治安悪会をやった話 ②犯行動機編(2/5)
みなさんこんにちは。みちる(@sylv1e_michelle)です。
治安悪会初代組長の裏話note、第二回は、「そもそもなぜ治安悪会やろうと思ったの?」という、犯行動機編です。
第一回、前書きが読みたいあなたはこちら。
みちるのルンルンなA面だけ見てたいよ、B面のネガティブいらんという方は、回れ右。or③へスキップ。
そして、めちゃくちゃ長い。長いです。4,800字超えました。
治安悪会初代組長の犯行動機
私は私としてただ呼吸しているだけなのに、外見で勝手にジャッジされることに疲れていた
いきなり暗いな。(ネガりたくないみんなちゃんと回れ右した~~~???)
私は30年近く生きていますが、よく初対面の方にお会いすると「帰国子女ですか?」「海外経験長いんですか?」とか(100%言われる)、
「気強そう」「キツそう」「怒ってる?」「睨んでいるの?」「最初は怖かった」とか、物心ついたときからず~~~~~~~っと言われ続けてきた人生なんですね。失礼すぎだろ。
あと、私はお話したこともないのに、はじめましてのタイミングで「ああ、あのときの」みたいな感じで一方的に覚えられていることもよくあって、すべて肯定的な内容だったとは言え、なんだか常に見られている感じがして怖かった。
羽田空港でも、ユニクロでも、こちらが日本語で話しかけてもなぜか英語で返されたりする。
パリ流の診断士さんにも、「お写真頂いたとき、『日本で生きづらそうなお顔の雰囲気だな』と思った」と開口一番に言われました。
これはね、みちるチビ時代でも、メイク薄くてもすっぴんでも、服が無地でも白くてもペールカラーの服着てもスーツ着ても関係なく、ず~~~っとそういう扱いを受けてきたのです。
そうすると段々、「私は私としてただ息をしているだけ、日本で育ってきた人間なのに、なぜ故郷の人からずっと疎外され続けなければいけないのだろう?」という疑問が湧いてくるわけです。
そして、「海外だったらもっと生きやすいのか?」と思い1年間交換留学していたことがあります。
けれど、私のいた街では、(本来の意味での)治安が悪くて散歩すら安心してできなかったし、培ってきた日本でのコミュニティが一旦断絶されること、そして0から他者との関係性を作り上げること、
日々の生活でも学業面でも、日本より更にマイノリティとなる環境でサバイブすることが、20代初期のナイーブであまちゃんだった自分には厳しかった。
(今は知らんし、別の国だったら違ったのかもね。でもちょっとでも行きたい子は頑張って行ってほしいよ。良い経験になるからね。)
今でも、まとまった休みと金があればすぐ異国の地を一人でフラフラ放浪しているし、ありがたいことに海外に関わる仕事もしていますが、
いまの私には外国に拠点を構えて生き抜くタフさはないな、というのが30手前の私の所感です。
現時点での私には日本をベースとして、海外には仕事や旅でフラッと遊びに行くくらいが合っている。
でもそうすると、「じゃあ、私の精神的な居場所ってどこなの?」って思うわけです。
敬愛する須賀敦子氏が『ヴェネツィアの宿』というエッセイで書かれていた、この美しい文章。
これです。この、言いようのない孤独感を常に抱えて生きてきました。
一方で、数十年生きて同じ偏見コメントを受け続けていると、そういった初対面ジャッジに関しては、もうこの顔で生まれたししゃあないかも、と耐性と諦めがついてくる。
そして、居場所は自分で作るもの、自分で探しに行くもの、そうした方がもっと素敵な人に出会えて楽しいかもね、という経験則も得た。
だったら、自分と同じように、仕方なく世間に紛れ込んでやってる人間に会いたい。お互いのアクの強い個性を祝福したい。
そんな風にイメコン受診前からずっと思っていました。
イメコン受診後に恋愛疲れ期が来て、どこかで自分の個性を否定している他人軸の自分がいた
私のイメコンスペックと同じ方が自分を否定してほしくないので、スペックはここには書きません。
が、非イメコン民の初対面ジャッジと変わらず、「緊張感」を与える容姿で、「人工的」なものが似合い、「とにかく盛りが重要」というのが私のだいたいの診断をまとめたイメコンスペックです。
そして、この表現は主語がでかすぎるしジェンダーバイアスが強くてマジで嫌いなのですが、よく「日本男子は自分より強い女が嫌いだ」とか「たぬき顔が好き」とかいう話がありますね。
元恋人と別れてアプリを始めた私は、好きだなって思えた人には好かれないし、ヤベ~奴に一方的な感情を押し付けられることもあるし、
それ以前に初対面でビビられることが多いし、なんで友達になる過程と違ってアプリ経由の恋愛はこうもうまくいかないんだろうと疲れていました。
いつしか「私が緊張感を与える見た目だから避けられるのでは」「私の容姿がいけないんだ」みたいに、自分では選べない身体的特徴を否定する辛い時期もあった。
それで、イメコンのアフターフォローでは、「自分の個性を否定せず、でも初対面の人をビビらせない恋活コーデが知りたい。何かコーデを組むコツはありますか?」と聞くことが増えました。
好きな服やメイクは、ひとりででかけるときや、友達と遊ぶときにしておけばいいのかも。アプリの人との初対面は、ビビらせないことを優先して私の内面を見てもらって、段々アハ体験的な感じでファッションのリミッター解除する方がいいのかも。って思っていました。
その後、初対面のときはその提案コーデで行ったりして、メイクもめちゃくちゃ薄くして、今年に入ってたまたまうまくいったと何度か思いかけたこともあったのですが、結果的に相手がしばらくして豹変して身勝手さに絶望して即別れる、という事件が立て続けに起こり、
