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「戦い」の法則【7】地水師(ちすいし)/64卦

組織的規律、軍団、集団、軍、軍隊、グループ、リーダー、リーダーシップ、戦い、戦争、司令官、指導者の【7】地水師(ちすいし)。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました(今でも苦労しています)。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去に初めて易(易経)を学び始めたときに自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかのひとつ7番目の【7】地水師(ちすいし)の原文(漢文)と書き下し文です。



【7】地水師(ちすいし)


『卦辞』

「師、貞。丈人吉无咎。」
「師(し)は、貞(てい)なり。丈人(じょうじん)なれば吉(きち)にして咎(とが)なし。」

(しは、ていなり。じょうじんなればきちにしてとがなし。)


『彖伝』

「彖曰、師衆也。貞正也。能以衆正、可以王矣。剛中而應、行險而順。以此毒天下、而民從之。吉又何咎矣。」
「彖(たん)に曰(いわ)く、師(し)は衆(しゅう)なり。貞(てい)は正(せい)なり。能(よ)く衆(しゅう)を以(ひき)いて正(ただ)しければ、もって王(おう)たるべし。剛(ごう)中(ちゅう)にして応(おう)じ、険(けん)を行(おこ)ないて順(じゅん)なり。ここをもって天下(てんか)を毒(くる)しめて、しかも民(たみ)これに従(したが)う。吉(きち)にしてまた何(なに)の咎(とが)かあらん。」

(たんにいわく、しはしゅうなり。ていはせいなり。よくしゅうをひきいてただしければ、もっておうたるべし。ごうちゅうにしておうじ、けんをおこないてじゅんなり。ここをもっててんかをくるしめて、しかもたみこれにしたがう。きちにしてまたなにのとがかあらん。)


『象伝』

「象曰、地中有水師。君子以容民畜衆。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、地中(ちちゅう)に水(みず)あるは師(し)なり。君子(くんし)もって民(たみ)を容(い)れ衆(しゅう)を畜(やしな)う。」

(しょうにいわく、ちちゅうにみずあるはしなり。くんしもってたみをいれしゅうをやしなう。)



『爻辞』


上六━ ━
六五━ ━
六四━ ━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━〇


「初六。師出以律。否臧凶。」
「初六(しょりく)。師(し)は出(い)づるに律(りつ)をもってす。否(しか)らざれば臧(よ)きも凶(きょう)なり。」

(しょりく。しはいづるにりつをもってす。しからざればよきもきょうなり。)
「象曰、師出以律、失律凶也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、師(し)は出(い)づるに律(りつ)をもってすとは、律(りつ)を失(うしな)えば凶(きょう)なるなり。」

(しょうにいわく、しはいづるにりつをもってすとは、りつをうしなえばきょうなるなり。)



上六━ ━
六五━ ━
六四━ ━
六三━ ━
九二━━━〇
初六━ ━


「九二。師在中。吉无咎。王三錫命。」
「九二(きゅうじ)。師(し)に在(あ)りて中(ちゅう)す。吉(きち)にして咎(とが)なし。王(おう)三(み)たび命(めい)を錫(たま)う。」

(きゅうじ。しにありてちゅうす。きちにしてとがなし。おうみたびめいをたまう。)
「象曰、師在中、吉、承天寵也。王三錫命、懐萬邦也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、師(し)に在(あ)りて中(ちゅう)す、吉(きち)なりとは、天寵(てんちょう)を承(う)くるなり。王(おう)三(み)たび命(めい)を錫(たま)うとは、万邦(ばんぽう)を懐(なつ)くるなり。」

(しょうにいわく、しにありてちゅうす、きちなりとは、てんちょうをうくるなり。おうみたびめいをたまうとは、ばんぽうをなつくるなり。)


上六━ ━
六五━ ━
六四━ ━
六三━ ━〇
九二━━━
初六━ ━


「六三。師或輿尸。凶。」
「六三(りくさん)。師(し)あるいは尸(かばね)を輿(の)す。凶(きょう)なり。」

(りくさん。しあるいはかばねをの。きょうなり。)
「象曰、師或輿尸、大无功也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、師(し)あるいは尸(かばね)を輿(の)すとは、大(おお)いに功(こう)なきなり。」

(しょうにいわく、しあるいはかばねをのすとは、おおいにこうなきなり。)


上六━ ━
六五━ ━
六四━ ━〇
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━


「六四。師左次。无咎。」
「六四(りくし)。師(し)左(しりぞ)き次(やど)る。咎(とが)なし。」

(りくし。ししりぞきやどる。とがなし。)
「象曰、左次、无咎、未失常也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、左(しりぞ)き次(やど)る、咎(とが)なしとは、いまだ常(つね)を失(うしな)わざればなり。」

(しょうにいわく、しりぞきやどる、とがなしとは、いまだつねをうしなわざればなり。)


上六━ ━
六五━ ━〇
六四━ ━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━


「六五。田有禽、利執言。无咎。長子師帥。弟子輿尸。貞凶。」
「六五(りくご)。田(かり)して禽(えもの)あり、言(これ)を執(と)るに利(よ)ろし。咎(とが)なし。長子(ちょうし)師(し)を帥(ひき)ゆべし。弟子(ていし)なれば尸(かばね)を輿(の)す。貞(てい)なるとも凶(きょう)なり。」

(りくご。かりしてえものあり、これをとるによろし。とがなし。ちょうししをひきゆべし。ていしなればかばねをのす。ていなるともきょうなり。)
「象曰、長子師帥、以中行也。弟子輿尸、使不當也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、長子(ちょうし)師(し)を帥(ひき)ゆべしとは、中行(ちゅうこう)なるをもってなり。弟子(ていし)なれば尸(かばね)を輿(の)すとは、使(つか)うこと当(あた)らざればなり。」

(しょうにいわく、ちょうししをひきゆべしとは、ちゅうこうなるをもってなり。ていしなればかばねをのすとは、つかうことあたらざればなり。)


上六━ ━〇
六五━ ━
六四━ ━
六三━ ━
九二━━━
初六━ ━


「上六。大君有命。開國承家。小人勿用。」
「上六(じょうりく)。大君(だいくん)命(めい)あり。國(くに)を開(ひら)き家(いえ)を承(う)けしむ。小人(しょうじん)は用(もち)うるなかれ。」

(じょうりく。だいくんめいあり。くにをひらきいえをうけしむ。しょうじんはもちうるなかれ。)
「象曰、大君有命、以正功也。小人勿用、必亂邦也。」
「象(しょう)に曰(いわ)く、大君(だいくん)命(めい)ありとは、もって功(こう)を正(ただ)すなり。小人(しょうじん)は用(もち)うるなかれとは、必(かなら)ず邦(くに)を乱(みだ)ればなり。」

(しょうにいわく、だいくんめいありとは、もってこうをただすなり。しょうじんはもちうるなかれとは、かならずくにをみだればなり。)