほとぎにみつるごとくなれば、ついにきたりてたのきちあり。)
「象曰、比之初六、有它吉也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、比(ひ)の初六(しょりく)は、它(た)の吉(きち)有(あ)るなり。」
(しょうにいわく、ひのしょりくは、たのきちあるなり。)
上六━ ━
九五━━━
六四━ ━
六三━ ━
六二━ ━〇
初六━ ━
「六二。比之自内。貞吉。」
「六二(りくじ)。之(これ)に比(ひ)すること内(うち)よりす。貞(てい)にして吉(きち)なり。」
(りくじ。これにひすることうちよりす。ていにしてきちなり。)
「象曰、比之自内、不自失也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、之(これ)に比(ひ)すること内(うち)よりすとは、自(みずか)ら失(うしな)わざるなり。」
(しょうにいわく、これにひすることうちよりすとは、みずからうしなわざるなり。)
上六━ ━
九五━━━
六四━ ━
六三━ ━〇
六二━ ━
初六━ ━
「六三。比之匪人。」
「六三(りくさん)。之(これ)に比(ひ)せんとすれど人(ひと)に匪(あら)ず。」
(りくさん。これにひせんとすれどひとにあらず。)
「象曰、比之匪人、不亦傷乎。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、之(これ)に比(ひ)せんとすれど人(ひと)に匪(あら)ず、亦(また)傷(いた)ましからず乎(や)。」
(しょうにいわく、これにひせんとすれどひとにあらず、またいたましからずや。)
上六━ ━
九五━━━
六四━ ━〇
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━
「六四。外比之。貞吉。」
「六四(りくし)。外(そと)之(これ)に比(ひ)す。貞(てい)にして吉(きち)なり。」
(りくし。そとこれにひす。ていにしてきちなり。)
「象曰、外比於賢、以從上也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、外(そと)にありて賢(けん)に比(ひ)し、以(もっ)て上(うえ)に従(したが)うなり。」
(しょうにいわく、そとにありてけんにひし、もってうえにしたがうなり。)
上六━ ━
九五━━━〇
六四━ ━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━
「九五。顯比。王用三軀失前禽。邑人不誡。吉。」
「九五(きゅうご)。比(ひ)を顯(あきら)かにす。王(おう)以(もっ)て三軀(さんく)して前禽(ぜんきん)を失(うしな)う。邑人(ゆうじん)誡(いまし)めず。吉(きち)なり。」
(きゅうご。ひをあきらかにす。おうもってさんくしてぜんきんをうしなう。ゆうじんいましめず。きちなり。)
「象曰、顯比之吉、位正中也。舎逆取順、失前禽也。邑人不誡、上使中也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、比(ひ)を顯(あきら)かにすの吉(きち)なるは、位(くらい)正中(せいちゅう)なればなり。逆(ぎゃく)を舎(す)て順(じゅん)を取(と)る、前禽(ぜんきん)を失(うしな)うなり。邑人(ゆうじん)誡(いまし)めずとは、上(うえ)の使(つか)うこと中(ちゅう)なればなり。」
(しょうにいわく、ひをあきらかにすのきちなるは、くらいせいちゅうなればなり。ぎゃくをすてじゅんをとる、ぜんきんをうしなうなり。ゆうじんいましめずとは、うえのつかうことちゅうなればなり。)
上六━ ━〇
九五━━━
六四━ ━
六三━ ━
六二━ ━
初六━ ━
「上六。比之无首。凶。」
「上六(じょうりく)。之(これ)に比(ひ)せんとすれど首(はじ)めなし。凶(きょう)なり。」
(じょうりく。これにひせんとすれどはじめなし。きょうなり。)
「象曰、比之无首、无所終也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、之(これ)に比(ひ)せんとすれど首(はじ)めなしとは、終(おわ)る所(ところ)なきなり。」
(しょうにいわく、これにひせんとすれどはじめなしとは、おわるところなきなり。)