その後は、国内・海外出張が2か月間連続して入ってプライベートすらない、という状態で、なんだか本当に疲れてしまいました。
なんで周りの人はそれぞれの形で人生のパートナーに出会っているのに、私はそういう人と出会えないのだろう…と思って、今考えると完全にクオーターライフクライシスに陥っていました。
(※こういうときの思考でいう「周りの人」ってさ、ほんとに一部の人間しか見えてないんだよね。ウケますね。)
ガチで災難な上半期だったなあ。
イメコン民とお会いして、もう一度、自分の個性を愛すること、お互いの個性を楽しむことの素晴らしさを思い出した話
そんなとき、何度かお声がけ頂いて、XのみちるアカウントのFFさんとごはんに行きました。
どの回でも、お会いした方は、いらっしゃった瞬間に、「ここはパーティ会場か…?」と疑ってしまうほど個性豊かで素敵な方ばかり。
とんでもなく華やかだったり、凛としていて芯の通った美しさであったり、陽気でチャーミングだったり、シャープだったり、かっこよかったり、モードの住民だったり、ハンサムだったり、小粋でお茶目だったり、繊細で儚げな水彩画のような方だったり、ポップでかわいかったり。
なんて目が幸せなんだろうと、どの方にもお会いした瞬間に見惚れてしまうし、お会いしたが最後、そのときお召しの服やメイクがかわいくて、一生「かわいいですね…泣」「素敵ですね…(しみじみ)」が止まらなかった。
そして、どの方も、ただ自分の好きor似合うメイクやファッションを楽しんでいるのにとどまらず、
お話するとめちゃくちゃフレンドリーでチャーミングで、コスメやファッションを心底愛しているのが伝わってきて、そういったアカウントのテーマ以外にも、好きな映画やアニメや音楽、旅行の話等があり、話し出すと愛があふれて止まらない感じが何よりも素敵でした。
そして、年代もバラバラで、今の私よりお姉さんの方が多めだったように思います。
そうしたお姉さん方が、「あなたも私も素敵だね」と、お互いの個性を称賛しあっているさま、きっとこのアカウント以外の別の場でも、いろんな素敵な方に出会って豊かな人生を送ってこられたのだろうな、
その美しい内面も外面に滲み出て、こうして他者に圧倒的な魅力を感じさせるんだろうな、と言葉にしなくても伝わってくるのが、私にとってはとても希望が持てる出来事でした。
辛いことも苦しいこともあるけれど、生きてさえいれば、また楽しいことあるかも。素敵な人に出会えるかも。こんなに自分の個性を楽しみ、魅力の溢れる方が世の中にたくさんいるんだから、きっと私も大丈夫。
1mmもシリアスな話はしていないのに、わちゃわちゃ楽しそうなイメコン民とお会いするたび、なんだかそう思えるようになったのです。
Good Girls Go to Heaven. Bad Girls Go Everywhereー「良い子は天国へ行ける。でも悪ィギャルはどこへでも行ける」をもう一度信じたかった話
そうしてもう一度正気を取り戻した私は、ついに悪だくみを始めます。
せっかく気の強そうな見た目で生まれてきて、好きなメイクやファッションでいると「今日も治安が悪い(※これは褒めコメント)」と言われるならば、
同じように仕方なく世間に紛れ込んでやってる人の、社会性リミットを解除した姿、本当に悪くてヤンチャしている姿が見たい。
いつもルンルンキャッキャとコスメやコーデを上げてるイメコン民なら、極悪の姿だってノリノリでやってくれるはず。
それぞれのスぺバチのワルも、スぺ外しのワルも、善人面のワルも、悪人面のワルも、それぞれの方がどういう発想で演出するのか見たすぎる。
それに、PDもパリ流も全部制覇するオールスペック会やりたい。
(※実際、PDはメイン&サブ、パリ流はMSAまで入れたら全制覇しました。ドヤ)
それに、「良い子は天国へ行ける。でも悪ィギャルはどこへでも行ける」という名言があって、もう一度私はそれを信じたいな、それが信じられるようなハッピーな会がやりたいなあ、と思ったのです。
そして、私がイメコン民とお会いして、「辛いこともあるけど、生きてさえいればまたこうして楽しいことあるかも~」と思えたように、
他のどこかの誰かにもそう思ってもらえるような、そしてずっと後になってもふとクスッと思い出し笑いしてもらえるような非日常イベントをやってみたいな、と意欲が芽生えました。
大人の財力と自他リスペクトの精神をもって、ガキの遊びやったことってなくない?
大人になってから、大人の遊びとされるものは一通り楽しんだと思う。
あとは、大人になってからやる子供の頃の願望として、例えばどうしても甘いもの食べたいときにレディーボーデンファミリーサイズをデッケェスプーンで貪り食うとかもやったと思う。あと、10代リバイバルで、フードコートでご飯食べながらおしゃべりして、そのあと映画見て、感想戦でカフェ行って、そのうち映画の話全然関係なくなって終電までだべるのもやったな~
でも、せっかく社会人になって、独り立ちして、稼げる力も、自分も他人もリスペクトする力もついてきたのに、
そのパワーをもって、ガキの心、厨二病の精神をもって全力でエクストリーム悪ふざけしたことってなくない???
でもやったら絶対楽しくない???同じような人と全力で遊びたくない???って思った。
だったら、やるしかない!人生で一度も幹事やったことないけど!!!
言い出しっぺは得意だもん!やるっきゃない!何とかなるっしょ!と思い、
酔った勢いでツイートしたのがきっかけで治安悪会をやることにしたのです。
それでは、また―――(3に続く)