本屋が急に閉店するということ(9)
クレイジー京都編①
(前回までのあらすじ)
明正堂と独立系書店を目指していたが収益を回す仕組みを作ることが出来ず泣く泣く断念し絶望で心が疲れてしまった鬼瓦だった…
とにかくその時は、独立系書店が出来ない!という焦りと不安から混乱しており色々な人の意見を聞いてはそれを実行しようとしていた。
私はもう一度一人で独立系書店を開業しなければと躍起になっていた。
そんな中、以前声をかけてもらっていた神保町の古書店店主さんを思い出し訪ねていくと
じゃこめてい出版の石川さんを紹介してもらい「ひとり出版良いよ」とアドバイスを貰った(そういえば航さんからも出版社やればと言われたなあ)
単純に4000部を3冊出せば暮らせるのではと考えて「ひとり出版」良いかもしれないと考えるようになった。
半分言われたまま実行しようとするロボ化した私は「出版社は本を作らないといけない…本を作ろう」と思い元々独立系で会う予定だったフリーの編集さんに連絡した。
これがブルドーザーのような師匠との出会いである。
実は以前からお会いしていたのだが
(私はこんな感じなのであまり覚えていない。申し訳ない)
初めてでいきなり私の名前呼び
「明子さん」
とゼロ距離で来た。驚きである。私の呼び名を明子というのは両親と親戚くらいだからだ。(この人何かおかしい…混乱状態の私の脳内ではまだブルドーザーの判断が出来なかった)
その編集さん…仮にミャ〇ミ〇ク様をもじりゴトゴト様としよう…
ゴトゴト様は帰り際に笑顔で
「明子さん京都行かない?」
と言った。(そうだ京都行こう、まさにそんなノリである。)
どんな人柄か不明なので普段の石橋を叩いて叩いて叩き割る私だったら断っていたところだが、ロボ化した私は言われるがまま「はい」と答えたのだった。寧ろ気分転換に良いかもしれないと考えていた。
(クレイジー京都編②につづく)
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