読書メモ|これからの会社員の教科書
note406にちめ。
田端信太郎著「これからの会社員の教科書」を読みました。のメモ。
新入社員向けに「仕事の基本」を伝える内容で、71の項目からなる。ひとつひとつは短くさくさく読めます。
ビジネスパーソンとして会社員として未熟なワタクシにはこれぞ真髄と太鼓判を押して推すようなことはできないけれど、フムフムと勉強になった点、アーと思い当たる点が多く、読んでよかった。前向きな気持ちになりました。
とくに印象的だったところ
15 単純作業の積み重ねが「迫力」に変わる(p.56)
結論をそのまま読んで知るのと膨大な量の資料を調べて気づくのでは感動と説得の迫力がちがうというお話。ゲームのルールを説明書で読むか、プレイして気づくかに似る。後者はおもしろいし定着する。だからゲームはなるべく説明不要に設計する。感動を得て思い込むにはプレイせねばならない。
新入社員のころの自分にと選ぶなら
06 仕事を振られたときに確認すべきこと(p.29)
11 ファクトとオピニオンを区別せよ(p.46)
曖昧にしたがる人が先輩や上司にいるとやりづらい(おりました)。しかしはっきり認識できたほうがらくに動ける。
次点は
71 「縮小均衡」より「拡大均衡」 (p.232、Chapter10ほぼこれ)
本書でも指摘されているとおり日本人は縮小均衡の傾向が強いとよく感じる。とくに集団になると他人に吝嗇を求める。しっかり使って(貰って)稼ぐ(稼がせる)の心構えを早いうちに得ると伸びそう。新人のころのワタクシを思い返すと、残念ながらなかったナ。
得られるなら得たかったと思うは「お詫び訪問」の経験(Chapter6)、社内でも一言、二言以上叱られたことがないような(※)。場数を踏んで慣れたい気持ちはある。しかり敢えて怒られたくないという気持ちももちろんある。
(※同期の全体研修にて、誰かの遅刻か居眠りかを理由に全体で数十分怒られたことはある。他人事であった)
その他ぽろぽろ
〈Twitterでは見えにくいメッセージもあり〉
著者の田端信太郎氏はTwitterで歯に衣着せぬ発言をされる有名な「炎上家」である。そのイメージでいると意外な項目も。
32 「感じのいい人」が生き残る(p.116)
なかには”「正しいかどうか」より「嫌われないかどうか」を考えたほうがいいでしょう”、”不必要に嫌われるのは損だよ”などあり薪くべ油注ぐ御仁がなにをばおっしゃるとも。SNS(Twitterはとくに)は一番の特徴的な考え、一番伝えたいメッセージだけが流れやすい。前提や但し書き的な考えも聞けるのは本のよさね。
〈気になったところ〉
本書における語り部の一人称は基本「ぼく」だが、最後の一文は「私」である。日本語は一人称ひとつで立場をスイッチできるね。英訳するならどうするのか。
英訳といえば日米外交のところもチョト気になる。気になるといえば表紙がかたいのかギュギュ鳴るのチョト気になった(逸脱)。
〈笑ったところ〉
ロシア大統領と側近の話。命がけである。
よだん
本書の発行日は本日2019年12月21日、しかしワタクシは昨日20日に書店で見かけ購入した。
全国出版協会のウェブページによると、発行日が発売日であることはよくあるそう。びつくり。実情的には発行日よりまえに頒布されるのか。
https://www.ajpea.or.jp/column/data/20070710.html
(特許においてはその発明が書かれた刊行物の頒布された日が重要で、通常はその頒布された日=発行日と捉え、せっせとそこを見る)